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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

アメリカノウゼンカズラ、ノウゼンカズラ - 5数性

2022-06-20 06:00:05 | みんなの花図鑑
アメリカノウゼンカズラ

アメリカノウゼンカズラは北米原産の落葉ツル植物。




花序はノウゼンカズラのように長くならず、一カ所に花が集まって咲く。





トランペット形、先が5裂する。




花は小さく、より花筒が長い。




中心に雌しべの柱頭が2つに割れて開いています。
柱頭の両側に 雄しべの葯が寄り添っています。




受粉が終わると、おしべと花筒は落下し、雌しべだけが長い花柱を伸ばしています。





これが下に落ちていた 花筒とおしべです。
花筒を開いてみました。
雄しべは左右から2組が伸びて葯の部分で結合しています。
雄しべは 2組4本のように見えますが、それだと 花筒が5裂するのと数が合いません。




実は 第5番目の退化した雄しべがちゃんと花筒の口元に残っています。
アメリカノウゼンカズラの雄しべは元々5個あったものと思われます。
よって アメリカノウゼンカズラの花は 5数性であることが分かります。





ノウゼンカズラ

ノウゼンカズラは、中国原産の落葉性つる性木本。




やはり合弁花で、先のほうが5つに分かれています。




ノウゼンカズラも アメリカノウゼンカズラと構成は全く同じで、花弁と萼は 5つに分かれています。



雄しべも 一般には「長短合わせて4本」ということになっていますが・・・



ただしくは
「もともと雄しべは5本あった。そのうち 1本が退化して(現在は退化の途中)、
雄しべとしての機能を失い、完全な雄しべが4本になった。」(おはなはんの植物観察日誌「ノウゼンカズラの雄しべの数」)






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