紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ちりとて効果

2007-11-27 17:25:17 | おでかけ
 終わったはずの長浜話題だが、云い忘れたことがあったので、あと少しだけ。

 長浜は、滋賀県だけど北陸っぽい、というのは、先日書いた。JRの長浜駅も北陸線だし、福井県の敦賀市までは、ほんの一足である。青春18キップで琵琶湖一周を何度かしたが、そのぐるりの駅の一つが敦賀だったくらい、福井は湖北に密着している。

 だから我家の「福井のお土産」の定番「小牧のかまぼこ」は、敦賀に立ち寄るたび購入していたが、いつ頃からか、長浜で「小牧のかまぼこ」が購入出来るようになった。支店ができていたのである。

 観光客が繰り出す長浜市は、福井の物産店を出店するにはうってつけなのだ、きっと。

 10月よりNHKの連続テレビ小説『ちりとてちん』がスタートし、そこそこ人気を誇っている(らしい)。私も何度もアツく語らせてもらった。

 『ちりとてちん』は福井と大阪がメインの舞台となり、しかも、主人公のお父さんは「若狭塗り箸職人」である。主人公の親友、順ちゃんのお家は、串刺しの焼き鯖を売っている食堂である(すてきな屋台もある)。当然、これらにはかなりの興味がもたれると思われる。

 私は先週、長浜の観光商店街で「名物若狭箸」を売っているのを見た。「塗り箸」でないところが、薄利多売なせこい観光商売なのであるが、これは絶対「ちりとて効果」を狙ったものだ。「ちりとて」ファン心理を突いたかにみえる、一見巧妙な作戦である。

 しかし真性「ちりとて」ファンなら、絶対「塗り箸」でなければならない。職人の手技を誇る贅沢な漆塗り箸でなければ、ホンモノの「ちりとて」ファンとはいえないだろう。

 ところがどっこい。そんな小手先でなく、正々堂々、「ちりとて」ファンと真正面から勝負する物件を目撃した。しかも午後3時頃にして、残り僅か一つ、という売れ行きである。「ちりとて」効果がなければ、本場若狭でも購入を躊躇するような物件であるのに、である。

 それは太い串に刺した、一匹まるまるの焼き鯖。まさに魚屋食堂で販売している、あの焼き鯖である。あんなにデカイ食べ物は、嵩張るし、食べきれなければ邪魔になってしょうがない。観光途中だというのに、何を血迷ったか箒を買うようなもんかもしれない。何と大胆な。よくも売ったり、よくも買ったり。双方に拍手である。 

この記事を書いた3日後に長浜地元の方よりコメントが入り、焼き鯖は長浜の郷土料理でもあることをご指摘していただいた。「焼き鯖そうめん」をつくる食材でもあり、娘の嫁ぎ先に五月に焼き鯖を持って行く風習もあるそうである。
 同じ滋賀県とはいえ、湖北/長浜は北陸文化圏なので、むしろ福井と似ていても可笑しくはない。

 伊吹さま、貴重なご指摘と詳細な情報、ありがとうございました。


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