ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「言葉の奥ゆき~回帰~」(Studio Life)@ウエストエンドスタジオ

2020-08-03 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

そろりそろりと公演を行うところもあれば,
中止を決断するところもありますね。
最近の感染者数の増加っぷりを見たら,
どちらが良いか決めかねるのも当然と思います。

観に行った日から2週間が経過して,
何事も起きませんでしたので,感想をアップします。

開場前では,フェイスシールドをした石飛さんがお出迎え。
指定された時刻より少し早めに着きましたが,
人いないから大丈夫~,とのことで,まずは手をアルコール消毒。
名前を伝えて,料金を支払って,再度アルコール消毒。
チケットの発券はありません。
会場に入る前に,消毒液を浸したマットで靴裏を消毒して,
フェイスシールドか,マスクガード,どちらかを選んでください,
とのことで,石飛さんお手製のマスクガードをいただいて,
ようやく会場内へ。

客席には通常通りに椅子が並べられ,
1つ置きに「ここには座らないで」のサインが。
そして「床には荷物をおかず,こちらをお使いください」
の文言も。
有難いご配慮です。

平日夜だったこともあってか,お客さんもかなり少なかったため
密には程遠い環境でした。
通風孔と劇場の出入り口は開け放したままで上演。
開演前は巨大扇風機で換気するという念の入れようでした。

まずは,楢原秀佳さんの読む,岡本かの子作「扉の彼方へ」
若い恋人と駆け落ちをした「私」の目線で描かれた作品です。
恋人との生活がうまくいかずにいたところ,
母の頼みで迎えにきた「及川」と再婚し,新たな生活を始める私。
飄々とした楢原さんの語りに,昭和の懐かしい絵が浮かびます。

あ,すごい,全文が掲載されてます。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000076/files/50623_38424.html

若い恋人のことを「けいじ」と呼んでいて,
名前なんだろうなぁと思いつつ,刑事なのか?との思いも払しょくできず。
「珪次」でしたかw

2作目は曽世海司さんが読む,皆川博子作「薔薇密室」。
年下の既婚男性と恋に落ち,
「妻と別れてくる」とパリへ旅立った彼の帰りを待ち続けるうち,
すっかり年老いてしまった女性。
「薔薇密室」という言葉に秘められた意味,
数十年の時を経て訪ねてきた男に対して取った行動,
浴室の中でバラ色に染まっていく自分。

短編小説ながら,官能的なミステリーで
さすが皆川さんだな,と。
ちょっとした映画を見ているような気分になりました。

終演後は,順番に距離を保って劇場を出ます。
物販や後日のチケット予約受付も一切無し。
興業的には大変だと思いますが,頑張って欲しいなぁと思います。
配信もあるようなので,見てみようかな。

http://www.studio-life.com/stage/cfevent202007/

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