バカ犬

ちょっとバカ犬になって、本音を言ってみたいと思いませんか?

NHKのディスカッション番組の質

2012-01-26 | Weblog
先日(1/21 土曜日)、「NHK スッペシャル シリーズ 日本再生」という番組を見た。だいたいにおいて、NHKの番組には質的にろくなものはないと体験しているので、期待はあまりなかったのだが…。

今回は「生み出せ!“危機の時代”のリーダー」というタイトルに惹かれて、2時間45分もの番組を通しで見た。

ディスカッションの司会は三宅民夫アナウンサー。

出席者は、ゲストとして多摩大学大学院教授…田坂広志, 元内閣官房長官…野中広務, 東京大学大学院教授…姜尚中, 放送プロデューサー…デーブ・スペクター, 元経済産業省官僚…古賀茂明, 京都大学准教授…瀧本哲史, ナガオカ社長…三村等, 弁護士…土井香苗, 社会学者…古市憲寿, アレックスCEO…辻野晃一郎, 台湾AUO技術者…松枝洋二郎, ノンフィクション作家…河添恵子, フィンランド語通訳・翻訳家…坂根シルック, ジャーナリスト…三神万里子などと、東日本大震災被災したNPOなどの代表の方たち。総勢50名くらい。

こんな大勢の人が議論するには、そこには、ちゃんとした司会者のリーダーシップが必要だ。

しかし、三宅さんの司会は全く機能しなかった。
問題は、三宅さんだけではなく、番組のプロデューサーの質が問題のかもしれない。先にシナリオを書いておいて、そのシナリオに沿って番組を進めたからかもしれない。

この番組は結果として、この時間と資質のある人たちの出席にもかかわらず、何らの提言も、共通理解も、共同意識も持てないまま終わってしまった。
率直に言うと、後に何も残らなかったわけだ。

なぜこんな番組がまかり通るのか??
視聴者からの金で経営されている国営放送としては、無駄な金と資源を使ったとしか思えない。

何故か?

最初に、ここで議論する“リーダー”の定義が全くされなかったことだ。冒頭に、スティーブ・ジョブスを偉大なるリーダーと紹介したにとどまった。

“リーダー”を共通理解、もしくは定義しないで、議論は始まったから、広範囲に話が飛んでいく。しかし三宅さんはそれを制御できない。言いっ放し、ききっ放しになる。
話が別の発言に飛んで、発言者の意図が確認されないまま、進んでいく。

従来から、リーダーシップの議論にはいくつも先駆者が理論や、ペーパーや、実験が存在している。
たとえば、リーダーの属人性であるとか、シチュエーション理論だとか、日本のPM理論だとか…。

社会心理学も、OD(オーガニゼーション・ディベロップメント)理論も、このテーマを研究して、あるレベルの成果を上げている。

しかし、NHKは、もしくは司会者の三宅さんは、こうした勉強をしているとは思えない、議論の仕方だった。

司会者は、各々の発言を全体の議論の中で「位置づけ」ていくのが必要なのだけれど、三宅さんにはそれができない。議論が有機的に結びつけれないまま、散らかされてしまう。

これは、会議の司会者としての必要なリーダーシップの欠如に他ならないと考えるけれど、皆さんはどうだろう?

その証左として、彼の発言で、これはダメだと思った一説がある。
「リーダーシップには同時に、フォロワーシップが必要なのですか?」と発言者に訊いたのだ。

そんなのは、リーダーシップを語る基礎の基礎だ。リーダーシップを語るにしてはあまりにも無知だなと思った。
ここで、あぁだめだなと思ってしまった。

リーダーシップに対する予習をしたのだろうか?勉強したのだろうか?発言者の真意をくみ取れたのだろうか?というような????が連続して頭に浮かんだ。

三宅さんは、前に他の公開討論番組「しゃべり場(?)」の司会をしていて、同じ感じを持ったのを思い出した。
この人には、想定外の発言に対する対処の仕方が身についていない。全く失格だ。

NHKには、他にシチュエーションに応じて、議論を深めることのできる人はいないのだろうか?

P.S.
このブログのアップをNHKにも知らせてあります。

2012、今年最初に驚いたこと!!

2012-01-01 | Weblog
今朝(元旦)の朝日ウェブ版で、こんな記事を読んだ。
口があんぐり!
ここまでは腐っていないと思っていたのだけれど…。
実は、根っこの根っこまで、腐っていたんだ、この原子力安全委員会!!!

どうりで、あんな福島原発の大事故で仕事をしていなかったわけがわかった。
即刻、そう取り替えだ。

あまりにも恥を知らなさすぎるぞ!

朝日ウエブ版(2012・1・1) 

「東京電力福島第一原子力発電所の事故時、中立的な立場で国や電力事業者を指導する権限を持つ内閣府原子力安全委員会の安全委員と非常勤の審査委員だった89人のうち、班目(まだらめ)春樹委員長を含む3割近くの24人が2010年度までの5年間に、原子力関連の企業・業界団体から計約8500万円の寄付を受けていた。朝日新聞の調べで分かった。

 うち11人は原発メーカーや、審査対象となる電力会社・核燃料製造会社からも受け取っていた。」


全く斑目ではなく、出鱈目、まるで駄目。

ちゃんとした人たちを選びたいですね、みなさん。