(原題:Foul Play )78年作品。離婚したばかりの平凡なOLが、ヒッチハイカーの若い男を拾ったことから、サンフランシスコに親善旅行中のローマ法皇の暗殺計画に巻き込まれていくというサスペンス・コメディ。
設定としてはヒッチコックが得意とした“追われながら事件を解決していく話”の典型だが、語り口とキャラクター設定が実に“立って”いて最後まで飽きさせない。筋書きも二転・三転するプロットの妙味で先が読めない面白さがある。しかも「ダイヤルMを廻せ!」や「知りすぎていた男」「めまい」などのヒッチコック作品へのオマージュとも言えるモチーフが挿入されており、それだけでも映画ファンとしては嬉しくなってしまう。

ヒロイン役のゴールディー・ホーンは実に魅力的。当時は30代前半だったが、トレードマークのファニーフェースとフットワークの軽さで、今の娘のケイト・ハドソンよりもずっと若々しく見える。相手役のチェビイ・チェイスも飄々とした持ち味でヒロインと絶妙のコンビネーションを披露。さらに、ダドリー・ムーアはさすがの変態ぶりで大いに盛り上げてくれる。
ギャグの振り方も万全で、特に主人公二人が乗り込んだ車の中にJALパックを下げた日本人観光客が居合わせ、そのままカーチェイスに突入してしまうくだりは爆笑してしまった。これがデビュー作になる監督コリン・ヒギンズの才気がみなぎっているが、彼は本作を含めて3本を残した後、40代の若さで急逝してしまった。今も健在ならばもっと多くの作品を手掛けていたはずだが、実に残念なことである。
設定としてはヒッチコックが得意とした“追われながら事件を解決していく話”の典型だが、語り口とキャラクター設定が実に“立って”いて最後まで飽きさせない。筋書きも二転・三転するプロットの妙味で先が読めない面白さがある。しかも「ダイヤルMを廻せ!」や「知りすぎていた男」「めまい」などのヒッチコック作品へのオマージュとも言えるモチーフが挿入されており、それだけでも映画ファンとしては嬉しくなってしまう。

ヒロイン役のゴールディー・ホーンは実に魅力的。当時は30代前半だったが、トレードマークのファニーフェースとフットワークの軽さで、今の娘のケイト・ハドソンよりもずっと若々しく見える。相手役のチェビイ・チェイスも飄々とした持ち味でヒロインと絶妙のコンビネーションを披露。さらに、ダドリー・ムーアはさすがの変態ぶりで大いに盛り上げてくれる。
ギャグの振り方も万全で、特に主人公二人が乗り込んだ車の中にJALパックを下げた日本人観光客が居合わせ、そのままカーチェイスに突入してしまうくだりは爆笑してしまった。これがデビュー作になる監督コリン・ヒギンズの才気がみなぎっているが、彼は本作を含めて3本を残した後、40代の若さで急逝してしまった。今も健在ならばもっと多くの作品を手掛けていたはずだが、実に残念なことである。