バカ犬

ちょっとバカ犬になって、本音を言ってみたいと思いませんか?

八ッ場ダムの行政経営責任は誰が取るのか?

2009-09-26 | Weblog
八ッ場ダムの問題が、民主党政権の前に立ちはだかっている。

ここまで来たのだから、いまさら中止はないとする地元の意見が障害となっている。
一方、8800億円の予算で、本当に本体工事を含めて完了できるのかと聞かれると、国土交通省も自信はないようだ。完成後のメインテナンスの費用も馬鹿にならない。

本当の問題は、先ずこの事業が本当に必要なのかという原点にある。
そして次に重要なのは、この事業の経済的観点からの検討だ。

従来から、事業を推し進めるために行った経済予測、評価は、必ず破綻している。
前に書いた「行政の経営責任」(2005・10・30)でも主張したように、こうした事業の完成後、見込みとのギャップを誰が責任を取るかという観点がいつも欠けている。

完成後、この事業を評価する仕組みを作っておいてほしい。そして、大きな赤字が出ているなら、この事業を進めた、国土交通省、群馬県、長野原町の決定に携わった人たちはその経営責任を負わなくてはならない。民間と同じように、結果に対して責任をコミットする必要がある。これには、国土交通省の官僚、関連首長たち、そして地方議会多数派の推進指導者が含まれる。

赤字の責任を取って、職を辞するだけではなく、その損害責任から逃れられないということを肝に銘じて欲しい。
即ち、自分の資財をなげうってでも、その責任をとる覚悟があるのかという点だ。そこまでの自信がないなら、再検討を自主的に行うべきだ。

もう一つ、重要な視点がこの議論に欠けているように思う。
利水の目的があるとすると、間違いなく東京都やここから水を買おうとしているところは、とてつもなく高い水を買うことになるということを認識していない。
しかもそれは、将来ずっと払い続けることになるのだ。

現実に、私が住む都市の水道料金は以上に高い。前の横浜に比べると50%以上、高い水を買わされている。原因を調べてみると、その昔々、建設省の口車に乗って、建設省の作ったダムの水を買うと約束したことにあるようだ。水の高い値段は、永久に続く。

感情論で、議論も、報道もしないで欲しい。
行政の経営責任という観点で、議論して欲しい。
それは、単にこのダム計画だけではなく、国土交通省が進めようとしている、ダム計画の全てにいえることだ。

国民は、しっかりこの行方を注視していかなくてはならない、こうした事業の管理組合が国土交通省のOBの天下り先になっているという事実も含めて。

安倍政治の誤りを直そう!

2009-09-10 | Weblog
 民主党の大勝で、日本の政治の方向が変わろうとしている。望んでいたことだ。

 絶対にやってほしいことがある。それは、小泉政治、および安部政権がやった、むちゃくちゃなことを総括して、必要なアクションを早急に取ることだ。彼らのやったことのいくつかは日本の将来に禍根を残し、しかも日本の自由な行動に悪い縛りをかけてくるものだと思う。

 その最たるものは、安倍さんがやった、戦前の日本への回帰の動きの撤回だ。2008年2月19日に書いた「最近の危険なにおい」で述べた下記2点だ。
・教育基本法の改定
・憲法改正を目的とした国民投票法案の成立

 もう一つは、2006年5月31日の「米軍再編成と閣議決定」でかいた小泉さんの下で、当時の額田防衛庁長官と、外務大臣だった麻生さんが、○ブッシュ政権の保守の塊である人たちとの間、つまり2+2で決定した米軍再編成の見直しだ。この中に、沖縄をはじめとする米軍のグアム移転、日本の自衛隊との軍事面での一体化、そしてその為の3兆円の支出ある。

 こうした過去の過ちは、民主党政権の下で本当に総括し、改めるべき項目だと思う。

 教育基本法改悪は、間違いなく右旋回して、戦前教育に戻していこうという意図が明白だ。
 18歳まで投票権を広げて、憲法改正を狙う国民投票法案は、目前にまで日程が迫っている。自民党の中では、山口県の中では、阿倍さんは隠然たる影響力を持って戦前への回帰を狙っている。そして、驚くことに今回の衆院選でも当選している。

 誰も知らない所で、国会レベルで議論することなく、二人の大臣の考えで決定された日米同盟の米軍再編成に関しては、閣議決定だけで、まさに実行中だ。今、再検討しなければ、時を失って日本はアメリカにフリーハンドを与えてしまうなうようだ。本当に対等な日米関係を作るならば、この件に光を当てていかなくてはならない。

 以上は、私の思いつく「大悪」であるが、他にもいろいろあると思う。短期的な問題の解決も重要だが、ロングレンジでの自公民政治の総括は重要だ。