菊地晴夫の美瑛写真家日記

美瑛・富良野の旬の情報や、最近の出来事をご紹介いたします。

霧オンパレード

2011年10月21日 | Weblog
 

美瑛は珍しく快晴が続いています。
昨日は雲一つ無い「にっぽんばれ」。
十勝岳連峰や旭岳が手に取るようにくっきりと見えていました。
頂上付近には月初に降った初雪がまだ残っており、例年ですと溶けたり降ったりを繰り返すのですが、今年はおそらくこのまま根雪になるのでしょう。

晴れが続くと決まって朝霧が出ます。
天候不順とはいえ、先日ご案内した虹と一緒でよく霧も発生してくれます。
雨が降って適度に湿気があるからでしょうか。
この霧もいろんなバリエーションで撮ることが出来ました。

今年は何といってもインターバル撮影。
かなり時間がかかってイライラすることもありますが、こちらもブルーレイの素材になりそうです。
画題はやはり「霧のある風景」。
仕上がりが楽しみなモティーフでもあります。

Canon EOS5D MarkII EF70-200mm F11 AE

赤麦プレゼント品発送

2011年10月20日 | Weblog
 

「赤麦一坪会員プレゼント品」を本日発送させていただきます。
遅れておりました「赤麦うどん」がようやく出来上がり、発送準備作業を行ってきましたが、昨夜はその最終段階。
ビールとうどん、ポストカードやご挨拶状の詰め込み作業を行いました。
会員の皆様には本日扱いの宅急便にてお送りさせていただきますので、道内の方は明日、本州の方々は明後日あたりにお手元にお届け出来ると思います。

今年は東日本大震災、福島原発事故、そして度重なる台風や集中豪雨などの災害、更には景気後退と、日増しに取り巻く環境が悪化していったシーズンにもかかわりませず、沢山の方々からご支援をいただきました。
メンバー一同、心より感謝申し上げるしだいです。
一坪会員の中には2口、3口、あるいは6口の方もいらっしゃいました。
また「プレゼント品はいりませんので、赤麦保存の為に使って下さい。」と高額の支援金をお送りいただいた方もいらっしゃいました。
本当に頭の下がる思いです。
これからも赤麦のある風景を後世に残すべく、その活動を続けてまいりますので、今後とも暖かいご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

メンバーによる発送準備作業

虹オンパレード

2011年10月19日 | 虹・紅葉・霧・劇的風景
 

ようやく天気回復。
今日は朝から晴れ上がっています。

昨日は寒冷前線の通過で、かなり気温が下がりました。
最高気温でも7度。
小雪がちらつくという予報だったので、うっすらと積もることを密かに期待したのですが残念ながら叶わずじまいでした。

今シーズンは次々と低気圧が通過し、結果的には天候不順が長く続きました。
皮肉なもので、こんな年は虹に出会う機会が多くなってきます。
1日の中でも、晴れたり、雨が降ったり、晴れたりと猫の目のようにめまぐるしく変わるからです。

振り返って見れば、今年はもう良いというくらい虹を撮りました。
ブログでも度々登場していると思います。
何れカレンダーなどでも発表するつもりですが、これは来年発売予定のブルーレイで「虹のある風景」としてまとめてみようともくろんでいます。

Canon EOS5D MarkII EF24-105mm F11 AE

遅れている農作業

2011年10月18日 | Weblog
 

美瑛は大荒れです。
強風が吹き荒れ、時折たたきつけるような雨も降ってきます。
今朝は大きなプランターが二個とも横倒しになっていました。
昨夜の強風を物語っています。

このところの天候不順で、農作業がかなり遅れていて深刻です。
ジャガイモの収穫は例年ならとっくに終わっている頃ですが、知り合いの農家さんもまだ終わっていないとのこと。
大型機械が入れず、あの広大な畑を手掘りで収穫しているとの事でした。

お隣の農家さんも横なぐりの雨の中、手作業で豆の刈り取りを行っています。
長雨にたたられてほとんど草丈が伸びていない場所もあり、悪いところは収穫しないんだろうと思っていたのですが、手間がかかっても収穫するんですね。
大事に育ててきた作物達です。
一粒でも無駄には出来ないといったところでしょうか。

明日から2~3日回復しそうな天気ですが、その後はまたずっと傘マーク。
もう、何とかしてくれ~~~~~。

偉大なワイン達 -3

2011年10月17日 | Weblog
 

偉大なワイン達 最終回

料理も華やかさを増し、フォアグラのみフランス産でしたが、愛別の茸類を使った秋の味覚、野付や佐呂間産の魚介類を使った魚料理、そしてメインは江丹別産の和牛ビーフシチューなどが振る舞われました。
どれも素晴らしかったけど、函館産アワビを使った茸料理などが特に印象的でした。
エゾアワビは本州のアワビと比べるとやや小ぶりですが、味が濃厚で身が引き締まっています。
北海道のアワビは小さくて・・とおっしゃる方もいますが、是非ご賞味を。

ワインもデキャンタしながら次々に運ばれてきます。
以前ご招待いただいたときには、一旦飲み干してから次を開けるという感じでしたが、今回はずらっと並べられ好きなように飲み比べが出来ます。
何と贅沢な・・

 

●シャトー・マルゴー2007 (マルゴー ボルドー)
五大シャトーの一つ、最も有名と言われるのがこのシャトー・マルゴー。
古くはルイ15世の寵姫、マダム・デゥ・パリに愛され、「あなたにとって幸福とは?」との問いに、「マルゴー1848」と応えたといい、更に、文豪ヘミングウェイは娘の名前にしたほどです。
この2007年はやや若い感じはしますが、その高貴なる血筋と味わいは「女王」の名にふさわしいワインです。

●シャトー・ムートン・ロートシルト2004 (ポイヤック・ボルドー)
ボルドー、メドックの中で最も優れたテロワールを持つポイヤック村。
このムートンは毎年変わるアート製の高いラベルも話題の一つで、2004年は英仏親和協定100年を記念し、チャールズ皇太子が南仏の松の木々とメッセージが記載されています。(写真奥)
軽めの年ではありますが、ムートン特有の香り高いワインです。

 

●シャトー・ラトゥル2002 (ポイヤック・ボルドー)
五大シャトーの中で最も男性的と言われるシャトー。
その酒質は筋肉質で、高貴、非常に長命であり、いわゆるオフビンテージでも振幅の少ない超良質のワインを生み出すことでも有名です。
2002年はばらつきがあった年ではありますが、低収量そして極限まで遅摘みに徹したことで、98Pという評価を得た金字塔的なワインと言われています。

 

●シャトー・オーブリオン1987 (グラーブ ボルドー)
五大シャトーの中で、唯一メドック以外の地域から1級に選ばれたワインで、その品質の高さが伺えます。
グラーブとは元々小石や砂利という意味だそうで、畑は小石が多く、メドックのワインとはやや違った他に類を見ないほど独自の世界を造り上げています。
1987と中でもかなり年代物で、ビンテージ特有の香りとコクで満たされていました。

●シャトー・ラフィット・ロートシルト
ここで解説といきたいのですが、残念ながら今回は準備できなかったとのこと。

他にいただいたワイン
●シャトー・モンローズ2003 (サンテステフ ボルドー)

シャトー・ラフィット・ロートシルトは日本では今品不足が起きていて、その原因は実は中国にあるのではということです。
フランスワインは日本では特に人気がありますが、ある意味日本人がこの価格にしてしまったとも言えなくはありません。
これから中国人がこれらのワインを飲み始めたらどうでしょう。
他のワインもやがて日本で品薄になってしまうのではないでしょうか。
私などにとっては今でも超高嶺の花ですが、永遠に手が届かなくなってしまいそうです。

それはさておき、今回も生涯忘れることの出来ないような経験をさせていただきました。
私に出来ることは、今後益々感性を磨き上げて、絵造りに精進していくこと。
この事をお誓い申し上げまして、次回機会がございましたら、またよろしくお願い申し上げます。
(ちゃっかりとこの場をおかりしてお願いしています)

偉大なワイン達 -2

2011年10月16日 | Weblog


いよいよ宴の始まりです。
前菜は「シェフからのご挨拶にかえた小さな一皿」ということで、笹豚肉と野菜のリエット、そして「北海道産ズワイ蟹 アヴォガドのカクテル」です。
初めは定石通り白から入り、以下はすべて赤です。

●ドッグ・ポイント・シャルドネ2006 白 <ニュージーランド>
ニュージーランド南島の北端に位置するマールボロ地区に本拠地を構え、2002年がファーストリリースという新進気鋭の造り手です。
とはいえ、醸造チームの2人はニュージーランドでも非常に高い評価の「クラウディ・ベイ」でワイン造りをしていた、いわばプロ中のプロ。
メンドーサとディジョン95を掛け合わせたシャルドネ種から素晴らしい白を造ります。

●パラーリ・ファーロ2003 <イタリア、シチリア島>
イタリア最南端のシチリア島、北東部、メッシーナの忘れ去られた生産地ファーロ。
ここにピエモンテ州で活躍していた名醸造家を招き、丁寧な剪定、栽培方法、低収穫量、徹底した温度管理などを施し、伝統的な土着品種であるネレッロ・マスカレーゼやカプッチョ種などを用いて、世界に冠たる醸造ワインに仕上げました。
別名「シチリアのロマネコンティ」と称賛されているワインです。

 

●ヴェガ・シシリア2000 “ウニコ” <スペイン リベラ・デル・ドゥエロ>
ヴェガ・シシリアはマドリッドの北方150kmに位置するワイナリーから生まれる「幻」と呼ぶに相応しいワインです。
伝統的な土着品種であるテンプラリーリョを主体に、ボルドーの品種カベルネ・ソービニヨン、メルロー、マルヴェック種からなる。
古典的なステンレスやコンクリートタンクを使う醸造方法に加え、オークの樽と樽内熟成に10年以上の時間を費やしリリースされる「スペインの至宝」「王のワイン」と称される逸品。

 

●シャトー・パヴィ2005 <シャンテミリオン ボルドー>

ボルドー右岸、世界遺産でもあるサンテミリオンの南島で、石灰岩土壌の丘陵斜面という恵まれた条件に位置し4世紀から続くシャトーです。
更に97年からオーナーが変わって、2000年以降100点を3回もマークするという怪物ワインに変貌しました。
メルロー60%、カベルネフラン30%、カベルネソービニヨン10%で、この2005年ものは並外れたエレガンスと桁外れの力強さを併せ持っています。
(何れもソムリエ談)

次回はいよいよ五大シャトーワイン飲み比べです。

偉大なワイン達

2011年10月15日 | 五大シャトーワイン
 
 
 

まるで国賓か公賓の晩餐会を思わせるような雰囲気ですが、ここは旭川グランドホテルにあるレストランの特別室。
豪華鏡張りの部屋に、深紅のテーブルクロスが、いかにも高貴なそしてきらびやかな中にも気品あるイメージを作り上げています。

その中にひときわ目をひくのが、五大シャトーを含む偉大なワイン達。
シャトー・マルゴー
シャトー・ムートン・ロートシルト
シャトー・ラトゥール
シャトー・オーブリオン・・・

揃えられたグラスの数は何と100個以上。
北海道産食材にこだわったシェフ特別メニューのフレンチ料理をいただきながら、これらの偉大なワイン達を、わずか数人で飲み比べを行おうというとてつもない会です。
もちろん私にとっては、まるで夢のまた夢のような宴の会ですが、実はこの席にお招きをいただきました。

ソムリエ曰く「今晩のこのルームは、日本中で最も贅沢なディナーになる事でしょう」

その言葉通り、史上最高の時間を過ごさせていただきました。

つづく

豆ニオと朝霧

2011年10月14日 | 風景写真
 

今朝は久々に好条件。
山並みにかかっていた薄い雲がオレンジ色に焼け、流れている朝霧を紫色に染めています。
ご案内の時などいつも思うですが、本州各地からわざわざ撮影に見える方々に、是非撮っていただきたいフォトジェニックな風景です。
しかし、住んでいてもなかなかこのような好条件に巡り会うことが少ないので、致し方ないところか・・

近年、めっきり少なくなってきている豆ニオ畑。
これは刈り取った豆を天日干しするために積まれたもので、移住当初はこれが至る所で散見されました。
いわば秋の丘の風物詩でもあります。
しかし、最近はこのように積み上げないですぐに脱穀、ほとんど目にすることが無くなってきました。
今年は美瑛でも2~3箇所程度でしょうか。

この写真は上富良野町の高台での撮影ですが、これがあるのと無いのとでは、作品の意味合いが全く違ってしまいます。
いつまでもこんな風景が残ってくれれば良いのだが・・

 

同じ場所から撮影
Canon EOS5D MarkII EF24-105mm F11 AE

絵模様

2011年10月13日 | Weblog
 

連休3日目はあいにくの曇り空。
美瑛は霧も出ないだろうし、丘の彩りも今ひとつということで、層雲峡まで足をのばしました。
ここは柱状節理の切り立った岩肌が、数キロにわたって続いている所です。
岩肌の中腹には紅葉した木々が点々とありましたが、如何せん曇り空、ダイナミックな風景は狙えず、残念ながら空を入れないカットにせざるを得ませんでした。

この写真は紅葉谷というところで狙ったワンショット。
モミジの木の真下から、広角レンズであおって撮影したものです。
このようなとき、背景は青空の方が見栄えが良くなりそうですが、逆にリアリティが強く出てしまいます。
私は決まって曇り空のときを狙い、背景は白く飛ばしてしまいます。
いかがでしょうか。
何となく絵画調でメルヘンチック。

なんてこと無い写真と言われそうですが、実はこんなカットが結構好きで、東京にいる頃は新宿御苑の紅葉を飽きるほど撮った記憶があります。
ほんの少し緑の葉が残っているともっと綺麗にあがるのですが、皆さんも是非お試しを・・
ただし、首が痛くなるので要注意!

Canon EOS5D MarkII EF24-105mm F11 AE +2

行く秋

2011年10月12日 | Weblog
 

白金の紅葉もピークが過ぎて、丘に下りてきました。
気がつけば、事務所近辺も一気に色づいて来た感があります。

上の写真は期待された白髭の滝ですが、おそらく今年はこれがMAX状態。
もう以前のように、ナナカマドが真っ赤に色づくといった光景は見られないのかも知れません。
もしかしたら紅葉自体も幻となり、この先「21世紀頃の日本列島では、紅葉というとても綺麗な風景があった」なんて言い伝えられている、という話も決して大げさではなさそうです。

それはさておき、渓谷や滝などの撮影は曇りや雨の日の方がしっとりと柔らかい表現ができます。
ピーカンでは陰影が強く出過ぎて、画面全体が硬くなってしまいます。
でも、場合によってはそれを逆手に取るという方法もあり、アップしたのがその見本のようなもの。
手前の紅葉にだけ陽があたり、美瑛川と滝は暗く沈んでいます。
更には青空の反射もあって、ややシアンがかり青味が強く出ています。

私は定石通りの狙い方が好きなのですが、たまには表現を変えてこんな仕上げにしてみました。

Canon EOS5D MarkII EF24-105mm F22 AE