アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ゼニアオイ - アオイ科のシベ1

2022-06-09 06:00:09 | みんなの花図鑑
ゼニアオイ

最近は 犬も歩けばセニアオイ、タチアオイの季節ですが・・・



タチアオイは自分の背より高く色とりどりの花弁で、ゼニアオイはやや低めの背丈で 優雅な模様の花弁で、それぞれ楽しませてくれます。
でもアオイ科は花弁の美しさもさることながら、シベもまた共通した特徴がありますよ。




順を追ってシベの様子を観察します。
まず最初は<おしべ活動期>です。




なんだかおいしそうな白い花粉粒の樹が立っているように見えますが、
アオイ科の雄しべはみなこのように たくさんの雄しべの花糸が合着して一本の樹のような形をしています。









雄しべ筒は 樹の幹のように見えますが、実は 中が中空になってます。




おしべ活動期の終期です。雄しべの花糸がしなだれかかってきました。





<雌しべ活動期>の始まりです。
雄しべ筒のさきから たくさんの雌しべが上に伸びてきました。




伸びたところで 開きます。




雄しべ筒の中から雌しべが伸びるという仕組みは アオイ科以外にも キク科のシベも同じ構造をもっています。




両性花でも、雄しべと雌しべが時期を変えて活動することで自家受粉しにくくなっています。
また雌しべが雄しべの筒の中を貫通して伸びていることにより、より高く長く伸びることができます。





めしべの柱頭が成熟して横に広がります。









たくさんの花粉を付着させた雌しべの柱頭です。




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