■どんな分野でもそうですが、成功から学ぶことはありません。
人は失敗から学ぶ。
それは、コーヒー焙煎でも同じだと思います。ところが焙煎教室は失敗は基本的にしないように行います。そこは目的が違うから理解下さい。
当店のプロ養成講座なら、一番最初は、失敗の焙煎から始めます。どういうことでしょうか、意図として失敗するという意味ですが、最後の最後まで煎るのです。火がつく寸前までね・・
そうすると、豆がどういう状態で変化してゆくのか確実に判ると思います。
全プロセス観察です。これが焙煎の全てですね。
それ以外に何もありません。
全ての豆ですれば、珈琲焙煎はマスター出来るのです。だから何回も煎ります。
そして【完煎】も同時に理解出来る範囲だと思います。
100冊本を読んでも判らないけれど、一回焙煎すれば判る。
プロとしては常に【完煎】しかないわけです。
色んな難しいことを言う人がいます。
■自動車好きが自分の車に、標準装備以外の「電流計」から「ターボブースト計」「燃圧計」「水温計」など数個付けてる人がいます。けれど車は運転が上手い人の方が速いわけです。
株の投資でもあらゆる指標を駆使すると「サイコロ」の方が確率1/2方が良くなります。
これから、自家焙煎店やCAFEを目指す方は特に「森に入って、木まで見えなくなってる」状態にならないように気をつけて下さい。
つまりどんな宗教に入るのも自由ですが、出るのも自由なら良いわけです。
宗派によっては毎月お布施を収めなければならない。(そこから豆を買うという意味だ)
鰯の頭も信心からですが、その経典が本当に合理性があるのか考えれば良いのです。「師匠」は居たほうがいいが、【教祖様】は必要ありません。
ライバルは自分自身です。そして、この小さなビジネスの典型である珈琲焙煎豆店は結局のところ自分を騙せるかどうかです。
自分に嘘をついてまで、する価値はありません。
自分を騙せればお客様を騙せますが、こんな小さなビジネスでそんなことしても結局ツマランわけです。
有りもしない技術を、長年の経験と勘でじっくり焼き上げた。なんて、おいおい「栗」じゃないんだから・・・
本日の焙煎教室の様子です。。写真の方S氏は10回以上の経験がありますが、今日は意図的に少し失敗して頂き、再焙煎へと(ダブル焙煎)へ到るプロセスを経験していただきました。
そして、煎り度によって、どう味が変化するか今まで以上に深く理解して頂いたと思います。
この方は、ずっと一種類の豆を煎り続けてます。理由はご本人しかわかりません。
お疲れさまでした。