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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

100年先も愛を誓うよ

2022年02月06日 | 生物生産科
直径3cmもあるそれはそれは太いネギ。
それが南部町だけしか栽培していない「南部太ネギ」です。
これは日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」で紹介された時のものですが
圧倒的な太さは驚きです。さらにネギは加熱すると甘くなる野菜。
季節にもよりますが、ぜひ南部町に来たら食べて欲しい逸品です。
ところでこの南部太ネギは「ザ!鉄腕!DASH!!」だけじゃなく
「満点 青空レストラン」などたくさんのメディアで紹介されています。
もちろん美味しいからですが、名農生に関わるこんな深イイ話もあるからです。
かつて在来種として栽培されていた南部太ネギですが、
農村の近代化が進むと野菜は商品となっていきます。
すると長所である柔らかさが大規模栽培に伴う管理作業や輸送時の欠点になりました。
そんな理由から気がつくとたった一戸の農家がほそぼそと
自家用として栽培しているまで激減していました。
それに気づいたのが生物生産科の野菜研究班。種子をわけていただき
数年かけて復活させたのです。絶滅から劇的に救った名農生。
地元の宝を100年先も愛し続けたいものです。さて南部町には面白い条例があります。
それが「南部町笑顔あふれる明るいコミュニケーション推進条例」通称、鍋条例です。
毎月22日(ふーふー)は鍋を囲み、楽しみましょうというユニークなもの。
次回は2月22日、この南部太ネギを使った鍋を作る家庭もあるはずです。
そういえば以前、焼き鳥屋さんに南部太ネギを持ち込み、ねぎまを食べたことがあります。
甘く美味しいかったので、南部太ネギと青森シャモロックで商品化したら人気がでそうです。
なお「ねぎま」の「ま」とはマグロの「ま」。かつてはネギとマグロの鍋だったそうです。
青森には大間のマグロもあります。なんだか新旧いろんな「ねぎま」ができそうです。
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一長一短

2022年02月06日 | 環境システム科
これは5年ほど前のある研究班「TEAM RED SIGNALS」。
京都大学と連携して雪国向きLED信号機の開発に取り組んだ研究班です。
すでに活動は終えており、最後は微弱な電流を流すという方法に落ち着き
京大の先生との学会発表をもって解散しています。
まだ校門前には大きな看板が掲示されていますが
これもまもなく取り外されると思われます。
さてここで注目したいのは活動をしている環境システム科のメンバー。
環境システム科には農業商業系の類型と工業系の類型の2つがあり
2年次からそれぞれ選んだ類型に分かれ、異なるカリキュラムで学習します。
かつてTEAM FLORA PHOTONICSは農業商業系の類型に所属する研究班でした。
したがって農業と工業を学ぶユニークな学科のメンバーとはいえ全員農業を学んでいました。
昔から農業を学ぶ人の進学希望者は多く、毎年農業系の大学に誰かが進学していたものです。
ところが2019年の2年生から学科の方針転換で、研究班は類型ではなく
学科所属と考え方が変わり、どちらの類型に所属している生徒でも
自由に研究班を選べるようになりました。
これはとても良いことですが、このシステムの短所も生じて来ています。
先輩のトレジャーハンターズは半数が工業類型、現在のフローラハンターズは
6名中4名が工業類型。つまりほとんどのメンバーは農業高校生でありながら
農業については深く学んでおらず、電気や配管など工業技術の習得に明け暮れています。
したがって植物や栽培についての知識も体験も興味も極めて乏しくなってきました。
また工業類型の目指す進路はエンジニア。進学よりも現場での即戦力です。
そんなことから2019年から大学に進学しようとするメンバーはいなくなってしまいました。
改革直前の2018年のフローラでは5名中2名、2019年のバブルボーイズは2名全員農学4大に進学。
それに比べると今はメンバーの脱農業の傾向が強く、研究班のムードも大きく変化しています。
せっかく学んだ植物や環境に関する貴重な経験を活かして欲しいのですがとても残念です。
さて2年生では進路に向けた三者面談が始まりました。
農業や環境を大学で学びたいといメンバーは、果たして今年はいるのでしょうか。
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