「メールが全部なくなった」これはときどき聞く話です。
「見えなくなっているのでしょう」と答えるのですが、ファイル・フォルダーのイメージがまだあたまに沁み込んでいないうちは、そうなりがちのように思います。
Windows 8 では、ヒエラルキー構造を見ないよう見せないよう、意地悪な仕組みになっています。
いちばん先に目に付いたものに、何でもよいから飛びつかせよう、興味を持たせようという、ミロミロ主義で設計されているのでしょうか。
普段は必要がなくても何かことが起きたときには、全体がどうなっているかを大づかみにするという常道から、ユーザーの目も頭も遠ざかるようになっています。
目の前になければ「なくなったのだ」と最初に感じるのは、ごく自然な感覚です。
いつも最初にあけてみる引き出しに、毎日使うものを入れてあっても、空の引き出しが勝手に先に開くようになっていれば、中身がなくなったと思ってしまうでしょう。
「メールが全部なくなった」と驚くときには、受信トレイがはじめに見えなくなっていることが、案外多いのです。
「なくなっている」のではなく「見えなくなっている」のです。
始めに開いてほしい引き出し、メールの場合、それは「受信トレイ」です。
もしそうでない設定になっていたら、何とか方法を見つけ出して、メールを始めるときには最初に「受信トレイ」が目の前に現れるようにしておくとよいと思います。