猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

今年映画館で見た映画

2012-12-31 02:28:58 | 日記
今年映画館で見た映画は13本でした。これでも多い方。
年に100本も200本も映画を見る人ってすごい。どうしてそんなに見にいけるんだろう。
お金や時間の問題ではなくて、好きな映画のジャンルというか、好みってないのかな。
私はヨーロッパ映画や、香港、台湾映画とかが好きで、その中でも重たい人間ドラマ
みたいなのが好きなので、そう見たい映画は来ない。
SFや恋愛もの、特にラブコメは全く興味がない。よほど好きな俳優が出演していないと
そういうのは見ない。
何百本も見る人って、とりあえず映画であればいいんだろうか。どんなジャンルでも
楽しめるのだろうか。すごくパワフルだなー

ということで、今年見た映画で、良かった順。

1)サラの鍵(フランス)
2)メランコリア(デンマーク)
3)少年は残酷な弓を射る(イギリス)
4)最終目的地(アメリカ)
5) セイジ(日本)
6) 捜査官X(香港、中国)
7)ル・アーブルの靴磨き(フィンランド)
8)踊る大捜査線 THE FINAL (日本)
9)アウトレイジ ビヨンド(日本)
10)超能力者(韓国)
11)へルタースケルター(日本)
12)それでも、愛してる(アメリカ)
13)菖蒲(ポーランド)

ああまだ「天使のツラノカワ」が読み終わらない。私ってどうしてこんなに読むのが
遅いんだ
コメント (2)
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菖蒲

2012-12-27 02:26:36 | 日記
ポーランド映画「菖蒲」という映画を見にいった。アンジェイ・ワイダの映画。
ちょっと変わった映画だった。
クリスティナ・ヤンダというポーランドを代表する女優、この人の独白、
彼女が主演する「菖蒲」という映画、そして撮影現場の様子、という三重構成になっている。
冒頭はクリスティナ・ヤンダの独白。彼女は「菖蒲」という映画の撮影監督だった夫を亡くした
らしい。その夫との生活、闘病、愛と死について語る。薄暗いホテルの1室で。
場面が変わり、「菖蒲」の物語に入る。医師の妻マルタが主人公。マルタの夫は、マルタが
病気でもう長くないことをわかっていたが、マルタに言えないでいた。
ある日マルタは、ボグシという青年と出会い、心をときめかせる。人なつこいボグシは、
自分の恋人のことなどをマルタに話す。
マルタと夫は、第二次世界大戦中のワルシャワ蜂起で2人の息子を亡くしている。
ボグシに息子たちの姿を重ね合わせたのかもしれない。
親しくなった2人は、一緒に川で泳ぐようになる。だがある日、不幸な出来事が起きてしまう。

ホテルの中のヤンダの独白と、「菖蒲」の映画と、映画を撮影している場面(アンジェイ・ワイダも
写っている)が、交互に写され、少しわかりにくかった。
わかりにくいと言うより、私が好きじゃないと言うべきか。私はこういう暗い映画が好きなのだが、
この映画はあまりいいと思わなかった。
「生と死」について描いているのだろうか。女優ヤンダの夫の死。ヤンダが演じるマルタの
やがて訪れる死。そしてボグシの死。
ベルリン国際映画祭で賞をとっているし、ネットのレビューでも高評価なのだが、私はちょっと
…ダメだった。ヨーロッパ映画を見てこんなふうに思うのは珍しい。
アンジェイ・ワイダだから期待していたのだが、残念。
そういえば「カティンの森」を見ていないなあ。これは是非とも見たい。

今年最後の、映画館で見た映画でした。
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最終目的地

2012-12-19 02:03:51 | 日記
アメリカ映画「最終目的地」を観にいった。
大学の文学科の講師をしているオマー(オマー・メトワリー)は、1冊の著作を残して自殺した
ある作家の伝記を書くために、遺族に許可を貰う手紙を書いたが、断りの返事が来た。
勝ち気な恋人にたきつけられて、遺族が暮らす南米ウルグアイに行き、直接交渉することに
なった。ウルグアイに着いたオマー。そこでは、作家の未亡人、愛人とその娘、兄、兄のゲイの
パートナーが同じ敷地内で暮らすという、奇妙な光景があった。
伝記を書くことについて、作家の兄のアダム(アンソニー・ホプキンス)はすぐに承諾してくれた。
愛人のアーデン(シャルロット・ゲンズブール)も、オマーの話を聞いて考えを変え、賛成して
くれた。が、未亡人のキャロライン(ローラ・リニー)は頑として承諾しようとはしなかった。
意固地なキャロラインとの交渉に限界を感じていたオマーだが、いつしかアーデンと惹かれ合う
ようになる。だが、18歳の時に作家と出会い、スペインから連れてこられたアーデンは、
後ろ盾を無くし、子供のために必死で生きてきたため、人を愛することに臆病になっていて、
オマーへの気持ちを抑えようとするのだった。
ある日アダムのパートナー、ピート(真田広之)の仕事の手伝いをしていたオマーは、蜂に刺されて
はしごから落ちてしまう。腕を骨折しただけでなく、アレルギーを持っていたオマーは、昏睡
状態になってしまう。心配したアーデンは、オマーの恋人に連絡し、呼び寄せる。昏睡から
目覚めたオマーだが、オマーの気持ちはもう恋人ではなくアーデンに向いていた。

なんと言えばいいのだろう。登場人物1人1人の人生が複雑に絡み合って、喜びや悲しみが
浮き出てくる様子が、感動的だった。
1番良かったと思ったのが、アダムとピート。アダムは、老人である自分から、25年連れ添った
パートナーのピートを自由にしてやりたくて、オマーに宝石の密輸でお金を作ることを頼む。
アダムは「私のような老人と生きるな」と言うが、ピートは「他の人生は望まない」と言う。
15歳の時にアダムの養子になり、パートナーでもあったピートにとって、アダムと別れることは
考えられないのだった。2人がお互いの気持ちを確認し合う姿が、感動的だった。
アーデンもまた、オマーと愛し合いながら、勇気を出せないでいる。オマーは「必ず戻ってくる」
と言うが、「取材が必要だものね」と答えてしまう。

シャルロットと真田広之さんが特に印象に残った。原作では、ピートはバンコク生まれのタイ人と
いうことらしいが、ジェームズ・アイヴォリー監督は真田さんのために「徳之島生まれの日本人」
に脚本を書き換えたそうだ。どうして徳之島なのかは、真田さんも知らないらしい。
1つ嬉しかったのは、シャルロットの服装がかわいかったこと。彼女はいつも映画の中でTシャツや
セーターにジーンズといった服装が多いので、この映画ではほとんど柄物のスカート姿だったのが
嬉しかった。シャルロットはスタイルがいいのでもっといろんな服装をさせてあげればいいのに、
と思う。映画の中のファッションって、俳優が自分で決める訳じゃないよね?

アメリカ映画なのだが、舞台がウルグアイであることや、メインの俳優がイギリス人やフランス人や
日本人であることなどから、ヨーロッパ映画みたいな雰囲気で、とても私好みだった。
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世にも怪奇な物語

2012-12-06 02:10:13 | 日記
昔見たことのある映画、「世にも怪奇な物語」を見た。懐かしい~。
1967年のフランス・イタリア合作映画。
一応ホラーなんだろうけど、怖くない。不思議な話って感じ。
エドガー・アラン・ポー原作の小説を映画したもの。
3話のオムニバスになっていて、第1話、第2話、第3話をそれぞれロジェ・バディム、
ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニという大監督が作っている。
出演者も豪華。

□第1話 黒馬の哭く館(メッツェンゲルシュタイン)
莫大な財産を相続した伯爵家の令嬢フレデリック(ジェーン・フォンダ)は、わがままで高慢で
女王のように振る舞っていた。彼女に嫌われるのが怖くて、皆彼女の言いなりだった。
彼女はある日森で、男爵家のウイルヘルム(ピーター・フォンダ)と知り合う。ウイルヘルムは
馬と話ができると言われている程、馬を愛している男だった。
ウイルヘルムに魅かれた彼女は彼を誘うが、あっさりと断られてしまう。
プライドを傷つけられた彼女は、ウイルヘルムの馬小屋に放火する。馬がいなくなれば自分に
心を向けてくれるかもしれないと思ったのだ。だがウイルヘルムは愛馬とともに焼死してしまう。
その後からフレデリックの屋敷に黒馬が現れ、彼女は誘われるようにその馬に乗り、四六時中
馬を乗り回すようになってしまう。そして家の中でも、不思議なことが起きていた。

□第2話 影を殺した男(ウイリアム・ウイルソン)
ウイリアム(アラン・ドロン)は子供の時から、残忍で冷酷で狡猾なサディストだった。
寄宿学校に通っていたが、いじめを楽しんでいた。ある日ウイリアムと同姓同名で顔もうりふたつの
少年が現れた。彼はウイリアムの悪行をことごとく妨害した。
大人になったウイリアムは軍隊に入る。ある日賭博場で美しい女性(ブリジット・バルドー)と
カードで賭けをして、いかさまを用いて勝つ。ウイリアムは女性の上半身を裸にし、背中をムチで
打った。が、そこにももう1人の自分が現れ、女性を助ける。
我慢ならなくなったウイリアムは、彼をナイフで刺し殺してしまう。

□第3話 悪魔の首飾り(トビー・ダミット)
落ち目のイギリス人俳優トビー(テレンス・スタンプ)は、報酬として新型のフェラーリを与えられる
約束で、イタリア映画に出演することになる。イタリアに行った彼は、なんだか訳のわからない
授賞式に参加させられる。同席者もおかしな人ばかり。酒を飲み続け、酔っ払った彼は、
フェラーリに乗って夜の町をドライブするのだが、いつまでたっても帰れない。

私は第2話が1番おもしろかった。トッペルゲンガーに長年悩まされるサディストの男を、アラン・
ドロンがほんとに憎々しく演じている。ラストもおもしろい。
第1話は特におもしろくもなんともないのだが、ジェーン・フォンダとピーター・フォンダの
姉弟共演が興味深い。もしやラブシーンが!?と思ったが、さすがにそれはなかった。
ジェーンの青い(緑なのかも?)瞳がきれいだった。
第3話はさっぱり意味がわからなかった。なんなんだこれは、という感じ。首飾りも出てこないし。
でもこれレビューを読むと、この話が1番いいと書いている人が意外に多いんだよね。
私には理解不能だったなあ。ただ、テレンス・スタンプが酔っ払って、次第に見ているものが
幻覚なのか現実なのかわからなくなっていく様子の演技はさすが、と思った。
この映画、カルト的な人気があるようだ。私も何故か好きだ。
世界的に有名な監督たちの作品であること、豪華な俳優陣を楽しめることだけでも、見る価値は
あると思う。みんな若いしね。


ジャンプを買ってしまった!ハンター×ハンターの特別読み切り(今週は前編)が載っていたからだ。
来年公開の映画につながる話らしい。「クラピカ追憶編」、クラピカ大好きな私は買わずにいられ
なかった。あークラピカかっこいいなあ~

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ああ、恥ずかし

2012-12-02 04:38:07 | 日記
だいぶ前になるが、娘が図書館から「ああ、恥ずかし」という本を借りてきていた。
ふと娘の机の上を見ると置いてあったので、パラパラとページをめくってみた。
(私は身近に本や漫画があると、とりあえず読む癖がある)
阿川佐和子氏、小川洋子氏、中村うさぎ氏など、たくさんの女性作家やタレントの
方たちのエッセイ本だった。
それぞれが経験した、とても恥ずかしい思い出が書かれているのだ。
めくっているうちに目に止まったのが、室井佑月氏の「処女なのに…」というエッセイで、
これがとてもおもしろかった。
要約すると、こんな内容。(これ書いていいんだろうか?いいよね?)

私は中学生の時、社会人の彼と付き合っていた。が、今思えば付き合っていた訳ではなく、
アプローチしてくる私を、お人好しの彼は拒めなかっただけだった。
私は彼の家でよくお風呂に入った。
ある時彼が出張にいった。その頃私はあそこがかゆくてたまらなくなった。どのくらい
かゆいかと言うと、ケガをして出来たかさぶたが、治りがけにムズムズしてきて
はがしたくなってくるかゆさの数倍で、たまらなくなった。
まさか彼の家でお風呂に入っていたことが原因なのだろうか?
病院へ行くべきかとも思ったが、彼にも見せたことがないあそこを、最初に医者に見せて
いいものだろうか。親に相談する訳にもいかず、とても悩んだ。
やがて彼が出張から帰ってきたので彼の家に行き、「私は処女なのに、あんたのせいで
こんなになった」と泣いて訴えると、彼は「事実無根だ」と言って、私を病院に連れていった。
診察を終えて、医者が、「お風呂でこすり過ぎていませんか?」と言った。
そういえば、いつ押し倒されてもいいように、せっけんでゴシゴシ洗っていた。要するに
かぶれだったのだ。

大体こんな感じだった。爆笑。室井氏らしい
他の方のもそのうち読もうと思っていたのだが、いつの間にか娘が図書館に返却してた…
ま、買えばいいんだけどね。おもしろかったですよ。
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