福島の原発の報道が、またまた矮小化されつつあるようだ。
極め付きは、細野原発相の19日のIAEAでの演説。
「冷温停止状態を予定を早めて年内をめどに達成すべく、全力を挙げて取り組む」
とある。(日経)
壊れて穴の開いた炉心部分、使用済み燃料プールのみに着目して、あたかも福島原電
の事故が予定通り収斂しつつあるかのような発言だ。
では訊いてみたい。
メルト・スルーした、核燃料のマグマはどこのあるのか?
どこに、まだ数千度もあると思われる溶けた核燃料があるのかは誰も知らない。
今迄の東電の方策では、それらを含めて冷温状態に持ち込むということはできないの
は明確。
これで、冷温停止状態=安定とは、本質を見ない矮小化された見解だ。
IAEAでのQ&Aが行われていれば、外国のメディアは、そこを鋭く突くだろう。
でも残念ながら、そこに言及はしていない。
溶けた核燃料は、どこにあるのか?
そこからは高い放射能が放出されつづけている。
この問題を解決しなければ、単なる気休めにしかならない。
圧力容器の中には存在しないマグマは格納容器の中にあるのか、それとも格納容器を
突き破って、地中に向かって深みに落ちて行っているのか?
もしそうであれば、地下で水に出会うと爆発して、核燃料が今まで以上の規模で、拡
散するに違いない。
この辺の突込みが、原子力安全委員会とか、学者の間から出てくるべきなのだが、数
少ない京都大学の連中以外は何も言わないでいる。
原子力ムラは間違いなく残っていて、現状に対して素知らぬ顔をしているようだ。
もう一度、東電、原子力安全委員会、原子力保安院の人たちに聞く!
どこにメルトダウンした核燃料のマグマは存在するのか?
外国のメディアの報道によると、IAEAの安全保障サイドへの方向転換が見える。
「国際原子力機関(IAEA)は原子力発電所のストレステスト(耐性調査)の国際
実施基準の中に、炉心損傷など過酷な事故が起きる確率を試算させ、明示させること
を盛り込む方向で検討に入った。「安全神話」を排除し、発生確率を低減させる努力
を加盟国に促す。日本が始めた独自のストレステストはここまでの対応を求めておら
ず、再実施を迫られる可能性が出てきた。」
これは、今後の原発再稼働に対する一つの物差しになると期待できる。
なんの理論的根拠もないのに、原発再稼働のリスクを無視する政府に対しての警鐘で
もある。
また、科学的根拠もなく、野田総理が原発の再稼働を口にするのは、早すぎるとも思
う。
ちなみに、原発の危険性と代替エネルギーについて、レスター・ブラウン氏(環境学
者:アメリカ人)が日本について述べている。
「世界で最も原発を作ってはいけない土地は、地震国で、人口密度の高い国」と定義
して、「その最悪な国が日本」と言っている。ちなみに、日本の代替エネルギーの可
能性では、「地熱発電が一番有効だろう」と言っている。
メディアも、国民も、もっと複眼的にものを見てはどうだろう。
<この写真は、flickrからHigedarumaさんの”Fukushima 1 Nuclear Power Plant _34”をお借りしました>
Creative Commonsの“表示”
極め付きは、細野原発相の19日のIAEAでの演説。
「冷温停止状態を予定を早めて年内をめどに達成すべく、全力を挙げて取り組む」
とある。(日経)
壊れて穴の開いた炉心部分、使用済み燃料プールのみに着目して、あたかも福島原電
の事故が予定通り収斂しつつあるかのような発言だ。
では訊いてみたい。
メルト・スルーした、核燃料のマグマはどこのあるのか?
どこに、まだ数千度もあると思われる溶けた核燃料があるのかは誰も知らない。
今迄の東電の方策では、それらを含めて冷温状態に持ち込むということはできないの
は明確。
これで、冷温停止状態=安定とは、本質を見ない矮小化された見解だ。
IAEAでのQ&Aが行われていれば、外国のメディアは、そこを鋭く突くだろう。
でも残念ながら、そこに言及はしていない。
溶けた核燃料は、どこにあるのか?
そこからは高い放射能が放出されつづけている。
この問題を解決しなければ、単なる気休めにしかならない。
圧力容器の中には存在しないマグマは格納容器の中にあるのか、それとも格納容器を
突き破って、地中に向かって深みに落ちて行っているのか?
もしそうであれば、地下で水に出会うと爆発して、核燃料が今まで以上の規模で、拡
散するに違いない。
この辺の突込みが、原子力安全委員会とか、学者の間から出てくるべきなのだが、数
少ない京都大学の連中以外は何も言わないでいる。
原子力ムラは間違いなく残っていて、現状に対して素知らぬ顔をしているようだ。
もう一度、東電、原子力安全委員会、原子力保安院の人たちに聞く!
どこにメルトダウンした核燃料のマグマは存在するのか?
外国のメディアの報道によると、IAEAの安全保障サイドへの方向転換が見える。
「国際原子力機関(IAEA)は原子力発電所のストレステスト(耐性調査)の国際
実施基準の中に、炉心損傷など過酷な事故が起きる確率を試算させ、明示させること
を盛り込む方向で検討に入った。「安全神話」を排除し、発生確率を低減させる努力
を加盟国に促す。日本が始めた独自のストレステストはここまでの対応を求めておら
ず、再実施を迫られる可能性が出てきた。」
これは、今後の原発再稼働に対する一つの物差しになると期待できる。
なんの理論的根拠もないのに、原発再稼働のリスクを無視する政府に対しての警鐘で
もある。
また、科学的根拠もなく、野田総理が原発の再稼働を口にするのは、早すぎるとも思
う。
ちなみに、原発の危険性と代替エネルギーについて、レスター・ブラウン氏(環境学
者:アメリカ人)が日本について述べている。
「世界で最も原発を作ってはいけない土地は、地震国で、人口密度の高い国」と定義
して、「その最悪な国が日本」と言っている。ちなみに、日本の代替エネルギーの可
能性では、「地熱発電が一番有効だろう」と言っている。
メディアも、国民も、もっと複眼的にものを見てはどうだろう。
<この写真は、flickrからHigedarumaさんの”Fukushima 1 Nuclear Power Plant _34”をお借りしました>
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