バカ犬

ちょっとバカ犬になって、本音を言ってみたいと思いませんか?

自縄自縛??

2007-03-08 | Weblog
自縄自縛ってもう死語でしょうか。

朝鮮半島の非核化6ヶ国協議の推移をみているとそんな言葉をおもいだした。

朝鮮半島の非核化の目的で始まった6ヶ国協議の中に、日本は拉致問題を絡めた。

拉致問題について、アメリカと中国は会議全体の進展を目的に日本の立場に「理解」を示した。
しかし、本音はそれ以上では決してない。
日本を除く5ヶ国の最大の関心事は朝鮮半島の非核化にある。
勿論に日本にとっても、非核化は国家の安全にとって非常な重要な目標でもある。

全体的には、アメリカの妥協と中国の強い指導で、何とか核凍結への道の可能性(単なる可能性)を見出した。
一方、日本は6ヶ国協議再開の当初から、会議の進展の前提条件に拉致問題の解決を据えた。
拉致問題は解決していかなくてはならない課題だし、安倍さんの公約だから、北朝鮮と話すなら避けて通れない。


しかし、全体から見ればこの異質の二国間問題が、6ヶ国協議の枠組みの全体の進展に大きな障害になりそうになってきた。ここをどのように乗り越えていくかが本当の外交力だ。日本の外交力が試されている。

外交交渉というのは、結果的に実を取ればいいのであって、最初から条件を持ち出して、それがなくては交渉すら前に進めないとするのは、他のオプションを全く持てない日本外交の稚拙さを現わしているのではないかと思う。

もし日朝分科会でこう着状態が続き、他の国も6ヶ国協議の全体への阻害要因として見るようになれば、まさに北朝鮮の思うつぼだ。

これこそ自縄自縛ではないだろうか。