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セイタカアワダチソウとヨモギ - アレロパシー

2022-10-09 06:00:06 | みんなの花図鑑
セイタカアワダチソウとヨモギ
2つの植物にはキク亜科という以外に ある共通性があります。

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウはキク科キク亜科シオン連アキノキリンソウ属の植物です。
キク亜科の花ですが、キクと違って、花筒の部分が長いです。花筒と言いましたが、たくさんの筒状花と舌状花を纏めて包んでいる総苞が花筒に見えるのです。




頭花が密に並んでいます。




総苞の中には 筒状花と舌状花がびっしり収まってます。




上から見て横に花弁のように伸びているのが舌状花。
中央のつぼみのようなのが筒状花。
やや分かりにくいですね。




「セイタカアワダチソウは根や地下茎からアレロパシー物質(ポリアセチレン化合物など)を分泌する。アレロパシー物質は他種だけでなくセイタカアワダチソウの種子発芽も抑制してしまう。このためにセイタカアワダチソウの繁茂する場所では新たな植物の侵入は困難になり、地下茎で繁殖するセイタカアワダチソウの天下となる。」(植物雑学事典「セイタカアワダチソウ」)




「このような能力はセイタカアワダチソウに限ったものではなく、非常に多くの植物が他の植物への成長阻害物質を生産していることがわかっている。ヨモギやヒメジョオン属の植物も同様な能力を持っていることが知られており、ススキなどのイネ科植物の発芽を抑制すると言う。」(同上)
実は ソバもアレロパシー物質を分泌すると言われてます。
ところがソバは地下茎では増えません。種子で増えるだけです。
それゆえ、ソバの連作をすると前年のソバのアレロパシー成分に自家中毒症状を起こし、生育が妨げられるのです。





ヨモギ

ヨモギはキク科キク亜科キク連ヨモギ属の多年草。
キク亜科でありながら、「頭花は少数の筒状花のみから構成され、舌状花はない。」(植物雑学事典「ヨモギ」)




でも、「中心部に両性花、まわりに雌花があり、どちらも結実する。(野に咲く花)」(松江の花図鑑「ヨモギ」)




「中心部に両性花、周囲に雌花がある。」(同上)
ということは、雌花の小花は「肥大化した一枚の花弁を持たない舌状花」とみなせば、上のセイタカアワダチソウと同じですね。




「ヨモギはセイタカアワダチソウと同様にアレロパシーを発生させる能力を持っている。」(植物雑学事典「ヨモギ」)
「自らの種子も発芽が抑制されるが、ヨモギは地下茎で繁殖するので,特に問題はない。」(同上)





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