花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

秋田ふき

2016年04月19日 | 研究
こちらは3年生の男子がひとりで行っている秋田ふきの研究。
大きな大きな鉢で栽培管理をしています。
ちょうど今、ふきのとうも終わり、葉が顔を出し始めています!
チームは数年前、山菜のコゴミに人工光を照射することで
ポリフェノールを数倍にも高められることを実証しました。
コゴミのポリフェノールは特に抗酸化作用が強く
化粧品などに用いられてます。
しかしこのまま乱獲されると資源が失われる危険性があります。
そこで温室で食べるのではなく成分を抽出する目的で栽培しようという
研究に基づいたチームの新しい提案は、
多くの専門家から高く評価されました。
しかしこの3年生が取り組んでいるふきの研究は真逆の取り組み。
なんとふきの成分であるシュウ酸を減らしてしまおうというのです。
シュウ酸はご存知のとおり、結石の原因になるもの。
体質にもあるのでしょうが、出来やすい人は
シュウ酸の摂取は減らした方が良いといわれています。
そこでシュウ酸を減らしたふきを作ろうというのです。
普通の野菜並みに減らすことができたら、
ふきを生食できることにもなります。
実際、昨年の研究ではすでに成功し、
彼は学会の特別賞を受賞しています。
今回は再度確かめるとともに
みなさんに食べてもらうため研究を行っています。
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むせ返る芳香

2016年04月19日 | 研究
チームの本拠地である馴化温室です。
春になり、今年実験に使う新しい植物がどんどん運び込まれ
すでに2~3年生によって実験が始まっています。
今年の特徴は温室内がとてもいい香りに満ちていること。
その理由のひとつがこの植物!
名前は「羽衣ジャスミン」といいます。
リラックスさせる効果があると人気の草花です。
昨年も現在の3年生がラベンダーや別のジャスミンの研究を
していましたが、この花は今までの数倍も香りを出すようです。
さて花の香りはかなり古くから研究が行われており
現在はこれらの香りが交感神経に働きかけ
リラックスさせたり、逆に集中力を高めることが
医学的にも証明されています。
アロマというとなんとなく感覚的なもののように感じますが
しっかりと科学的に分析されているのに驚きました。
ストレス社会と呼ばれる現代、
家庭や職場、学校でのストレスが原因でいろいろな問題が起きています。
香りはストレス緩和に大きな効果があると注目されており
今後さらに研究が進むといわれています。
でもせっかくなら人工的な芳香剤や装置ではなく
花も楽しめる芳香花(アロマティックプランツ)で
嗅覚だけじゃなく視覚でも楽しみたいもの。
チーム唯一の女子メンバーならではの人に優しい取り組みです。
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