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ハルシャギクのハルシャ(波斯)というのは「ペルシャ」のことなんだそうですけど、この植物、北米原産で、なぜ「ペルシャ」がつくのかよく分からないのです。
別名 「ジャノメソウ」のほうが分かりやすいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/8c/9639114d7239a25d3ccf20b156b66b2e.png)
学名は Coreopsis tinctoria
属名 Coreopsis は coris(南京虫) + opsis(似) より 「痩果の形が南京虫に似ている」の意。
種小名 tinctoria は tinctorius(染色用の, 染料の)より。
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さて、本題。
キク科のキク亜科の花は たくさんの小花の集合で頭花(頭状花序)が出来ています。
外側の花弁 一枚一枚がひとつの花なんです。(舌状花といい、花弁一枚が肥大化したものです)
中心部の盛り上がったシベの塊みたいな部分が筒状花といって雌雄シベと花冠で これまた煙突のような一本一本が独立した花なんです。(この部分を筒状花と言います)
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(下は上をトリミングしたものです、以下同様)
カルデラのような窪みの中から棒状の器官が立っていますが、これが雄しべ筒です4.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/34/96562c565f638ea40df2a44f4ce407f0.jpg)
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雄しべ筒というのは雄しべが合着して筒状に変化したものです。頭部に十文字のスリットがあり黄色い花粉が見えてます。
筒状花は一番外側から中心に向かって開花していきます。
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一番外側(写真の一番下)の筒状花だけ 花粉が溢れ出ていますが、これは筒の中をしたから雌しべが押し上げているからです。
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筒状花の周縁部の早咲きの集団が、雄しべ筒の先からめしべの花柱を伸ばし、先を2つに開いてカールさせています。開いた内側が柱頭(受粉器官)になります。
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上と同じような状態です。
十文字のスリットの中に花粉があるのは見えているんですが、めしべがそれを押し上げている瞬間の花が見当たらないです。
〔付録〕ルドベキア・マキシマ
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そこで、やはり7月になってよく見るルドベキアの筒状花を観察してみました。
雄しべ筒の中から雌しべが花粉を押し上げている瞬間が捉えられるかと思いましたが、やはり見られませんでした(ToT)
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