猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

マッチング

2025-02-20 22:45:54 | 日記
2024年の日本映画「マッチング」。

ウエディングプランナーとして働く唯島輪花(土屋太鳳)は恋愛に奥手で、
同僚で親友の尚美(片山萌美)に勧められてマッチングアプリに登録する。
マッチングした相手・永山吐夢(佐久間大介/Snow Man)と会ってみた
ものの、現れたのはプロフィールとは別人のように暗い男だった。その
後もメッセージを繰り返し送ってくる吐夢はストーカー化し、恐怖を感
じた輪花は取引先であるマッチングアプリ運営会社のプログラマー・影
山剛(金子ノブアキ)に助けを求める。同じ頃、アプリ婚をした夫婦が惨
殺される事件が続発し、被害者たちは輪花が働く式場で式を挙げていた
ことが判明する。

マッチングアプリから始まる恐怖を描いたサスペンス・スリラー。原作
・脚本・監督は内田英治。ウエディングプランナーの輪花は恋愛に奥手
で、同僚で親友の尚美に勧められ渋々マッチングアプリに登録する。ア
プリを利用するうちマッチングに成功し相手と会うことになるが、現れ
たのはプロフィール画像とは全く違う暗い雰囲気を持つ青年・吐夢だっ
た。彼は「僕とあなたは運命でつながっています」と意味不明な言葉を
口にし、輪花は怖くなってその場を立ち去る。その後、輪花のスマホに
は吐夢から何件もメッセージが届くようになる。
輪花は取引先であるマッチングアプリ運営会社のプログラマー・影山に
相談するが、吐夢はマッチングアプリでつきまとい行為を繰り返し、要
注意人物とされていることを知る。一方その頃、マッチングアプリで結
婚したカップルが殺される事件が続発。そんな中、輪花は父・芳樹(杉
本哲太)の様子がおかしいことに気づく。父を問い詰めると、昔彼はチ
ャットで知り合った女性と不倫していたことを告白する。芳樹が別れ話
を切り出すと「私たちの子供ができた」と言い出し、立ち去ろうとした
ところを刺されたと言う。幸い父は助かったが、その直後輪花の母は失
踪してしまっていた。
その後、尚美から「1人で来て欲しい」と電話があり、すぐに輪花は尚
美の家に向かうが、彼女が転落死しているのを発見する。更に父が奥多
摩の森で首を吊っているところが見つかったと連絡が入る。父の葬儀で
輪花は影山に「私の大切な人が皆亡くなってしまった」と話すが、影山
は「君には僕がいる」と優しく言う。そして「君のお父さんの不倫相手
と吐夢についてわかったことがある」と、輪花を廃墟となった団地に連
れていく。
とてもおもしろかった。吐夢がとにかく不気味で、輪花のストーカーだ
けど実はいいやつ?と思わせて、えっ本当は?となる。佐久間大介の演
技も良かった。輪花の父・芳樹の不倫相手は芳樹を恨みすぎだと思う。
「捨てられた」と言っているが元々不倫関係なのだし、長く続くはずは
ない。それをわかった上で不倫していたのだろうに、去ろうとする芳樹
を刺すなんて怖い。その後の行動も狂ってるとしか思えない。そこまで
する?という感じ。恋愛に溺れすぎ。こういう激情的な人は私は嫌いだ。
クライマックスのシーンはホラー映画みたいに怖かった。ラストは後味
が悪いけど、ストーリーとしてはおもしろかった。


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ジェントルマン

2025-02-13 22:40:38 | 日記
2022年の韓国映画「ジェントルマン」。

「依頼された事件は100%解決する」を売り文句にしている興信所の
社長チ・ヒョンス(チュ・ジフン)は、犬の捜索を依頼してきた少女と、
その犬がいると思われるペンションを訪れるが、そこで謎の男に襲撃
されて昏倒する。病院で目を覚ましたヒョンスだが、依頼人の少女は
何者かに誘拐され、自分がその容疑者になっていることを知る。だが、
ひょんなことから検事であると誤解されたヒョンスは、そのまま検事
に成り済まして少女を捜し、自分を窮地に陥れた犯人を見つけるべく
奔走するが、事件の裏にはかなりの大物が関わっていることが判明す
る。

誘拐犯の濡れ衣を着せられた探偵が検事に成り済まして事件の捜査に
挑む姿を描いたクライム・ドラマ。ソウルで興信所を経営しているチ
・ヒョンスは、ある少女からの依頼で犬を捜すことになった。ヒョン
スと少女は犬がいると思われる人里離れたペンションを訪れるが、少
女はペンションに入っても戻ってこず、その後を追ったヒョンスは何
者かに襲われて昏倒してしまう。目覚めると、側にはナイフが落ちて
いて、ヒョンスは少女の誘拐犯として側を通りかかったカン検事に捕
まってしまう。
だが、ヒョンスを乗せた車が大事故を起こし、ヒョンスは必死で脱出
する。ヒョンスは病院に運び込まれるが、何故かカン検事と間違われ
てしまい、彼はそのまま検事に成り済まして、自分を陥れた犯人を追
うことになった。そしてその過程で、依頼人の少女は人身売買組織に
関わっていて、大手法律事務所の代表で資産家のクォン・ドフン(パ
ク・ソンウン)が黒幕ではないかということが疑われた。
捜査チームには「イカれ女」というあだ名がついている凄腕の検事キ
ム・ファジン(チェ・ソンウン)も加わり、ヒョンスとファジンは一緒
にクォンの悪事を暴こうとする。クォンは金の力で様々な悪事を闇に
葬ってきたことがわかる。そしてヒョンスは仲間たちの力を借りて、
バイヤーが依頼人の少女を売ろうとしているのを突き止める。車に乗
せられた彼女を仲間は追跡するが、捕らえられてクォンの元で拷問を
受ける。ヒョンスたちは仲間を助けに向かう。
ヒョンスのキャラクターがおもしろい。色んな顔を使い分けて口がう
まくて、探偵というより詐欺師のようだ。仲間たちも個性豊か。検事
のファジンはかなりの切れ者で仕事が好きすぎるのでイカれ女と呼ば
れているのだが、彼女の男まさりさがかっこよかった。悪役のクォン
は表情がとても憎々しくて事件の黒幕らしかった。前半は正直言って
よくわからないところが多く、首を捻りながら観ていたのだが、後半
真相がわかってくると爽快な感じがした。どんでん返しのラストやち
ょっとコメディっぽいところはとても良かった。そして犬がかわいか
った。ラストで王冠をかぶせられた犬の姿は粋である。


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四月になれば彼女は

2025-02-06 23:16:23 | 日記
2024年の日本映画「四月になれば彼女は」。

精神科医の藤代俊(佐藤健)の元に、かつての恋人である伊予田春(森
七菜)から手紙が来る。ボリビアのウユニ塩湖から出されたその手紙
には、10年前の初恋の記憶が綴られていた。その後も春は、プラハ
やアイスランドなど世界各地から手紙を送ってくる。その一方で藤代
は現在の恋人・坂本弥生(長澤まさみ)との結婚の準備を進めていたが、
ある日突然、弥生は姿を消してしまう。春は何故手紙を送ってきたの
か、そして弥生はどこへ消えたのか、戸惑う藤代が愛する人を捜し求
める中で、2つの謎はやがてつながっていく。

川村元気氏の小説を映画化したラブストーリー。精神科医の藤代俊は、
1年後に恋人・坂本弥生との結婚を控えていた。そんな中藤代の元に、
大学時代に初めて付き合った伊予田春から突然手紙が届く。春はボリ
ビアのウユニ塩湖を訪れ、そこから手紙を送ってきていた。その後も
手紙は届き、次はチェコのプラハから。その次はアイスランドのレイ
キャヴィクから。そこには旅先の美しい情景と共に、藤代に出会って
からの思い出が綴られていた。
春の手紙により恋の記憶が蘇った藤代だったが、一方で弥生との結婚
に迷い始める。「本当に彼女を愛しているのか、このまま結婚しても
いいのか」という思いを抱くようになる。そして「何故春は今になっ
て自分に手紙を書いたのか」という思いに翻弄されていく。かつて藤
代と春は大学の写真部で出会い、お互いに惹かれ合って付き合い始め
た。しかしあるきっかけから別れてしまう。
現在藤代と弥生は、タワマンで一緒に暮らし、一見何の問題もない関
係を築いているが、2年間体の関係がなかった。藤代は今自分が弥生
を愛しているのかわからなくなっていた。しかしその迷いや疑問は解
消しないまま、結婚式の準備は着々と進行していた。そして結婚式ま
であと4ヵ月となった12月のある日、弥生は姿を消してしまう。
正直言って退屈でおもしろくなかった。佐藤健、長澤まさみ、竹野内
豊とキャストは豪華なのだが、残念だった。藤代、弥生、春といった
メインの登場人物が皆独りよがりで、それぞれに少しも共感できない。
藤代は恋人との結婚が間近だというのに、大学時代の恋人から手紙が
届いたからと言ってあんなに深く振り返っていいのだろうかと思った。
未練があるのではないようだが、まるでもう1度春に恋しているよう
に見えた。あれでは弥生が気の毒だ。
それによく手紙が届いたなと思った。学生の頃とは住所が変わってい
るだろうに。弥生の行動も納得できない。なんだか皆妄想を抱いて現
実逃避しているように見えた。原作小説はベストセラーになったそう
だが、恐らく私は読んでもおもしろくないと思う。元々ラブストーリ
ーは苦手だし。色々腑に落ちない物語だった。


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