アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

アンズか?ウメか? ‐ 解決編

2022-06-16 18:00:00 | みんなの花図鑑
去年の3月 「アンズか?ウメか?」と題してこんな花(↓)を挙げ、話題にしたことがあります。


過去ログより

いつもの散歩道横の圃場の木にこんなかわいい花が咲いているのです。




単純にウメの林だと思っていたのですが、こんな花が咲いているのを見ると八重の花弁でちょっと梅の花とは思えません。



そのときコメントいただいて「目からうろこ」だったのですが、
「梅はほとんどすべてがアンズやスモモなどとの交雑したものです。」
「花梅の分類では主に、梅本来の特徴が強く現れているのを野梅系、アンズの特徴がよく出ているのをアンズ系、スモモの特徴のあるものをスモモ系(伝統的な日本の分類では緋梅性とか紅梅性といいます)の三種に分類されます。アンズ系は梅の中では花期が遅く3月中旬以降で3月初めには咲き始ます。」(梅の時期は偕楽園の「雑草」さま)



アンズか?ウメか?は花のときは 萼を見て判断することがよくあります。
アンズであれば萼片が反り返ってます。ウメは反り返りません。

そのときも萼を調べたのですが、う~ん、反り返ってるような萼はあったのですが、イマイチはっきりしなかったので、果実を見るまで結論は出さないでおこうと思ったのでした。





解決編
昨日、雨の合間の散歩でこの(梅林?or 杏林?)の横を通りかかったところ、下にその果実がいっぱい落ちていました!

写真では大きさが分かりませんが、梅よりも明らかに大きいです。
これはウメの実ではないですね、アンズの実(アプリコット)ですよね!



見上げると、枝にもまだたくさん実が付いています。



そして、枝の又の部分にも(^^♪



枝の又につかまっていたのと、下に落ちていて状態が良さそうなものをいくつか拾ってきました(^^♪

塩もみして洗います。
果皮が赤みを帯びているものなど美味しそうですね。

ネットよりお借りしたアプリコットの画像です。



大きさは ↓ のプラム(スモモの実)(スーパーで買ってきたもの)と同じくらいです。



食べてみましたが、やはり熟す前に落ちたようで、シリアの首都ダマスカス近郊の緑の楽園グータ地区で食べたアプリコットのように美味しくはなかったです。
けれど、その実は青梅のような固くてがりがりとかじるようなものでなく、アプリコットの舌触りだったのは確かです。
というわけで、2年越しの解決となりました \(^o^)/







アルストロメリア - ユリズイセン

2022-06-16 06:00:06 | みんなの花図鑑
花弁の無い樹の花や葉の鑑賞ばかりしていると、欲求不満になります。
きょうは パーッと行きましょう (^^♪

アルストロメリア

ユリ目アルストロメリア科アルストロメリア属 (Alstroemeria) は南米のアンデス山脈の寒冷地に自生する約50種が知られているそうです。




和名はユリズイセンですが、ほとんどが品種改良された園芸種で、総称してアルストロメリアと呼ばれています。




内花被片の2枚には斑の模様があります。
この模様のことを蜜標といって、昆虫に蜜のありかを知らせる標識の役目をしています。




アルストロメリアや原種に近いアルストロメリア・プルケラなど、この斑紋にまず目がいきます。




ところが、はじめ日本に入ってきたころは、この斑紋がマイナスになって人気が出なかったといいますから「歌は世につれ、世は人につれ」(^_-)-☆ です。




近年では、その短所が長所に変わっていろいろな品種がつくりだされるようになりました。




外花被3枚で上の1枚は大きく同形。内花被3枚は、花被の先がとがっており、上の2枚がバンザイをしたように立っています。花被の数は3数性を示しています。
放射相称のように見えますが左右相称です。ここがユリ科と異なる点の1つです。
おしべやめしべのつきかたは、これもユリ科と異なり、キスゲ科のノカンゾウと同じです。