紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

長浜半日旅 その4

2007-11-26 16:28:23 | おでかけ
 安藤家を後にして、雑踏の北国街道を歩く。観光のメインストリートである。

 実は安藤家に行く前に、駅前のちょっと面白そうな荒物屋さんに立寄り、憧れの棕櫚箒(しゅろほうき)、1800円也を購入。おりしも商店街は恵比寿講で大安売り中だったりしたのだ。毛の部分はビニール袋で包んでもらったが、長い柄で「ほうき」だということは、丸わかり。私が持つと魔女と間違われそうなので、親切なH氏が持ってくれることになる。安藤家では、入口で預かってもらえたので大助かりだったが、やはり携帯するには面唐ネものである。(買うなよ、そんなめんどくさいもん)

 雑踏が徐々に途切れ、観光客の足も来ないような辺境!?まで来ると、すっかり雪山の伊吹山が目前に聳え立つ様が、ものすごくカッコいい。そのかっこいい伊吹山に向かって、あれだけ並んでいた商店も途切れ一般のお家が森閑と並んでいる。その向こうの川の渕に、一軒のちいさなお豆腐屋さんが見えた。(かっこいい伊吹山。↓ 残念ながらお豆腐屋さんは写っていません)

 これは、どきどきするような邂逅の予感がする! ぜーーーったい、行かんと! H氏を見れば、彼も同意見だった。こういうところでは妙に気が合うのだ。ヘンな夫婦ものを呼ぶ、ぽつんと佇むお豆腐屋さんには、オジさんがひとりで豆腐やおあげなどの後ろで黙然と客を待ち、なぜか最前列には柚子が並べてあった。その黄色い柑橘の丸さが、素朴で温かい。

 お豆腐とおあげと厚揚げを購入。家に帰って湯豆腐にすると、外はしっかりなのに、切ると中が柔らかくて、しどけなくふんにゃりする。お豆腐にうるさい(お豆腐だけではないが)H氏も、絶讃。

 商店街から離れてぽつんとある小さなお豆腐屋さんは、なにげないオジさんの無骨なお店だけど、並んだ柚子のあたたかい色合いによって、安房直子さんやあまんきみこさんテイストが感じられる、ちょっとメルヘンな匂いのするお店なのだった。お店は・・・ええと「勢州屋/辻岡豆腐店」さんです。

 他にも「傘屋」さん、「昭和レトロショップ!?」あり、





年代物の木彫りのカッパが思いっきり目を引く薬屋さん、渋い看板の糸屋さんあり、



太閤さんゆかりの瓢箪をモチーフにしたマンホールあり、素敵な磨りガラスのお家がある。
 これほど町歩きに適した、発見に次ぐ発見がある、わくわくどきどきな街はちょっと他にみあたらないかもしれない。
 これでやっと、長かった半日旅日記はピリオドとなります。半日行っただけなのに4日間もネタにできる街でもあったのです。読んでくださった皆様、ながらくのお付き合い、ありがとうございました。