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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ムラサキツユクサ、トキワツユクサ - 帰化植物 9

2020-05-29 09:45:12 | みんなの花図鑑
帰化植物その9、 きょうは ツユクサの仲間です。
まず、ムラサキツユクサ。

ムラサキツユクサは 北アメリカ~熱帯アメリカ原産の帰化植物。名前は 「見た通り」で覚えやすい...




と思ったら、 オオムラサキツユクサというそっくりさんがいらっしゃるというではありませんか。





「庭に植えられたものが野生化している。ムラサキツユクサは改良品の園芸品種がたくさんある。染色体数が倍加されたものがオオムラサキツユクサと呼ばれることがあるが間違いであり、オオムラサキツユクサは萼に毛のある別種である。ムラサキツユクサ、オオムラサキツユクサともに4倍体がある。」 (三河植物観察「ムラサキツユクサ」)
萼に毛がないのがムラサキツユクサなら、この個体は ムラサキツユクサで良いように見えますが...




同じところに生えていた こちらの個体の萼(蕾を包む殻の部分)や葉には けっこう毛が多いし、
第一、 「オオムラサキツユクサはムラサキツユクサより草丈が低い。」とか
「ムラサキツユクサ(bluejacket) は草丈が15~115㎝と大きくなり」 (三河植物観察「オオムラサキツユクサ」)
と言われると、 そうか、これは20~30cmくらいしかないから、オオムラサキツユクサのほうかも? って迷ってしまいます。




ムラサキツユクサにしても オオムラサキツユクサだとしても、この外来ツユクサの最大の特徴は おしべの毛(おしべのまわりの繊毛?) にあります。
「花粉がなくなってもおしべの毛の感触で虫を花粉があるかのように騙して惹きつけて受粉させる」
そういう役目があるのだとか! (二人の世界オオコウモリ旅行「ムラサキツユクサのおしべの毛」田中さんの話)






つぎは、白色のツユクサ。

民家の北側の 藪との間に群生しています。




こちらは 「南アメリカ原産の帰化植物で、昭和初期、園芸種として導入された花が野生化し、現代では初夏の散歩道のいたるところで見られる。」 (Yahooブログ-現在閉鎖-「トキワツユクサとツユクサ科の花々」)




このトキワツユクサ、色が違うだけで、 雄しべの周りの毛がついてるところなど ムラサキツユクサとそっくりな風貌をしています。 そういえば オオトキワツユクサなんていうそっくりさんもあるそうとか(´∀`) (トキワツユクサは茎や葉裏が赤紫色で種は結実するがオオトキワツユクサは茎の色は緑で結実しない)
花が咲く時期も違いましたね。 外来種のツユクサの花期が初夏なのに対し、 ツユクサは 夏も終わりのころ でした。





いずれにしても、 日本に昔からある、昼過ぎにはしぼんでしまう、はかないイメージのある在来種のツユクサと比べると、ムラサキとかトキワとかの外来種は 毛深い荒くれ者のイメージが強いです。

ところが その在来のツユクサ、 見かけによらず、強靭な生命力を持つ植物なんだそうです。
「草むしりをしたとき、むしった草を山のように積んでおきますよね。」
「干からび、あるいは腐植していく雑草の山の中で、ツユクサだけは緑色のまま。しかも、むくむくと復活し、立ち上がってくるのです。その姿は、折り重なった死体を踏み台にして立ち上がってくるゾンビやアンデッドそのもの。(浴衣美女みたいだと思ってたのに……)」
(Hatenaブログ・フリーランス兼業主夫日記「ツユクサ。染め物に使われる仲間もある清楚な花なのに、ゾンビのような一面も。」)





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