花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

研究テーマの見つけ方 その2「応用が新開発につながる」

2018年03月30日 | 研究
チームフローラがお勧めするテーマの発見法をご紹介しています。
ポイントは前回紹介したように、農業以外の分野で
発明・発見された現象や開発された商品などの情報を集めること。
使えそうなものをいくつか見つけたらもうこっちのものです。
ご覧下さい。これはチームが2016年に発表したサラダフキの研究の様子。
ネギやウドは土やオガクズなどで茎を遮光して
軟白と呼ばれる白く柔らかい部分を作り、それを食べます。
光に当たらないと白くなる、香りが減少するという現象は
すでに誰かが発見し、その仕組みの解明まで行われています。
私たちが行うのはこの新しい発見ではなく
この現象がネギやウド以外で使えないかを考えることです。
その中で出てきたのがこの「ふき」。
遮光したら白くなったうえに香りやシュウ酸が減少し
なんと生食できるようになったのです。
進めていくうちにウドやネギと同じような方法では
遮光できないことがわかってくるので、いろいろアイデアを試し
いつの間にかオリジナルの技術が生まれてきます。
応用から始まったものがいつしか発明、考案になっていくのです。
白いりんご、ポリフェノールを増やした野菜などは
みんなこのようなテーマ設定から生まれた研究です。
クリエイターにはなかなかなれませんが、
アレンジャーならアイデア次第で誰でもなれます。
まずはこんな発想でテーマを探してみてはいかがですか。
歩いているとただの竹林ですが地面に下には
筍がたくさん顔を出そうとしています。
出る前にアイデアを見つけてみましょう。
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研究テーマの見つけ方 その1「アレンジャー」

2018年03月30日 | 研究
農業高校生は今、春から始めるプロジェクト研究の
テーマを何にしようか悩んでいる時期かもしれません。
朝起きると頭の中に運命的に浮かんでくる人もいるかもしれませんが
われわれ凡人にはまずありません。
ところがチームフローラは一人一研究。
したがってたくさんのテーマを見つけなければなりません。
そこでチームがよく使う方法をご紹介します。
ポイントはテーマを最初から生み出そうとしないこと。
世の中にはいろいろな発明が行われています。
さらに地道な基礎研究により面白い現象なども報告されています。
そこでそれらの発明や発見が農業の分野で応用できないかを
まずは考えることにしています。
その世界では当たり前の技術が
私たちの取り組む農業分野で使えるかもしれないからです。
つまり発見ではなく応用。クリエイトではなくアレンジ。
そう考えるとテーマ設定はそんなに敷居の高いものではなくなります。
これが結構、上手く行く場合が多いのです。
そのためにはいろいろな情報を手に入れること。
理科研究報告でも良し、商品開発などを紹介する経済新聞などでも良し。
とにかく農業の分野以外の情報を本、新聞、インターネットで探しましょう。
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