元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「闇のまにまに 人妻・彩乃の不貞な妄想」

2009-10-22 06:37:45 | 映画の感想(や行)

 主演女優に大いに難がある(笑)。主演の琴乃とかいう女、顔はまあ可愛いのだが、脱ぐと“ちょっと、冗談やめてくれよ!”と言いたくなるほど身体の線がキレイじゃない。有り体に言ってしまえば“オバサン体型”なのである。聞けば、少し前までアダルトビデオによく出ていてけっこう売れっ子だったというが、これでよくAV女優が務まったものだと思う(爆)。脇役のうさぎつばさや坪井麻里子の方がよっぽどスタイルが良いのだから困ったものだ。

 さて、本作は新東宝製作による成人映画。先日閉館したシネテリエ天神の跡地に出来た天神シネマのオープニング作品である。内田春菊の同名ホラー漫画の映画化で、監督は「吸血少女対少女フランケン」の友松直之。左手のない女の幽霊に付きまとわれる、若い人妻の受難を描く。

 正直、あまり上等な作品ではない。幽霊の造型は「リング」の貞子の二番煎じ。ショッカー場面もどこかで見たようなパターンばかり。致命的なのは絡みのシーンが下手であること。粘着度もアイデアもない単調な場面が延々と続く。加えて主演がアレなので、中盤は眠気を抑えるのに苦労した。野郎共も魅力無し。気鋭の演技派男優を多数輩出した、昔の成人映画の数々を思い出しつつ本作に接すると寂しい気分になってくる。

 ただし、さすがに鬼畜系の友松監督、終盤のスプラッタ場面になると途端にヴォルテージが高くなってくる。画面一杯にぶちまけられた血と臓物の量は尋常ではなく、観ていて呆れるばかりである。・・・・というか、この監督はこれしか撮れないのだろう。稚拙な特撮が即物的な生々しさを醸し出すのも、なかなか玄妙ではあった。

 なお、エンディング・テーマにこの手の映画では珍しく垢抜けたポップな楽曲が流れていたが、歌っているのは何と主演の琴乃である。以前はバンドも組んでいてミュージシャン志望だったというが、お世辞抜きで上手い。棒読みのセリフのまま映像作品に出るよりも、音楽活動の方が合っている。とはいえ、いくら歌で聴き手を魅了しても、あの“オバサン体型”が目に浮かぶようでは、イマイチのめり込めないのも事実だが・・・・(^^;)。
コメント
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