外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

ウィークエンド台風

2011-07-29 20:54:58 | ビジネス
夏休みシーズンの週末なのに、天候がイマイチ冴えません。

海や山の観光地の多くは、7月後半から8月月半ばまでの僅か数回の週末が稼ぎどき。
その大切な時に天候が崩れると、その観光地だけでなく、日本全体の景気にも影響が及んでしまいます。

-----------

雲行きが怪しいといえば、アメリカ国債の格下げ懸念が頂点に達し、金融市場は大揺れです。

国債債務の不履行、すなわちデフォルトはさすがに回避されるでしょうが、国債の格下げはかなり現実味を帯びてきました。
そのために外為市場では米ドル安が独り歩き。

依然として欧州金融危機の問題もくすぶっていますし、様々な思惑が錯綜して、多くの取引が停滞しています。

来週の火曜日以降の外為相場がどんな状況になるのか。
本当に悩ましいです。
-------

こんな時、投資家の方々は銀行や証券会社の営業担当者に、相場の見通しについて個人的な意見を求めたりします。

一方、多くの金融機関では、外国為替、株式や債券市場を独自に調査し、その結果を定期的に公表しています。
いわゆる、ハウス・ビューです。

日本では規制が厳しくないのですが、海外では、金融機関の営業担当者が、自社のハウス・ビューと異なる個人的な見解を顧客に伝えることを、厳しく禁じているところもあります。
---------

ハウス・ビューに全ての営業担当者が縛られることを、堅苦しく感じられる顧客もいらっしゃるかも知れません。
しかし、厳しい営業ノルマを背負う立場の人間は、新たな取引成立につながるような、あるいは既存取引の解約を防ぐような方向に誘導するような意見を、時として伝えてしまうもの。

生活のかかった、生身の人間ですから、それは避けられないことです。

そんな人間の弱さを前提にして、長い年月をかけて、時には手痛い経験もしながら、顧客保護を目指して醸成されてきた、ハウス・ビューの制度です。

現在のような不安定な状況だからこそ、右往左往せずに、各社のハウス・ビューを比較検討しながら、冷静に成り行きを見極めるべきということだろうと思います。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする