今回から何回かに分けて,
塾講師や家庭教師になったあとで自分の価値観が絶対じゃないんだ!と痛感したことを話したいと思います。
自分の価値観や生き方以外を認めない講師(教師)もいます。
時にはそのような塾講師(教師)が生徒からはかっこよく見えることもあるのですが,
それはその生徒の価値観とその塾講師(教師)の価値観が似ているときだけで,
それでないと,その塾講師に生徒は押しつぶされることもあります。
私も大学生のときの塾講師バイトとときや,塾講師(正社員)1年目は,
自分の価値観を押し付けてしまって,それにより生徒さんと溝ができてしまったことがありました。
生徒さんには,いろんな家庭事情・価値観があります。
それを理解したうえで,授業・生徒対応をするのが大切だと思います。
ではでは,これから何回かに分けてお話します。
第一回は,「自分の学力的位置を考えよう」です。
「塾講師になって覆った価値観」シリーズ
第1回 「自分の学力的位置は?」
塾講師になった人の中には,
「自分は勉強が苦手ではないけれど,特別,成績優秀ではない」と思っている人もいると思います。
私はそうでした。
塾講師の子ではないけれど,大学時代や高校時代の友達と話していると
「いやー,私はそんなに頭がよくない」と本気で言ったり,
「自分よりできる人はもっといる!」と言う子が多かったです。
たしかに,自分が一番ではないでしょう。
もし,もっとも勉強ができるなら,東大・京大に現役合格し,政治家や医者,検事,弁護士などになっているのだから。(笑)
(もちろん,塾講師でも,東大・京大出身の人もいらっしゃるし,あえて塾講師を選んでいる人もいます。)
でも,
自分より勉強ができる人が多くいるからって,自分が勉強ができない人である,というわけではないでしょう!
だって,本当に勉強ができないなら,わざわざ塾講師にはならない。
私は塾講師になった当初は,「自分は勉強ができる方ではない」と思っていたので,
「自分ができる程度のことは,当然,生徒さんはやれる!」
と思って授業をしました。
これは「生徒さんの力を信じている」という風にも,とることができますが,
実際に生徒さんに接してみると,
自分と生徒さんのそれぞれの学力的位置を把握していないと,
生徒さんにとっては,私の対応は「苦痛」になるのだと気が付きました。
たとえば
「ここは教科書を読めばわかるから・・。」
と先生に言われれも,わからない生徒さんもいます。
自分からしたら,教科書の文章を1回読めば,ある程度理解し,
分かりづらい用語とか,教科書に書かれていない隙間の内容(事件と事件をくっつける内容など)を
先生に教えてもらえれば,それで教科書の内容はほとんど理解できていました。
なので,教科書に書いてあることだけをそのまま説明しても,みんなわかっているから意味がないでしょ,と思い,
「マメ知識」を中心に話してしまったことも・・。
・・でも,教科書の内容さえわからないのに,「マメ知識」だけ教えられても,生徒さんには何も面白くありません。
さらに,内容を理解してないからテストで点数をとれません。
そうすると,「この先生の授業を聞いてもテストで点数とれないから,授業を聞いている意味がない!」と思い,
授業を聞かなくなる生徒もいました。
また,社会科の場合,私は,先生の授業で内容を理解し,問題演習や用語暗記は自分だけで自主的にやって,
それでテストで点数をとっていました。
問題演習をする時間的余裕がないときは,教科書と資料集を読んで「理解」だけしてテストに臨んでも,
ある程度は点数をとれていました。
なので,それが当たり前だと思っていました。
しかし,実際に授業をしていくと,
問題演習も授業内に行って,それについて解説をしてもらわないと覚えられない生徒も多いのだと気が付きました。
また,自主勉強をまったくしない子も多い事実に驚きました。内申「4」以上の子でも,そういう子がいます。
「このページを,このように解いて,丸つけして,間違えたところはもう1度やり直して,
完全に正解するまでやり続けてね。」と言わないと,やらない子も。
「このページをやってね」だと,本当に,「自分のわかる答えだけ書いた」だけで,そのまま放置の子も・・・。
自分があたりまえに「できること」「していたこと」が,生徒さんにはそうではないのだと気がついたあとは
スムーズに授業ができるようになり,生徒さんとも信頼関係を築けるようになりました。授業の評判もよくなりました。
生徒さんには,いろんな子がいます。
内申「5」の子でも,自主的には勉強しない子もいます。
また,先生よりも早い速度で理解し,おそろしいほどの勉強量をこなす子もいます。
「私は勉強ができる!」といい気になって生徒を見下す先生は絶対にダメですが,
そのような先生のようになりたくないと思い,
「いや~,自分なんて・・」と自分の学力的位置をわからず授業するのも危険です。
自分と生徒さん,それぞれの「理解度」「勉強姿勢」を把握し,
それが「良い」「悪い」ではなく,「ただ,それを真実だと認識する」ことは,
教える役職としては大切な姿勢かな?と思います。
注意:こちらはあくまで一例です。
ーーーーーーーーー
ランキングに参加しています♪押して頂けると嬉しいです。
ランキングの順位があがると,なんかうれしくなり,更新も楽しくなります。