猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

アンナ・カレーニナ

2012-10-30 03:56:34 | 日記
1997年のアメリカ映画「アンナ・カレーニナ」。文豪トルストイの小説の映画化で、
何度も映画化されているが、私が見たのはソフィー・マルソー版。
貴族のアンナ役のソフィー・マルソーがとても美しく、アンナにぴったりだと思った。
兄夫婦のいさかいの仲裁をするためにモスクワへやってきたアンナは、そこで
ヴロンスキー伯爵(ショーン・ビーン)と出会い、恋に落ちる。
しかし人妻だからと、伯爵を振り切って家に帰ったアンナだが、伯爵のことが忘れられない。
同様にアンナを忘れられない伯爵はアンナの屋敷を人目を忍んで訪れ、密会をするようになるが、
やがてアンナの夫や社交界にまで知られることとなり、2人の不道徳な行いは批判の的になる。

それと並行して、もう1組のカップルのことが描かれる。コンスタンティン(アルフレッド・
モリナ)はキティ(ミア・カーシュナー)という可愛い娘にプロポーズをするが、断られる。
失意のコンスタンティンは農場で静かに暮らし、人生の意味を考える。
一方キティはヴロンスキーが目当てだったのだが、振られて、病気になってしまう。
だが数年後コンスタンティンと快復したキティは結婚し、子供が産まれ、幸せに暮らす。

アンナとヴロンスキーはアンナの夫に離婚を申し入れるが、世間体を気にする夫は応じない。
やがてアンナはヴロンスキーの子供を妊娠し、流産してしまう。
高熱を出して苦しんでいるアンナを見て、夫は憎しみが溶けていき、アンナを許すのだった。
だが結局ヴロンスキーはアンナをイタリアに連れていき、内縁関係の暮らしが始まる。

言ってみればよくある不倫の物語だ。アンナの夫は2人が一緒に暮らすことは認めるが、離婚は
しない、1人息子は手放さない、と言う。まあ当然だろう。それでも夫(アンナよりだいぶ年上の
ようだ)は寛容な人だと思う。だが離婚してくれないと、2人は正式に結婚できない。
いつまでも内縁関係のままだ。2人は焦り始める。
不倫の話なんだけど、とても宗教的である。結局深い信仰心を持ち、真面目に生きてきた
コンスタンティンは幸せになることが出来たが、神に背いて不倫をしてしまったアンナと
ヴロンスキーに、未来はなかった。
ラストでヴロンスキーがコンスタンティンに戦争へ行って死ぬつもりだと話した時、コンスタン
ティンは「なにもそこまで…」と言うが、ヴィロンスキーは「ロシア人として、キリスト教徒と
して、当たり前のことをしているのです」と答える、その場面が悲しく、印象に残った。


一条ゆかり氏の「正しい恋愛のススメ」読了。ほんとにこの人の漫画はおもしろい。
次に「天使のツラノカワ」に取りかかった。
本や漫画を速く読めるようにならないものだろうか。私は絶対損をしている。
人並み外れて読むのが遅い。そのためかどうかわからないが、読んだものを非常に記憶している。
人にびっくりされる程覚えている。それはいいことなんだろうけど、やっぱり速く読めるように
なりたいなあ(´・ω・`)
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十二人の怒れる男

2012-10-22 02:07:26 | 日記
「十二人の怒れる男」を見た。1957年のモノクロ映画である。
いや~おもしろかった!タイトルは知っていたけど、こんなにおもしろい映画だったとは。
登場人物は12人の陪審員の男性。舞台は陪審員の控え室。
父親を殺害した容疑で逮捕された18歳の少年の裁判で、陪審員たちが有罪か無罪かを
話し合う物語だ。
有罪の評決が出れば第1級殺人で少年は死刑になる。
あらゆる証拠や証言が、少年の有罪を示していた。疑う余地のない裁判に見えた。
が1人の陪審員(ヘンリー・フォンダ)が「無罪の可能性がある」と言い出した。
証拠や証言のひとつひとつを再考し、これはこの可能性があるのではないか、ということを
いくつも指摘したのだ。
当然あとの11人は相手にせず、「あの少年がやったに違いない」と主張するのだが、フォンダの
客観的な考え方に、皆の気持ちが少しずつ動いていき、議論は白熱する。
フォンダは何度も「少年が無罪だとは言ってない。その可能性がある以上、死刑にはできない」
と言う。「possible」という単語が何度も発せられたのが印象的だった。
そして次第に無罪とする人が増えていき、ついに有罪を主張するのは1人だけになる。

95分の映画なのだが、そのうち90分くらいが控え室での陪審員たちの議論である。
それなのに、飽きるどころかおもしろくておもしろくて惹き込まれてしまう。
季節が夏で、クーラーがなく扇風機1つの部屋で白熱した議論が行われ、暑がる12人を見ていて
本当に迫力を感じた。
この映画はアカデミー賞にノミネートされたが、「戦場にかける橋」に敗れたそうだ。
「戦場にかける橋」も名作と言われているので、いつか見てみたい。

ヘンリー・フォンダってかっこいいなあ~
ピーター・フォンダはハンサムだと思っていたが、私はヘンリー・フォンダの顔をよく
知らなかった。でもこの映画を見て、ヘンリーの方がハンサムなんじゃないだろうかと思った。
素敵なおじさまです(^ω^)
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花咲ける騎士道

2012-10-16 02:48:43 | 日記
フランス映画「花咲ける騎士道」を見た。古い映画だが、有名なので見たかったのだ。
当時の人気俳優ジェラール・フィリップの主演作。
18世紀のフランスを舞台にした、ラブコメといったところか。
でたらめな占いで「王女と結婚できる」と言われた青年(フィリップ)は、王女に近付くために
兵隊に志願する。
しかし占いをした女(ジーナ・ロロブリジーダ)は実は募兵官(だっけ?)の娘で、青年を好きに
なってしまった。
お城に忍び込み、王女に会おうとした青年は、お城の番人たちを相手に大立ち回りをし、
結局逮捕されて死刑を宣告されてしまう。
なんとか青年を救いたい娘は、ルイ15世に直訴する。が、叶わず、最後の面会だけを許可される。
処刑の日、木の枝にくくりつけた紐に吊るされるが、枝が折れてしまい、助かってしまう。
処刑できなかったということで死刑は赦される。
喜ぶ青年と娘だが、ルイ15世は美しい娘を気に入り、我がものにしようとする。

と、明るい活劇ものだった。戦闘の場面もそれなりに迫力があって楽しめた。
くだらないストーリーではあるかもしれないが。
とにかくジェラール・フィリップが美しい。この人は1940年代から1950年代にかけて大人気だった
美男俳優らしいが、37歳の若さで肝臓癌で亡くなったそうだ。
名前だけは知っていたけど、ほんとに美男子。アラン・ドロンとはまた違う、明るい感じの
美男子っていうのかな。
それと共演のジーナ・ロロブリジーダ、この人も名前だけは知っていたが、すごい美人だった。
フランス人っぽくない顔だなと思っていたら、イタリア人だった。
このすごい美男美女を堪能できただけでも、見た価値はあったのかもしれない。

それにしても、女って顔よねー。顔というか容姿で人生か変わると言っても過言じゃないと思う。
子供の時からブス、ブスと言われてきた私は、かわいいかわいいと言われて育った人が羨ましい。
やっぱりブスって言われて育ったら、ひねくれるよねえ。
…生まれつきかもしれないが。
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アウトレイジ ビヨンド の続き

2012-10-13 04:49:05 | 日記
最初に「アウトレイジ」を見た時、私は人間関係がよくわからなかった。
誰と誰が敵対していて、それはどうしてなのか、あの人があの人を殺したのは
どうしてなのか。そういったことがよく理解できなかった。
が、今回のパンフレットに、前作の解説が載っていたので、それをじっくり読んで、
やっと理解した。
そうなると、「アウトレイジ」より「アウトレイジ ビヨンド」の方が物語がわかりやすく
感じた。
今作の方が登場人物も多いのだが、それでも比較的頭の中で人間関係をまとめる
ことができた。
1番印象に残っているのは、石原(加瀬亮)かなあ。前作ではクールで頭がいいという
役どころだったけど、やたら犬みたいにキャンキャン吠えてて。
そしてあの殺され方。加瀬さんは監督から「今回君が1番かわいそうだから」と言われたそうだ。

ともあれ、なかなかおもしろかった。
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アウトレイジ ビヨンド

2012-10-11 02:24:42 | 日記
「アウトレイジ ビヨンド」を娘と見にいってきた。おもしろかった~!
以前娘が「アウトレイジ」のDVDを借りてきて見ていた時、私もなんとなく見ていたのだが、
なかなかおもしろかったので、続編は映画館で見たいね、と話していたのだ。
前作のラストで死んだと思われていた主人公・大友(ビートたけし)が、実は生きていた。
マル暴刑事の片岡(小日向文世)の手回しで早く出所する。
が、大友はもう復讐をする気も、ヤクザに戻る気もないと言う。暴力団壊滅を目論む片岡は、
なんとかして大友を暴力団壊滅に利用しようとする。
…と、簡単に言ってしまえば暴力団の抗争の物語だ。でも、1人1人の思惑や微妙な人間関係が
おもしろく、一気に見れてしまった感じ。
いい人の役が多い三浦友和や西田敏行の、顔が怖い(笑)。いつも悪役をやっている中尾彬より
怖い。
少し残念なのは、前作で頭の切れるインテリヤクザ(この表現っておかしくないか?)だった
加瀬亮が、今回は頭のいいところをあまり見せず、やたら怒鳴ったり暴れたりしていたこと。
あの人はもうちょっとクールにしていて欲しかったな。
それにしても俳優さん達の豪華なこと。あの顔ぶれを見ただけで、映画を見たくなってしまう
のではないだろうか。
この映画のキャッチコピーは「全員悪人 完結。一番悪い奴は誰だ!」ということだが、
私は一番悪いのはマル暴の刑事だと思った。

ところで、以前「流星の絆」というテレビドラマが放送されていて、三浦友和が真犯人の役
だったのだが、個人的にラストがとてもとても残念だった。原作と違うのだ。
ドラマでは、ビルの屋上で三浦友和(一応刑事)が拳銃を頭に当てて、「功一(二宮くん)、俺みたいな
大人になるなよ」と言って自殺しようとするのを、功一が止めて、結局刑事は逮捕される。
だが原作では、『「功一、俺みたいな大人になるなよ」と言って、ひらりと柵を飛び越えた』
というような文章だった。私は断然こっちがいいなあ~、と思った。
映画やドラマが原作と違うというのはよくあることだが、それでかえって良くなってたら
いいけれど、「原作の方が良かったーっ!」という時はとても残念なものだ。
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