花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

赤紫の光の中で

2020年11月15日 | 環境システム科
ここは環境システム科が誇る大型水耕温室。
実験というよりは生産目的で建てられたコンピュータ制御の立派な施設です。
先日の夕方、温室の前を通ったら何やら光り輝いています。
面白そうなのでちょっと入ってみました。
するとトマトでしょうか、何か作物が栽培されています。
LEDが照射されていますが、赤でもなく青でもなくピンクに近い赤紫。
それはどうしてでしょう。植物は光を浴びて光合成をしますが
近年、波長によって役割が違うということがわかってきました。
ハンターズの先代であるTEAM FLORA PHOTONICSは
PHOTONICS(光工学)という名の通り、
このような光と植物の関係を研究をするために誕生した研究チームです。
結成した2009年、まだ技術が確立していなかったらしく
先端を走っている研究者の実験例がいくつか紹介し始めた頃でした。
そこでチームは片っ端から照射しては変化を探っていきます。
すると厳密には植物によって異なりますが、概ね同じような結果。
赤は茎葉の伸長を促し、青は厚く太くガッチリさせるという
光を浴びたほとんどの植物が同じ振る舞いを見せたのです。
また敏感に反応するもの、鈍いものなど個性も感じられます。
どこにも書かれていない現象を発見するのが面白くてしょうがないメンバーは、
照射しては植物学会や植物生理学会の高校生部門で発表。
研究例が少なかったこともあり、発表するたびに受賞していました。
あれから10年。今では仕組みもわかってきて
必要に応じてLEDを使い分けるのも当たり前になりました。
大きくガッチリした植物を育てるには赤と青のどちらも必要。
一緒に照射したら赤紫。これが赤紫の光に包まれている理由です。
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2色のバラ

2020年11月15日 | 学校
四季咲きのバラがまだ花をつけています。
ご覧ください。これはノックアウトという品種のバラですが
同じ株から出た花の色が全く違います。
左は真っ赤、そして右はピンクです。
枝変わりでもしたのかと驚きましたが、よく見ると左は蕾。
右は開花しています。これは花弁のマジック。
花弁はどちらかといえば半透明です。
したがってピンクの花弁が何層にも重なると
花色が濃くなり、このように赤く見えるのです。
そういえば春先、りんご畑で見るりんごの蕾も真っ赤。
しかし咲くと白に近い薄いピンクです。
数日後、バラを見にいくと開花したピンクの花が二輪。
わかっちゃいるけど、またまた騙されてしまいました。
さてよく見ると小さな蕾がたくさんついています。
南部町でも初雪が観測されました。
今なら雪に咲くバラを見ることができます。
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名農リニューアル

2020年11月15日 | 学校
学校の廊下に三方(三宝)にのせた供物が飾ってあります。
おそらくこれは名農祭の翌日に開催された
収穫感謝祭で各科の代表が1年間の感謝の気持ちを込めて
お供えした農産物ではないでしょうか。
よく見ると生物生産科、園芸科学科、環境システム科用に
ちゃんと三つの農産物が並んでいます。
手前からリンゴ、中央がキャベツ、奥がジャムです。
おそらくその学科で生産したものを奉納するはずですが、
ちょっと首を傾げてしまいました。
まずリンゴ、これは園芸科学科でしょう。
なぜなら園芸科学科の主力のひとつが果樹。
フルーツの里での果樹学習は本場の技術を学べる貴重な体験です。
次にキャベツ。こちらは間違いなく生物生産科。
名農で畑作や露地野菜を本格的に学べるのは生物生産科で
南部太ネギを復活させた学科としても有名です。
ではジャムが環境システム科でしょうか?
しかし残念ながら名農における加工学習は生物生産科です。
百歩譲ってフルーツのジャムだとしても園芸科学科。
間違っても環境システム科で加工は学びません。
環境システム科は水耕野菜と工業系の施設設備の学習が主。
園芸科学科の募集停止に伴い、今年から果樹学習は生物生産科へ
草花の学習は環境システム科へと移行されましたが、
それでも環境システム科では加工は扱いません。
そこで推測。おそらくちょうど収穫できる水耕野菜がなく、
生物生産科から加工品を借りたのかもしれません。
中学生のみなさん、このように今年から名農の学科はリニューアルしています。
入る学科間違えちゃったではすみません。ちゃんとホームページで調べてください。
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