BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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北極のナヌー

2007-10-26 16:07:59 | 映画・TV・観劇
地球温暖化の影響を一番受けてるのは局地。
そして南極のような陸地を持たぬ氷の王国・北極がその中でも一番危機的状況にある。
温暖化のシンボルとして名高いホッキョクグマの物語。
陸上に生活する動物の中では世界一の大きさを持つこの動物は、その巨体を維持するために多くの食物を得なければ生きてはいけません。
ホッキョクグマは冬の間巣篭もりをして子供を産みます。
主人公はナヌーという女の子。
現代の厳しい温暖化の元で変化していく北極で育ちます。
10年をかけて撮影された映像はほんとに見事。
どうしたら動物達をあんなふうに写すことが出来るのでしょう。
映画にはナヌー達のほかにも、セイウチのシイラや、
ホッキョクキツネ、オットセイ、アザラシなどたくさんの動物達が登場します。
特にすばらしいのが、シロイルカ=ベルーガの水中での映像。
海の中を繰り尾根のように戯れる群れと、ベルーガの美しい歌声がとてもきれい。
さて、北極の自然と戦うナヌーですが、飢えで弟を失います。
亡くなった弟の亡骸の側を離れない母親とナヌーの姿がとても悲しい。
そして早い夏に遅い冬の到来、
変化する気候の中で氷の大地がどんどん失われて、仮が困難になっていく厳しい現状。
決死の覚悟で海を渡り、岩の島へ餌を求めて旅立つナムー。
食べると言うことが、どんなに生物のとって大事なことか、映画を見てて切実に伝わってきます。
彼らの置かれてる状況は今この瞬間も刻一刻と悪くなっていってると思うと、北極の未来がとても心配です。
とても悲しい背景を背負った映画なのに、やはりシロクマの子供はかわいいさの前では微笑まざるを得ません。
どうしてあんなにかわいいのか。
真っ白な毛に覆われたふわふわのデディベアそのものです。