花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

3.11を乗り越えて

2018年03月11日 | 研究
ここに2つの鉢があります。
温室とはいえ加温していないのでまだ厳しい寒さ。
芽などまだ一切出ていません。
実はこの鉢にはサクラソウが眠っています。
2011年3月11日、東日本大震災で発生した大津波は
青森県八戸市の種差海岸のサクラソウ自生地を飲み込みました。
当時のチームフローラフォトニクスの2〜3年生は
なんとかして救出したいという強い想いを
何度も何度も海岸を管轄する青森県にぶつけ
県知事から救出許可をいただきました。
人工受粉で無事種子を手に入れたメンバーは
温室で発芽させ、今まで管理してきました。
火事場の馬鹿力といいますが、
あの当時はみんな何かしなければならないという
使命感を持って誰に頼まれたわけでもないのに研究に没頭していました。
震災から今日で7年、すっかり塩害も解消しサクラソウは復活しています。
そこでチームは思い出のサクラソウを先月、
サクラソウ研究を行っている筑波大学に
保存してもらうため寄贈することにしました。
なぜならチームフローラフォトニクスは
2018年度をもって解散する予定だからです。
チームはなくなっても大学で遺伝子が保存されるならと考えて
八戸市などと相談しての決断です。
いつかつくばで毎年4月に開催されるサクラソウ展で
種差海岸のサクラソウと再開できるかもしれません。
今までご支援ありがとうございました。
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ホワイトアウト

2018年03月11日 | 学校
町が霧に包まれた朝、
名久井農業高校も霧の中でした。
グラウンドを見ると雪の上に霧が発生しています。
10分もすると霧はもっと濃くなり
遠くの景色が見えないホワイトアウト状態。
雪ではなく霧によるホワイトアウトです。
いったいどうなるのだろうと思っていると
30分もしないうちに霧はなくなっていきました。
太陽が出で気温があがったのかもしれません。
南部町、そして名農の美しい自然は
いろんな現象で私たちを楽しませてくれます。
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冷気の川

2018年03月11日 | 環境システム科
夕方から一晩降った雨が朝になりあがりました。
すると南部町はこのように深い霧につつまれています。
面白いのは霧に濃淡があること。
なぜこのような霧が発生したのか考えてみましょう。
まず雨が上がったとはいえ、地面や草木、
さらに空気も湿った状態になっています。
そんな時、空気が冷やされると湿気は水滴に変わり霧となります。
特に風のない朝は空気が冷えやすいもの。
確かにこの日の朝は風がありませんでした。
山から冷気が里に流れ込み、その空気の流れが霧になったので
冷気の流れたところは濃く、流れないところは薄くというように
濃淡ができたのではないでしょうか。
いずれにしても偶然が重なった不思議な朝でした。
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