2006年の日本映画「武士の一分」を観た。映画館で観ていたのだが、NHKのBSで
放映されたのでもう1度。
下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、美しい妻加世(檀れい)と慎ましく暮らしていた。
三村の仕事は、藩主の食事の毒味役。剣術のうまい三村はその仕事が不満だった。
ある日の毒味の時、三村は貝にあたってひどい吐き気や腹痛を起こし、倒れてしまう。
その後も高熱を出し意識が戻らない日が続いた。加世は献身的に世話をする。
やっと目を覚ました時、その目は見えていなかった。
医者に診てもらうが、恐らく失明は治らないだろうと言われる。
絶望した三村は、一時は死ぬことも考えたが、加世や、三村の父の代から仕えている
下男(?みたいな人)の徳平(笹野高史)に支えられ、生きていく覚悟をする。
しかし目が見えなくなった侍がこれからどうなるのか、三村の親戚が集まって家族会議が
開かれた。せめて今までの半分でも家禄を残してもらえまいか、と話していた時、加世が
独身の時から顔見知りだった上級武士の島田(坂東三津五郎)に、困ったことがあれば
相談にのると言われていたことを告げると、あの島田様に頼れるのならそれが1番いいと
話し合いは終わった。
結局三村は今までどおりの家禄で暮らせることが決まった。ホッとした三村は、次第に
暗闇の世界にも慣れてきて、以前の明るさを取り戻しつつあった。
そんなある日、叔母(桃井かおり)がやってきて、加世と島田が密会しているのを夫が
見たと話す。三村は「加世はそんなみだらな女ではない」と激怒し、叔母は気を悪くして
帰ってしまう。
だが、加世の口からそれが本当であると聞かされ、三村はショックを受ける。島田は、
藩主に口添えしてやるかわりにと、加世に関係を強いたのだった。三村は加世を離縁する。
ところがその後、三村の家禄が守られたのは藩主のなさけによるものであり、島田の
口添えなどではなかったことが判明した。島田は加世を騙したのだった。
三村は島田と果たし合いをするために、剣術の師匠(緒形拳)のところに通う。
木村拓哉の侍が思いのほかいい。美形の侍だなあ。しゃべり方も良かった。
武士の暮らしが丹念に描かれていてそれが興味深かった。毒味って大変だなあ。一旦毒味役の
ところへ料理を持っていき、6~7人の毒味役が食べ、それから殿様のところに食事が
運ばれる。殿様の食事だけでもこんなに手間がかかるんだ。結構大仕事だな。
「一命」を見た時にも思ったが、上級武士とか下級武士とか、武士のシステムがよくわからない。
時代劇といってもチャンバラものではなく、ある武士の家庭を描いた映画という感じで、
おもしろかった。特に、徳平さんがいい。ひょうひょうとしたこの人の存在が、光を失って
絶望している三村と妻の人生を支えているという気がした。
笹野高史さんは、この演技で日本アカデミー賞の助演男優賞を受賞したのではなかったかな?
檀れいさんの清楚で美しい妻役も良かった。緒形拳さんが出演しているのが、少し悲しかった。
放映されたのでもう1度。
下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、美しい妻加世(檀れい)と慎ましく暮らしていた。
三村の仕事は、藩主の食事の毒味役。剣術のうまい三村はその仕事が不満だった。
ある日の毒味の時、三村は貝にあたってひどい吐き気や腹痛を起こし、倒れてしまう。
その後も高熱を出し意識が戻らない日が続いた。加世は献身的に世話をする。
やっと目を覚ました時、その目は見えていなかった。
医者に診てもらうが、恐らく失明は治らないだろうと言われる。
絶望した三村は、一時は死ぬことも考えたが、加世や、三村の父の代から仕えている
下男(?みたいな人)の徳平(笹野高史)に支えられ、生きていく覚悟をする。
しかし目が見えなくなった侍がこれからどうなるのか、三村の親戚が集まって家族会議が
開かれた。せめて今までの半分でも家禄を残してもらえまいか、と話していた時、加世が
独身の時から顔見知りだった上級武士の島田(坂東三津五郎)に、困ったことがあれば
相談にのると言われていたことを告げると、あの島田様に頼れるのならそれが1番いいと
話し合いは終わった。
結局三村は今までどおりの家禄で暮らせることが決まった。ホッとした三村は、次第に
暗闇の世界にも慣れてきて、以前の明るさを取り戻しつつあった。
そんなある日、叔母(桃井かおり)がやってきて、加世と島田が密会しているのを夫が
見たと話す。三村は「加世はそんなみだらな女ではない」と激怒し、叔母は気を悪くして
帰ってしまう。
だが、加世の口からそれが本当であると聞かされ、三村はショックを受ける。島田は、
藩主に口添えしてやるかわりにと、加世に関係を強いたのだった。三村は加世を離縁する。
ところがその後、三村の家禄が守られたのは藩主のなさけによるものであり、島田の
口添えなどではなかったことが判明した。島田は加世を騙したのだった。
三村は島田と果たし合いをするために、剣術の師匠(緒形拳)のところに通う。
木村拓哉の侍が思いのほかいい。美形の侍だなあ。しゃべり方も良かった。
武士の暮らしが丹念に描かれていてそれが興味深かった。毒味って大変だなあ。一旦毒味役の
ところへ料理を持っていき、6~7人の毒味役が食べ、それから殿様のところに食事が
運ばれる。殿様の食事だけでもこんなに手間がかかるんだ。結構大仕事だな。
「一命」を見た時にも思ったが、上級武士とか下級武士とか、武士のシステムがよくわからない。
時代劇といってもチャンバラものではなく、ある武士の家庭を描いた映画という感じで、
おもしろかった。特に、徳平さんがいい。ひょうひょうとしたこの人の存在が、光を失って
絶望している三村と妻の人生を支えているという気がした。
笹野高史さんは、この演技で日本アカデミー賞の助演男優賞を受賞したのではなかったかな?
檀れいさんの清楚で美しい妻役も良かった。緒形拳さんが出演しているのが、少し悲しかった。