今から8種類の植物をお見せします。ほとんどが木本ですが、一部草本もあります。
8種類のうち一種類を除いてあとは全部「トウダイグサ科」です。
ではそのトウダイグサ科ではない一種類はどれでしょう?
アカメガシワ(雌花)
アカメガシワは雌雄異株です。
これは雌株に咲いた雌花で、3つ伸びている羽根は柱頭部分です。
球状部分が将来果実になる子房です。
柱頭は受粉すると赤く染まります(そうならない種類もあります)。
受粉して子房が果実になりました。
アカメガシワ(雄花)
雄しべは多数伸びていて全体として球状になっています。
雄花は咲き終わると ぽとぽと地面に落下します。
トウゴマ(唐胡麻)
トウゴマは雌雄異花同株で、上の画像で左手の淡黄色が雄花、右上側の紅い人出のような柱頭をつけているのが雌花です。
雌花部分です。
雌しべの柱頭が赤いゼラチン質のヒトデのような恰好をしているのはオニグルミなどと同じです。
ナンキンハゼ
ナンキンハゼの花は雌雄異花同株ということになっていますが、種類によってはそう見えないものもあります。
たとえば、上2枚は 安城デンパークにある ’Tiny Cascade(タイニー・カスケード)’ という園芸品種ですが、いくら見ていても雌花というものを見たことがありません。
’Snow mountain (スノー・マウンテン)’
斑入りのスノー・マウンテンですが、この木のばあいは1枚目のように雄花ばかりの穂をつけ、
その後花序の付け根部分に複数個の雌花を咲かせます。
’Metro Candle (メトロ・キャンドル)’
メトロ・キャンドルも雄花序が穂状に花をつけた根元に雌花が複数個咲きますが、3枚目の画像のように雄花が元気なのに 雌花は黒く焦げたようになってしまっています。どうしてこうなるのか?よく分かりませんが、一般には まず雄花が咲いてのち雌花が咲くのがふつうなのですが、さらにそのあともういちど雄花が咲くという種類もあるようです。
’Summer Fringe(サマー・フリンジ)’
この木は 個体差かもしれませんが、雌花の数が多いように思えます。
(種類不明)
雄花だけの穂は 咲き終わると枝元でカッターで切断したように切れ落下します。
シラキ
ナンキンハゼによく似た花を咲かせるのが、シラキです。
穂(総状花序)に最初雄花を沢山咲かせ、花序の基部(枝に近いほう)に雌花をつけるといわれています(雌花の写真がありません m(_ _)m)
ナンキンハゼと同様、穂が全部雄花ばかりのこともあるようです。
セイシボク(青紫木)
セイシボクは雌雄異株で、これは雌株に咲いた雌花です。
やはりナンキンハゼの雌花部分とよく似た感じです。
(セイシボクを見たのはこの時一度だけなので、雄株雄花の写真がありません m(_ _)m)
アオギリ
アオギリの分布は琉球、台湾、中国、インドシナの亜熱帯(まれに暖帯)で、日本の本州(伊豆半島、紀伊半島など)、四国、九州の沿海地方にあるものは半自生状態と位置付けられています。
花は雌雄異花同株で、これは雄花です。
非常にユニークな、まるで雌花の花柱と柱頭のような恰好をしています。
この雌しべの柱頭のような部分は複数の雄しべが合着して一本化したためです。複数の葯がよじれて模様を作っています。
雄しべなので、花粉を放出した後はぜんぶ落下します。
つぎに、雌花です。
雌花の先には紅色の柱頭があります。
7月下旬の青い果実です。
9月の果実です。
ユーフォルビア
これは ユーフォルビアでも’ダイアモンド・スター’という園芸種の花です。
上では花序がよく分かりませんので、よく似た(そしてよく観る)’ダイアモンド・フロスト’ を近接撮影してみました。
ユーフォルビアの仲間は「杯状花序」といって、杯(カップ)状の器官の中に 雌花(めしべ)や雄花(おしべ)が生まれてきます。はじめに生まれためしべは子房がすぐ大きくなるのであとから産まれてくる雄しべのためにコップの外にぶら下がって杯(カップ)の入り口を占有しないようにしています。
トウダイグサ科の花序がみなこの特徴ある「杯状花序」であれば分かりやすいのですが、杯状花序はトウダイグサ科の中でもトウダイグサ属とニシキソウの仲間にだけ見られるもので、そうではないトウダイグサ科も多いのです。
(まぁ、これでユーフォルビアはトウダイグサ科ということ間違いなしですね (´∀`))
↓ 最後です
キャッサバ
これは西アフリカのベナンで撮影したものです。メモ代わりに撮影したものなのでピンボケ写真ですm(_ _)m
キャッサバ芋はアフリカの国々では主食です。
キャッサバは、茎を 25cm くらいの長さに切って、地中に挿すだけで根が出て、芽も出て、おおきくなります。
(サツマイモとちょっと似ていますね)
アフリカでは臼と杵で突いて柔らかくし、塩茹でにして灰汁を抜き、ココナツミルクを入れ煮て食べます。
キャッサバのでんぷんを取り出したものがタピオカです。
ここはベナンの(たぶん)「タピオカ街道」と言って、キャッサバ粉やタピオカ粉を街道沿いで直販しているところです。
キャッサバは花の写真が無くてすみませんm(_ _)m
以上を持ちまして、全8種が出そろいました。
このうち、「トウダイグサ科に属しない植物はどれでしょうか?ひとつだけお答えくださいm(_ _)m」
ハイ、答えは
アオギリ
でした \(^o^)/
アオギリは以前は アオギリ科という独立した科に分類されていましたが、現在では なんと アオイ科に含まれています。
私は現在の遺伝子を基にする分類が分かりませんので、アオイ科の花たちとまるで違うアオギリの花がなぜ同じ科にされるのか、納得がいきません。
(そういうわけで、外見だけで分類すれば 何科になるかな? って思考実験の結果、とりあえず トウダイグサ科などどうかしら?と思い、このクイズを作りました)
(少々 疲れました (´∀`) ここまで長々とお付き合いくださりありがとうございました!)
.
8種類のうち一種類を除いてあとは全部「トウダイグサ科」です。
ではそのトウダイグサ科ではない一種類はどれでしょう?
アカメガシワ(雌花)
アカメガシワは雌雄異株です。
これは雌株に咲いた雌花で、3つ伸びている羽根は柱頭部分です。
球状部分が将来果実になる子房です。
柱頭は受粉すると赤く染まります(そうならない種類もあります)。
受粉して子房が果実になりました。
アカメガシワ(雄花)
雄しべは多数伸びていて全体として球状になっています。
雄花は咲き終わると ぽとぽと地面に落下します。
トウゴマ(唐胡麻)
トウゴマは雌雄異花同株で、上の画像で左手の淡黄色が雄花、右上側の紅い人出のような柱頭をつけているのが雌花です。
雌花部分です。
雌しべの柱頭が赤いゼラチン質のヒトデのような恰好をしているのはオニグルミなどと同じです。
ナンキンハゼ
ナンキンハゼの花は雌雄異花同株ということになっていますが、種類によってはそう見えないものもあります。
たとえば、上2枚は 安城デンパークにある ’Tiny Cascade(タイニー・カスケード)’ という園芸品種ですが、いくら見ていても雌花というものを見たことがありません。
’Snow mountain (スノー・マウンテン)’
斑入りのスノー・マウンテンですが、この木のばあいは1枚目のように雄花ばかりの穂をつけ、
その後花序の付け根部分に複数個の雌花を咲かせます。
’Metro Candle (メトロ・キャンドル)’
メトロ・キャンドルも雄花序が穂状に花をつけた根元に雌花が複数個咲きますが、3枚目の画像のように雄花が元気なのに 雌花は黒く焦げたようになってしまっています。どうしてこうなるのか?よく分かりませんが、一般には まず雄花が咲いてのち雌花が咲くのがふつうなのですが、さらにそのあともういちど雄花が咲くという種類もあるようです。
’Summer Fringe(サマー・フリンジ)’
この木は 個体差かもしれませんが、雌花の数が多いように思えます。
(種類不明)
雄花だけの穂は 咲き終わると枝元でカッターで切断したように切れ落下します。
シラキ
ナンキンハゼによく似た花を咲かせるのが、シラキです。
穂(総状花序)に最初雄花を沢山咲かせ、花序の基部(枝に近いほう)に雌花をつけるといわれています(雌花の写真がありません m(_ _)m)
ナンキンハゼと同様、穂が全部雄花ばかりのこともあるようです。
セイシボク(青紫木)
セイシボクは雌雄異株で、これは雌株に咲いた雌花です。
やはりナンキンハゼの雌花部分とよく似た感じです。
(セイシボクを見たのはこの時一度だけなので、雄株雄花の写真がありません m(_ _)m)
アオギリ
アオギリの分布は琉球、台湾、中国、インドシナの亜熱帯(まれに暖帯)で、日本の本州(伊豆半島、紀伊半島など)、四国、九州の沿海地方にあるものは半自生状態と位置付けられています。
花は雌雄異花同株で、これは雄花です。
非常にユニークな、まるで雌花の花柱と柱頭のような恰好をしています。
この雌しべの柱頭のような部分は複数の雄しべが合着して一本化したためです。複数の葯がよじれて模様を作っています。
雄しべなので、花粉を放出した後はぜんぶ落下します。
つぎに、雌花です。
雌花の先には紅色の柱頭があります。
7月下旬の青い果実です。
9月の果実です。
ユーフォルビア
これは ユーフォルビアでも’ダイアモンド・スター’という園芸種の花です。
上では花序がよく分かりませんので、よく似た(そしてよく観る)’ダイアモンド・フロスト’ を近接撮影してみました。
ユーフォルビアの仲間は「杯状花序」といって、杯(カップ)状の器官の中に 雌花(めしべ)や雄花(おしべ)が生まれてきます。はじめに生まれためしべは子房がすぐ大きくなるのであとから産まれてくる雄しべのためにコップの外にぶら下がって杯(カップ)の入り口を占有しないようにしています。
トウダイグサ科の花序がみなこの特徴ある「杯状花序」であれば分かりやすいのですが、杯状花序はトウダイグサ科の中でもトウダイグサ属とニシキソウの仲間にだけ見られるもので、そうではないトウダイグサ科も多いのです。
(まぁ、これでユーフォルビアはトウダイグサ科ということ間違いなしですね (´∀`))
↓ 最後です
キャッサバ
これは西アフリカのベナンで撮影したものです。メモ代わりに撮影したものなのでピンボケ写真ですm(_ _)m
キャッサバ芋はアフリカの国々では主食です。
キャッサバは、茎を 25cm くらいの長さに切って、地中に挿すだけで根が出て、芽も出て、おおきくなります。
(サツマイモとちょっと似ていますね)
アフリカでは臼と杵で突いて柔らかくし、塩茹でにして灰汁を抜き、ココナツミルクを入れ煮て食べます。
キャッサバのでんぷんを取り出したものがタピオカです。
ここはベナンの(たぶん)「タピオカ街道」と言って、キャッサバ粉やタピオカ粉を街道沿いで直販しているところです。
キャッサバは花の写真が無くてすみませんm(_ _)m
以上を持ちまして、全8種が出そろいました。
このうち、「トウダイグサ科に属しない植物はどれでしょうか?ひとつだけお答えくださいm(_ _)m」
●
●
●
●
●
ハイ、答えは
アオギリ
でした \(^o^)/
アオギリは以前は アオギリ科という独立した科に分類されていましたが、現在では なんと アオイ科に含まれています。
私は現在の遺伝子を基にする分類が分かりませんので、アオイ科の花たちとまるで違うアオギリの花がなぜ同じ科にされるのか、納得がいきません。
(そういうわけで、外見だけで分類すれば 何科になるかな? って思考実験の結果、とりあえず トウダイグサ科などどうかしら?と思い、このクイズを作りました)
(少々 疲れました (´∀`) ここまで長々とお付き合いくださりありがとうございました!)
.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます