東京都立大学牧野標本館(八王子市南大沢)で今月15日より『日本の植物分類学の父 牧野富太郎が遺したもの』という企画展が開かれている。牧野博士が生涯を掛けてほぼ日本全域から収集した植物標本約40万点が昭和33年(1958年)に東京都立大学に寄贈され、大学は理学部に“牧野標本館”を設置しその標本を研究資料として活用し整理・保管してきた。この標本は普段は一般公開されていないが朝ドラ『らんまん』で博士の功績が改めてスポットを浴び今回の企画展開催になったようだ。企画展ではドラマで話題になったツルマンネングサ、コオロギランや来週登場予定のムジナモ、そして愛妻、壽衛さんの名が付けられたスエコザサなどの標本が見られる。企画展は9月30日まで。
町田市の谷戸で咲き始めた「アリノトウグサ(蟻の塔草)」。アリノトウグサ科アリノトウグサ属の多年草で日本全土の陽当たりの良い山野に生育している。草丈は10~20センチで地を這うように伸びて40センチほどにもなる。雄性先熟で7月頃に直径2ミリほどの花を咲かせその後花弁や雄蕊が落ちて雌性期になる。
ユリ科ユリ属の「コオニユリ(小鬼百合)」。オニユリに似ているが全体的に小振り。並べて見れば大きさの違いは分かるが個体差もありなかなか見分けにくい。オニユリは葉腋に珠芽(むかご)が付くがコオニユリには無いのでそれを確認するのが一番早い。20年前に植物観察を始めてからオニユリやコオニユリは毎年見ているが、何故かブログではコオニユリの記載が無かった。これでひとつブログの“新種”を追加。