紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

星空生ビール号

2008-08-21 00:15:24 | 季節
 近江鉄道の二両の電車、愛称「がちゃこん」では、夏限定で「ビア電」、つまり『走るビアホール』を企画し、毎夕(たぶん)1本運行されている。平日の仕事帰りには「ビア電」より10分早い、反対方向の普通電車に乗るので、「ビア電」を予約されたお客さんが待機しているのに遭遇するのだ。

 階段を下りるとプラットホームには、提携会社が提供したと思われる「キリンビール」と書かれた赤い提灯が、いくつもぶら下げられ、そこはもう『走るビアホール』の入口である。駅員さんが即席にデスクを置き、チケット販売&案内所らしきものもつくっているが、なんだか易者のようでもある。

 しかし、なかなか好評な様子。電車の名前も『星空生ビール号』とダイレクトながら、ちょっと心惹かれてしまう。

 いつぞやは多様な人種の外国人の方々が、にこやかにプラットホームに三々五々集合されておられた。高まる期待感でわくわくする気持ちが空気中に充満して、思わず私もビア電に・・・とつられそうになるくらいだった。

 一方、ビア電が待てずに、ホームの自販機で缶ビールを買い、ぐいっと飲む、フライング気味のおじさんも見たことがある。まるで明日の遠足が楽しみ過ぎて寝付けない子どもの様で、微笑ましい。

 ビアホール好き、電車の企画もの好きな方には、興味深い電車だと思う。今年の運行はまもなく終了するので、乗りたい、飲みたい!という方は、お急ぎください。キリンとタッグを組んだビア電、『星空生ビール号』の詳細はこちらです。

クオリティ・スケール

2008-08-20 00:25:40 | ラジオ
 最近夜のNHK-FMでは、20年以上現役で活躍しているメジャーミュージシャンをゲストに呼び、特集を組む、という贅沢な番組を毎夜放送している。(いつも10時前後の一部分しか聴けないので、詳しいことはわからないのだけれど)

 昨夜は稲垣潤一、今夜は『スターダストレビュー』のヴォーカルの人だった(名前くらい覚えろよ!)

 で、昨夜の稲垣潤一が、思わず「これは真理や!」と思わず手を打って共感するような言葉を発したので、ここにメモしておく。

 『いい作品っていうのは、いろんなひとが、いろんな解釈をしてくれる作品なんです』

 まったくそのとおり。名言である。

 世界文学史上、奇跡的な名作として知られるシェイクスピアは、その解釈の多種多様さにかけては、右に出る者はないのではないか。稲垣公式はぴったりとあてはまる。

 あの奇跡的なドラマ『ちりとてちん』があんなにヒットして、ブロガーたちが競って熱く、暑くるしいほどに、それについて語ったのは、やはりさまざまな解釈や憶測を可能としているからに他ならないのではないか。稲垣公式は「ピタゴラスの定理」のように真理を突いている。


職場は戦場?!

2008-08-19 23:35:26 | おしごと
 「職場」という文字が「戦場」に読めてしまうこの頃(笑)

 一瞬たりとも気が抜けない。フロアを歩いていたら、ふいにお客様のレファレンスが入って来たりするし、アクシデントもたまにはあるし、なんといっても体力勝負。少人数がシフトを組んでの出勤体制の上、合併による他の図書館が6、7館もあるので、相互貸借が複雑怪奇に入り組み、おまけに「戦場」という形容がぴったりなくらいカウンターは忙しい。ひとりひとりのクオリティが高いからなんとかなっているとはいうものの、仕事的には、「守り」の態勢ではあると思う。

 しかしそんな過酷な戦場、じゃなくて職場なので、踏みとどまっている方々は、仕事の面でも、人間的にも尊敬できる人々である(たとえ20以上も年下であっても)。利発(出身大学の偏差値とは無関係に)な方ばかりなので話が早いし、読書量がさすがにはんぱじゃないし、礼儀正しく親切で明るい(おとなしい方もいらっしゃるけれども、話せばやはり明るい)。

 それにやはりサービス業で人と接して行く商売は、楽しい。忙しさと複雑な仕事なので、どうしてもいくつかはクレームは発生してしまうのだけれど、その100倍、毎日のように繰り広げられる、対応後の「ありがとうございます」「おおきに」という労いがうれしい。カウンターだけでなく、フロアでの質問もちょっと他では考えられないくらいに多くて、図書館というものを生活の中で、人生の中で、使い唐オてくださっている市民の方々は、えらい!と思う。こうでなくちゃね。

 

合宿を見学

2008-08-18 23:05:06 | 学校
 今日はすべてのレギュラーな用事をキャンセルして(例えば整骨院に行く、とか、お昼寝する、とか) 中学校卓球部の学校体育館での合宿の見学と、水分補給のお手伝いに行く。卓球部は男子/女子に分かれている。先日、まさかの卓球部女子のキャプテンになって、少々お悩みのKちゃんだったが、見たところあまり変わりなく練習していた。

 2年生になり、後輩が出来、粘り強く笑顔でジェスチャーを交えながら、1年生の指導をする様子をこっそり覗き見。決して忍耐強い人では無い(いわゆる、「いらち」です)のにと、感慨深いものがある。ちょっと「家政婦は見た!」状態。その後、打ち合いの練習のとき見つかってしまい、案の定、ペースが乱れてミス続出の様子。メンタルなものが大きいスメ[ツでもあるのだ。

 技術的なことだけではなく、仲間との絆や連帯、自分の心や行動をみつめることも大切に指導してくださるので、精神的な成長も大きい。ありがたいことである。

 合宿には大学生や高校生のOBの先輩方も駆けつけ、熱心にご指導くださる。夕方最終の練習試合で、Kちゃんは大学生らしき賢そうなメガネ男子にお相手していただいたいたが、そのお申し出があったとき、あまりに素直に驚きと喜びで目を輝かせていた。そういう彼女の表情をほぼ見た事がなかった私は、まさに市原悦子の気分だった(笑)
 
 それはまるで、アメリカの高校でアイドル男子から目前のダンスパーティのパートナーの予約を取り付けたかのような、シンデレラが王子からダンスを申し込まれたかのような表情だったので。

 もちろんその後は、激しく速球が行き交う好ゲームが戦われた模様(卓球のことは、よくわからない)。



秋一番の図書館

2008-08-17 00:12:37 | おしごと
 額に汗して働く、というが、額どころか体中に汗して働く夏の日々である。

 しかし今日は、少し遠回りをし、メインストリートを通り職場に向かう。日差しは相変わらず強いが、強く、けれど爽やかな風が吹いている。若干のトンボが群れて、しばし強風に戸惑いながら飛んでいる。空が高くなった。

 ああ、秋の到来と、うれしくなる。

 開館時間まではクーラーなし、窓の風のみで涼を得るのだが、本日は風が心地いいので、開館時間後も窓を開放していたくらいだ。

 でも本日の水分摂取量は、いつもよりずっと多かったかも。午前中は楽勝だったのに、午後からがぜん返却本が山と積まれる。返却の様子から、ひとりのお客さんの借り出される冊数の多さに驚く。大変な稼働率である。

 浮「本が大好きなお子さまは、3つくらいの浮「本系シリーズを二冊ずつ、プラス、楳図マンガ、だとか。雑誌を4種くらい取り混ぜて1種類を複数冊だとか、時代小説1シリーズ一筋を抱えるほどとか、内訳はさまざま。

 しかも「東京の大宅壮一文庫は・・・」と図書館についてのウンチクを語ってくださるインテリのおじさまから、「静かにせんと、もう図書館連れて来たらへんからな!」と子どもたちを叱り飛ばす、がらっぱちなお母ちゃんまで、多種多様な人々がやってくる。柴漬けの漬け方を知るためにおばあちゃんが、定年後、料理にのめり込んだらしいおじさんが、大量のお料理本棚の前で物色する。ちなみにたぶんどこの図書館でも、お料理棚は人気である(あくまで私見)。

 旅本もどっと返却されつつある。みなさま暑い中、お疲れさまでした、そしてお帰りなさい。