ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属)
アジサイ科ウツギ属には ウツギ3兄弟といって、代表格の ウツギ(いわゆる「卯の花」)、このヒメウツギ、それとマルバウツギがあります。花はよく似ています。
最初に 代表格のウツギを出すべきなのですが、開花時期がやや遅いのか、いつも間に合いません。今回もでしたm(_ _)m
それで、このヒメウツギを最初に(しかも 3か所のヒメウツギを)取り上げます。
ヒメウツギは日本固有種です。(ウツギも日本固有種です)
ヒメウツギは5弁花の花で 花弁の先にギザギザがあるのが花弁の特徴です。
そして、雄しべの花糸が短冊形の翼になっています。
この翼の形が兄弟ごとにちがうので、雄しべを見るとウツギ属のどれかが分かるようになってます。
ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属)2
ヒメウツギはどれも背が低いです。
これは於大公園(東浦町)のヒメウツギです。
先ほどの雄しべの花糸の翼の形状ですが、「松江の花図鑑」には次のようにまとめてあります。
「花糸の翼の形がウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギでそれぞれ違う。
ヒメウツギでは、翼の上端が角(ツノ)のように突き出している。
ウツギはほぼ四角であり、マルバウツギではなで肩になっている。」
たしかに「翼の上端が角(ツノ)のように突き出してい」ます。
ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属)3
また別のところで観察したヒメウツギです。
場所が変わっても、雄しべの翼の上端が突き出しているのは同じです。
マルバウツギ(アジサイ科ウツギ属)
これは安城デンパークのマルバウツギです。
5弁花なのは他のウツギ属と同様です。
葉が丸いので マルバウツギです。
さて、区別点である雄しべの翼ですが、前述のとおり、なで肩です。
葉が丸いと 翼もなで肩になる、と覚えておきましょうか!(^^)!
雄しべの付け根にあるオレンジ色の花盤の輪が目立ちます。
バイカウツギ(アジサイ科バイカウツギ属)
バイカウツギは今年度すでに一度取り上げていますが、アジサイ科バイカウツギ属の低木です。
梅の花に似ているからバイカ(梅花)の名がついたのですが、梅は5弁かなのに対し、この花は4弁花で、それほど似てるとは思えません。
樹高はアジサイと同じくらい。
花の特徴は バラ科の花に似て おしべが多数あることです。
おしべにはウツギ属のような翼はありません。
花は美味しいらしく、虫がかじってボロボロになっていることがあります。
タニウツギ(スイカズラ科)
こんどは 同じウツギがついてもまったく別の科、スイカズラ科のタニウツギです。
日本固有種で別名を紅空木(ベニウツギ)とも言います。
めしべの形が スイカズラなどとよく似ています。
ショウキウツギ(スイカズラ科)
ショウキウツギはタニウツギと同じくスイカズラ科です。ただし、属はショウキウツギ属。
デンパークには(少なくとも)2か所 植栽されています。後述のギボウシ園の樹名板は「ショウキウツギ」ですが、
レストラン前のこちらの木は 上のような学名由来の名が書いてあります。
「・ショウキ(鐘馗)とはアマビエのような疫病除けの神であり、顔を覆うほどの黒いあごヒゲを特徴とする。本種の果実の様子がこれに似るため名付けられた。」(庭木図鑑 植木ペディア > ショウキウツギ)
ここからは安城デンパーク・ギボウシ園のショウキウツギです。
光の加減で多少違って見えます。
アベリアの花に似たところがありますがそれより大きいです。
ミツバウツギ(ミツバウツギ科)
堀内公園(安城市)のミツバウツギです。
葉が3小葉で枝がウツギのように中空のためにこの名が付けられました。
花冠は5つに裂け、中に副花冠があるのがミツバウツギの花の特徴です。
ミツバウツギは 「日本全国のほか東アジア一帯に分布する」落葉低木です(wiki 「ミツバウツギ」)。
スタフィレア・ピンナータ(ミツバウツギ科)
最後に、ウツギの名前はつかないのですが、上と同じミツバウツギ科の花を紹介しておきます。
どことなくミツバウツギの似たところがあると思いませんか?
Staphylea pinnata L.
スタフィレア・ピンナタはヨーロッパから小アジアにかけて分布する、高さ5mになる潅木です。(山科植物資料館「スタフィレア・ピンナタ」)
アジサイ科ウツギ属には ウツギ3兄弟といって、代表格の ウツギ(いわゆる「卯の花」)、このヒメウツギ、それとマルバウツギがあります。花はよく似ています。
最初に 代表格のウツギを出すべきなのですが、開花時期がやや遅いのか、いつも間に合いません。今回もでしたm(_ _)m
それで、このヒメウツギを最初に(しかも 3か所のヒメウツギを)取り上げます。
ヒメウツギは日本固有種です。(ウツギも日本固有種です)
ヒメウツギは5弁花の花で 花弁の先にギザギザがあるのが花弁の特徴です。
そして、雄しべの花糸が短冊形の翼になっています。
この翼の形が兄弟ごとにちがうので、雄しべを見るとウツギ属のどれかが分かるようになってます。
ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属)2
ヒメウツギはどれも背が低いです。
これは於大公園(東浦町)のヒメウツギです。
先ほどの雄しべの花糸の翼の形状ですが、「松江の花図鑑」には次のようにまとめてあります。
「花糸の翼の形がウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギでそれぞれ違う。
ヒメウツギでは、翼の上端が角(ツノ)のように突き出している。
ウツギはほぼ四角であり、マルバウツギではなで肩になっている。」
たしかに「翼の上端が角(ツノ)のように突き出してい」ます。
ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属)3
また別のところで観察したヒメウツギです。
場所が変わっても、雄しべの翼の上端が突き出しているのは同じです。
マルバウツギ(アジサイ科ウツギ属)
これは安城デンパークのマルバウツギです。
5弁花なのは他のウツギ属と同様です。
葉が丸いので マルバウツギです。
さて、区別点である雄しべの翼ですが、前述のとおり、なで肩です。
葉が丸いと 翼もなで肩になる、と覚えておきましょうか!(^^)!
雄しべの付け根にあるオレンジ色の花盤の輪が目立ちます。
バイカウツギ(アジサイ科バイカウツギ属)
バイカウツギは今年度すでに一度取り上げていますが、アジサイ科バイカウツギ属の低木です。
梅の花に似ているからバイカ(梅花)の名がついたのですが、梅は5弁かなのに対し、この花は4弁花で、それほど似てるとは思えません。
樹高はアジサイと同じくらい。
花の特徴は バラ科の花に似て おしべが多数あることです。
おしべにはウツギ属のような翼はありません。
花は美味しいらしく、虫がかじってボロボロになっていることがあります。
タニウツギ(スイカズラ科)
こんどは 同じウツギがついてもまったく別の科、スイカズラ科のタニウツギです。
日本固有種で別名を紅空木(ベニウツギ)とも言います。
めしべの形が スイカズラなどとよく似ています。
ショウキウツギ(スイカズラ科)
ショウキウツギはタニウツギと同じくスイカズラ科です。ただし、属はショウキウツギ属。
デンパークには(少なくとも)2か所 植栽されています。後述のギボウシ園の樹名板は「ショウキウツギ」ですが、
レストラン前のこちらの木は 上のような学名由来の名が書いてあります。
「・ショウキ(鐘馗)とはアマビエのような疫病除けの神であり、顔を覆うほどの黒いあごヒゲを特徴とする。本種の果実の様子がこれに似るため名付けられた。」(庭木図鑑 植木ペディア > ショウキウツギ)
ここからは安城デンパーク・ギボウシ園のショウキウツギです。
光の加減で多少違って見えます。
アベリアの花に似たところがありますがそれより大きいです。
ミツバウツギ(ミツバウツギ科)
堀内公園(安城市)のミツバウツギです。
葉が3小葉で枝がウツギのように中空のためにこの名が付けられました。
花冠は5つに裂け、中に副花冠があるのがミツバウツギの花の特徴です。
ミツバウツギは 「日本全国のほか東アジア一帯に分布する」落葉低木です(wiki 「ミツバウツギ」)。
スタフィレア・ピンナータ(ミツバウツギ科)
最後に、ウツギの名前はつかないのですが、上と同じミツバウツギ科の花を紹介しておきます。
どことなくミツバウツギの似たところがあると思いませんか?
Staphylea pinnata L.
スタフィレア・ピンナタはヨーロッパから小アジアにかけて分布する、高さ5mになる潅木です。(山科植物資料館「スタフィレア・ピンナタ」)
ウツギ三兄弟と呼ばれているのは知りませんでした。
昨日はヒメウツギの自生地を見にわざわざ高速飛ばして出かけましたが、まだ蕾でガッカリでした・・
ウツギはおっしゃる通り花期が遅いですね。
いまようやく宇治川畔で沢山蕾を付け始めました。
マルバウツギとミツバウツギは京都府立植物園で見られるので、GW最後の週末に行ってみたいと思います。
それにしても、スイカズラ科とアジサイ科、全然科も花の様子も違うのに同じウツギとは、やはりどちらも中空になっているからでしょうか??
茎の中は空洞か?
実際に調べてくれた人がいました!(^^)!
https://www.hitohaku.jp/publication/book/kyousei3/p35-37.pdf
この結果によると、
ウツギ属、スイカズラ科のツクバネウツギ属
は中空だけれど、他はそうではないとの観察結果になります。
私はかつて剪定されたハコネウツギの切断面が中空になってるのをみて、
ウツギと名の付くすべての木が中空なのだと
勘違いをしてました(ToT)
気付かせてくださり、ありがとうございました