2000年のアメリカ映画「ザ・ビーチ」。
刺激を求めて1人旅でタイにやって来たリチャード(レオナルド・ディカプリオ)だが、
新しい事をしようとしても、結局、同じ事の繰り返し。そんな時、カオサン通りの安宿
でダフィ(ロバート・カーライル)という奇妙な男と知り合う。ダフィは伝説のビーチに
ついて、とり憑かれたように語る。そこは、美しすぎる程に美しく、日常の全てから解
放される夢の楽園。だが、その翌日、ビーチの場所を記した地図を残し、ダフィは自殺
していた。ビーチの存在に半信半疑なリチャードだったが、ダフィの死をきっかけに、
隣室にいたフランス人カップル、フランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)とエテ
ィエンヌ(ギヨーム・カネ)を誘って、楽園を探す旅へ出かける事になる。
これはサスペンスなのか。変わった映画だった。退屈なアメリカを飛び出してタイにや
って来たリチャードだが、結局は何も変わらない毎日。そこへダフィという男と知り合
い、伝説のビーチについて聞かされる。興味は持ったものの本当にそんな楽園のような
ビーチが存在するのかどうかわからない。そして翌日ダフィは部屋で自殺していた。ダ
フィの死について警察から聴取を受けた後、リチャードはそのビーチに行ってみること
にし、隣室のフランス人カップル、フランソワーズとエティエンヌを誘う。
ダフィが残した地図を頼りに、苦労して海を渡ると、ビーチは実在していた。美しい海、
そしてそこには大麻草が生い茂っていた。そこではサル(ティルダ・スウィントン)をリ
ーダーとした少人数のコミュニティが出来ていた。楽園は楽園だが、ルールや秩序に守
られたビーチだったのだ。ともかくリチャードたちはそこで楽しく毎日を過ごし、フラ
ンソワーズがリチャードを好きになったためカップルにもなった。だがそんなある日、
悲劇は起きる。
ダフィはどうして地図を持っていながらビーチに行ってみようとしなかったのだろう。
リチャードを誘っても良かったのに、どうして自殺したのだろう。まずそこから変わっ
た話だ。そして美しい楽園も、秩序を重んじるコミュニティであり、リーダーが仕切っ
ており、本当の意味での自由ではない。自給自足だが必要なものは街へ買いに行く。そ
れでも、毎日遊んで暮らせるのだから、自由と言えば自由かもしれないが、私には日常
の全てから解放される程自由だとは思えなかった。こういったコミュニティはちょっと
したことがきっかけで乱れるものだ。世の中に楽園なんてないと思う。あるいは自分が
充足した生活を送れていれば、そこは楽園なのだと思う。
この映画の時レオナルド・ディカプリオは25~26歳くらいだったと思うのだが、20歳
前に見える。本当にこの人は童顔だなあ。でもまだ顔も細いし、美青年で迫真の演技だ
った。異色作だが、おもしろかった。

映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング
刺激を求めて1人旅でタイにやって来たリチャード(レオナルド・ディカプリオ)だが、
新しい事をしようとしても、結局、同じ事の繰り返し。そんな時、カオサン通りの安宿
でダフィ(ロバート・カーライル)という奇妙な男と知り合う。ダフィは伝説のビーチに
ついて、とり憑かれたように語る。そこは、美しすぎる程に美しく、日常の全てから解
放される夢の楽園。だが、その翌日、ビーチの場所を記した地図を残し、ダフィは自殺
していた。ビーチの存在に半信半疑なリチャードだったが、ダフィの死をきっかけに、
隣室にいたフランス人カップル、フランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)とエテ
ィエンヌ(ギヨーム・カネ)を誘って、楽園を探す旅へ出かける事になる。
これはサスペンスなのか。変わった映画だった。退屈なアメリカを飛び出してタイにや
って来たリチャードだが、結局は何も変わらない毎日。そこへダフィという男と知り合
い、伝説のビーチについて聞かされる。興味は持ったものの本当にそんな楽園のような
ビーチが存在するのかどうかわからない。そして翌日ダフィは部屋で自殺していた。ダ
フィの死について警察から聴取を受けた後、リチャードはそのビーチに行ってみること
にし、隣室のフランス人カップル、フランソワーズとエティエンヌを誘う。
ダフィが残した地図を頼りに、苦労して海を渡ると、ビーチは実在していた。美しい海、
そしてそこには大麻草が生い茂っていた。そこではサル(ティルダ・スウィントン)をリ
ーダーとした少人数のコミュニティが出来ていた。楽園は楽園だが、ルールや秩序に守
られたビーチだったのだ。ともかくリチャードたちはそこで楽しく毎日を過ごし、フラ
ンソワーズがリチャードを好きになったためカップルにもなった。だがそんなある日、
悲劇は起きる。
ダフィはどうして地図を持っていながらビーチに行ってみようとしなかったのだろう。
リチャードを誘っても良かったのに、どうして自殺したのだろう。まずそこから変わっ
た話だ。そして美しい楽園も、秩序を重んじるコミュニティであり、リーダーが仕切っ
ており、本当の意味での自由ではない。自給自足だが必要なものは街へ買いに行く。そ
れでも、毎日遊んで暮らせるのだから、自由と言えば自由かもしれないが、私には日常
の全てから解放される程自由だとは思えなかった。こういったコミュニティはちょっと
したことがきっかけで乱れるものだ。世の中に楽園なんてないと思う。あるいは自分が
充足した生活を送れていれば、そこは楽園なのだと思う。
この映画の時レオナルド・ディカプリオは25~26歳くらいだったと思うのだが、20歳
前に見える。本当にこの人は童顔だなあ。でもまだ顔も細いし、美青年で迫真の演技だ
った。異色作だが、おもしろかった。

映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング