花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

フローラも失敗します・・

2016年07月07日 | 研究
大鉢が順調に育っているにもかかわらず
肝心の法光寺の池に植え付けたハスはまったく変化がありません。
生育が完全にストップしているようで
生きているのか死んでいるのかもわかりません!
積算温度からいけば立ち葉が出ておかしくないのに
いったいなぜこんな危機的状況になってしまったのでしょうか。
原因はただひとつ「水温」です。
池の水は夏でも冷たい湧き水。
手を入れると6月下旬なのにびっくりするほど冷たいのです。
さすがのチームフローラもこれにはお手上げです。
水田に冷たい水をひく際は、水口に長いチューブをつけて
太陽の光で十分あたたまってからいれます。
池でも同じような手法を考えましたが
流れ込む口がよくわかりません。
さらに長いチューブを池の中にはわせては
せっかくの美しい庭が台無しになってしまいます。
残念ながらもう時間がなく、今年はお手上げとなりました。
さてチームフローラはたくさんのテーマを掲げ取り組んでいます。
したがってこのようになかなかうまくいかず
失敗する研究が毎年たくさんあります。
しかし簡単に成功しないところがプロジェクトの醍醐味。
来年はちょっとちがうアイデアで池に花を咲かせてみたいと考えてます。
残念!
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フローラの透視力!!

2016年07月07日 | 研究
今年、2年生が取り組んでいるハスの研究。
南部町の名刹「法光寺」を舞台にして
「白華山復活プロジェクト」に取り組んでいます!
先日、久しぶりに法光寺に行ってきました。
するとご覧のとおり、大鉢に植えたハスから大きな立ち葉が出ています。
ハスは最初、水面に浮かぶ「浮き葉」が出ます。
そしてある程度大きくなると茎が水面から伸びてきて
今度は「立ち葉」がでてくるのです。
実は法光寺に行くずっと前からこの立ち葉の存在は予想していました。
千里眼といわれる透視能力を持っているわけではないのに
なぜわかるのでしょうか。それではタネあかしをします。
ハスは一般的に気温15℃以上の日だけの気温を毎日足していって
合計が500℃を超えると立ち葉が出てきて、
1000℃を漉すと花が咲き始めることがわかっています。
この温度のことを積算温度といいます。
残念ながら法光寺にはアメダスがないため気温はわかりません。
しかし隣町の三戸町の気温はアメダスで公開されています。
でもこれをそのまま信じてはいけません。
三戸町の標高は60m、しかし法光寺は約220mとかなり違うのです。
気温は100mあがるごとに0.6℃下がります。
つまり三戸より単純計算でも約1℃低いことになります。
このような条件をいろいろ頭に入れて計算すると
この日の積算温度はすでに650℃ぐらいになっていました。
順調にいけば「もう立ち葉のがでているはず」と予想したのはこれが理由です。
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