アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

プリムローズ - 雌花と雄花?

2022-01-24 06:00:01 | みんなの花図鑑

Google Lens でこの花を検索すると「プリムローズ」と言ってきます。
でもそこで引用されている記事は 「プリムラ・ブルガリス」について書かれてます。





「プリムローズ」というのは サクラソウ科(Primulaceae)の英名だそうです。
そしてとくに、サクラソウ科サクラソウ属のプリムラ・ヴルガリス(英語版)(Primula vulgaris)のことを「プリムローズ」と呼ぶことが多いのだとか。
まぁ、名前はそういうこととして、ここで取り上げるのは 見出し画像のように、同じ色をした花でも中心が「おしべ」の花と「めしべ」の花とあるということです。
この花は「おしべ」の花です。




上と同じ色ですが、この花は「めしべ」が見えてます。





この花は「おしべ」の花です。




上と同じ色ですが、この花は「めしべ」が見えてます。

プリムラの仲間は 雌雄異株で、雄花の株と雌花の株とあるのでしょうか??




この花は「おしべ」の花です。



上と同じ「おしべ」の花ですが、おしべは液に浸かってます。この液は蜜なんでしょうか??




この花は「めしべ」が見えてます。
「めしべ」が見えている花で 液に浸かっている花は見当たりませんでした。





この花は「おしべ」の花です。


「おしべ」の花ですが、おしべは液に浸かってます。




上と同じ色ですが、この花は「めしべ」が見えてます。





この花は「おしべ」の花です。



上と同じ色ですが、この花は「めしべ」が見えてます。




上と同じ花ですが、雌しべの下を覗き込むと、何やら 雌しべ以外のものが見えてきます。




そこに焦点を当ててみますと、どうやら「おしべ」のようです。

プリムラの仲間は 雌雄異株ではなくて 両性花なんですが、
2タイプあり、
「おしべ」が上に伸びているタイプと、
「めしべ」が上に伸びているタイプとあるのです。
(めしべが上のタイプを「長花柱花」、おしべが上のタイプを「短花柱花」といいます)

どうしてそのようなタイプに分かれているのかというと、
自家受粉を避けるためです。
「おしべ」の長いタイプに虫が来ると、花粉が虫につきます。上で見たように、雄しべを覆うくらい蜜でおおわれているので、仮にその花の雄しべの下に雌しべがあったとしてもそのめしべに花粉がつくことはありえません。
花粉をつけた虫は別の花を訪れ、その花が雌しべが上に伸びている花で会った時だけ受粉が成功するという仕組みです。

しかしながら。。。
ソバの花のように、花筒がシベを覆っていない花の場合は この説明は了解できます。なぜなら、図体の大きなハチは まず雄しべが長い短花柱花で花粉をつけ、つぎに雌しべが長い別の花で授粉するし、相対的にハチより小さいアリのばあいは まず低いところにおしべのある花(長花柱花)で花粉を体につけ、つぎに低いところにめしべのある花(短花柱花)で授粉できるからです。

ところが、プリムラのばあい、シベの周囲を花筒が覆っています。
おそらく 雌しべに隠れて低いところにあるおしべは役割を果たせないでしょう。
また、(見てはいませんが)雄しべの下に隠れて花筒の奥にめしべがあったとしてもそこまで虫が行くことがあるとは到底思えません。そうまでしていく必要がないからです。
ということからすると、
プリムラは(進化論的時間軸で)近い将来、雄花と雌花に進化するのでは?!
と思えてきました (^_-)-☆





2 コメント

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Unknown (なつみかん)
2022-01-24 18:43:28
こんばんは。
わかりやすい解説をありがとうございます♪
すご〜く納得しました。
あとは、液に浸かっている雄蕊の謎を解明してくださいませ。
蜜なんですよね。
でも花粉も蜜に濡れてしまってるので、効果的に運べるのでしょうか??
味は甘い?
教えてくださ〜い(^-^)/
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Re: なつみかんさん^^ (アブリル)
2022-01-24 19:51:28
なつみかんさん、こんばんは~
最後まで読んで、コメントくださるなんて
感激です
あと、蜜らしき液体に浸かっている雄しべの謎について
書いてある記事をググりましたが…
自分の以前投稿した「プリムラ・ジュリアン」の記事が先頭に出てくるばかりで、
蜜の話は見つかりませんでした。
味は?
売り物なので味わってません。
どうしても知りたくなったら
自分で育てるしかありませんねぇ
(それが私の大の苦手分野なんですけどォ)
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