花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

食欲が原動力!

2016年07月11日 | 研究
小型の水耕栽培装置です。
何やらいろいろなコードやチューブが
別の装置につながっているのがわかります!
まるで宇宙やSFの世界に出てくる生命維持装置のように見えます!
ここまでしないと生きられない植物なのでしょうか。
もちろんそんなことではありません。
これは先ほど紹介したフローラJr.の実験装置です。
一般に手に入る水耕栽培装置に
エアレーション、循環ポンプ、冷却クーラーという
3つの装置を追加しているのでこんなにも仰々しくなりました。
栽培しているのはトマトではなくエダマメ。
彼女たちはエダマメでも試しているのです。
エダマメの水耕栽培?なんて聞いたことがありませんが
やはりやってみなければわかりません。
トマトにしろエダマメにしろ彼女たちの目標はただひとつ。
甘くて美味しいものが食べたい。
いつの時代も食欲が一番の原動力になるようです。
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やってみなくちゃわからない?

2016年07月11日 | 研究
フローラJr.の3人娘が取り組んでいるトマトの水耕栽培研究。
大切に育ててきた苗も大きくなり、
いよいよ本格的な研究がスタートしています。
トマトなど作物は日中、光合成によって糖を作りますが
夜間は呼吸のためせっかく作った糖を使ってしまいます。
したがって夜間の気温が低いと呼吸量は抑えられるので
糖があまりへらず、どんどん甘くなっていくことになります。
「嶽キミ」と呼ばれる岩木山麓で栽培されるトウモロコシが甘くて美味しいのは
気温の日較差が大きい山の環境を上手に利用したものです。
Jr.が取り組む研究も似たような発想で行われています。
トマトの温室栽培といえば遮光や換気、被覆などによって室温を下げます。
さらに水耕栽培では水温があがらないよう日中養液を冷やすのが一般的です。
ところがJr.は日中の水温上昇防止対策はまったくしません。
そもそもトマトは高温に強いものだというのが前提にたっているからです。
逆に夜間、水温を積極的に下げるという真逆の方法をとっています。
いってみればエアコンで室内を冷やすのではなく
冷たい飲み物で体の中から冷やすというアイデア。
低温の養液によって呼吸量を抑えられたら
もしかしたら甘くて美味しいトマトができるかもしれないという嶽キミ的発想です。
もちろん夜間の方が水温を下げやすいという理由もあります。
さてこんな無茶苦茶な栽培法でおいしいトマトはできるのでしょうか。
ひと夏かけた研究が今始まりました。



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