花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

イオンビームによる突然変異育種!

2016年07月22日 | 研究
きれいなキキョウの後で何ですが、
ちょっとこの花を見てください!
すこし萎れかかっていますが、
ずいぶん花弁が裂けているとは思いませんか。
かなり切れ込みの深い星形です。
こんな姿のキキョウの品種なんてありません。
これはチームが結成当時に、理化学研究所に依頼して
イオンビームで突然変異をおこさせた株のひとつなのです。
加速器で元素を高速の数十%の速さまで加速し
キキョウの種子にぶつけ、二重螺旋を切ることで
突然変異を誘発する日本開発の最新育種法です。
何といってもすぐ変異が確認できること、
さらに遺伝子組み換えでないため
品種登録がすぐできるのが最大の魅力です。
チームはこの突然変異株を何十鉢も持っています。
久しぶりに温室でキキョウを見ましたが
やはり今年も変な姿で咲いています。
一時的なものではなく花弁の深き切れ込みが
何年たっても現れるのはまさに突然変異をおこしています。
自然界では何千年に1度の変異を簡単に起こせるなんて
まさに驚きの最新技術です。
かつて草花の品種改良に取り組んでいたチーム。
その夢は果たせませんでしたが、
今もその挑戦がキキョウの姿に残されています。
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アサガオはキキョウ?

2016年07月22日 | 園芸科学科
園芸科学科の草花温室に久しぶりに行ってみました。
するときれいな紫色のキキョウが咲いています!
実はこのキキョウ、チームが園芸科学科の草花班に所属していた頃、
大切に育てていたものです。
このところサンパチェンスばかり扱っていたこともあり
以前より草花温室に足が向かなくなったチーム。
キキョウにも園芸科学科の先生方にもちょっと申し訳なく思います。
秋になって少し時間ができたら植え替えするつもりです。
さてキキョウは季節でいえばいつの花でしょう。
開花は6月下旬から9月までと長いので
そんな質問をときどき耳にします。
答えは秋。俳句からいえばキキョウは秋の季語です。
秋の七草であることからも納得だと思います。
ところでこの秋の七草、山上憶良が万葉集の中で選定したものです。
でも文章を読んでみるとちょっと変です。
「萩の花 尾花葛花 撫子の花
 女郎花 また藤袴、朝貌(あさがお)の花」
どこにも桔梗(キキョウ)の名が出てきません。
いろいろ専門家が研究したところ現在の解釈では
この「あさがお」が「キキョウ」だといわれています。
万葉の時代から愛されてきたキキョウ。
みなさんはお好きですか?
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