猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ザ・ボーイ~人形少年の館~

2021-02-09 22:34:53 | 日記
2016年のアメリカ映画「ザ・ボーイ~人形少年の館~」。

過去と決別するためアメリカからイギリスにやって来たグレタ(ローレン・
コーハン)は、老夫婦の家で8歳の少年の住み込みのベビーシッターとして
雇われる。ところが紹介されたのは人形で、グレタは仰天する。夫婦は人形
をブラームスと呼んでかわいがっていたが、それは20年以上前に実の息子
ブラームスが火事で亡くなったという事実に耐えきれないが故の行動だった。
夫婦はグレタにブラームスを世話する際の「10のルール」を徹底して守る
ように言いつけ、旅行へと出かける。だが人形を相手にバカバカしいと思っ
たグレタがルールを破ったことをきっかけに、グレタの周りで奇妙な現象が
起こり始め、グレタは人形に死んだブラームスの魂が宿っているのではない
かと思うようになる。

ちょっと変わったホラー映画。DV夫と離婚してイギリスへやって来たアメ
リカ人のグレタは、大きな屋敷で8歳の少年のベビーシッターとして雇われ
る。しかしその少年ブラームスは人間サイズの人形だった。最初は冗談だと
思ったグレタは思わず笑うが、老夫婦が真剣にブラームスの面倒を見ている
ことを知って驚く。そしてブラームスの世話をする際のルールを紙に書き、
遵守するように言って旅行へ行ってしまう。ルールは「朝は7時に起こして
着替えさせる、ちゃんと食事をさせる、勉強を3時間見てやる、クラシック
を大音量で聞かせる」といったものだった。グレタは面食らうが、食料や日
用品の配達に来ている同年代の男性マルコム(ルパート・エヴァンス)に事情
を聞くと、この家には昔ブラームスという子供がいたのだと教えられる。8
歳の時に火事で亡くなったが生きていれば自分と同じ年だと言う。マルコム
はブラームスを「変わった子だった」と言った。
グレタはブラームスの世話をすることになったが、人形を相手にそんなルー
ルなど守れるはずもなく、適当に扱う。この人形の顔が何だか怖い。人間そ
っくりで、じっと見つめられているような気分になるのだ。そのうちグレタ
はマルコムと親しくなり、デートの約束をする。しかしその頃から奇妙な出
来事が続き、グレタは不安になる。デートに着ていく服を用意してシャワー
を浴びているといつの間にか服がなくなっていたり、グレタの好きなサンド
イッチが用意されていたり。そしてグレタは人形が置いた位置から動いてい
ることに気づく。グレタは人形にブラームスの霊が宿っているのではないか
と考え始める。マルコムに話すがマルコムは信じない。
だがグレタは人形が動いていることをマルコムに証明してみせ、マルコムは
驚愕する。それからグレタはきちんとルールを守り、ブラームスの世話をす
るようになる。愛情さえ感じるようになっていった。けれどもこの映画は違
う方向へ向かっていく。特に怖い映画ではないのだが、心霊系、オカルト系
のホラーかと思っていたら「え、そっち?」となり、驚かされる。それはそ
れでおもしろいのだが。最初の方で老婦人が「他にもシッターの候補はいた
けどブラームスがあなたを選んだの」「きれいな人が来てくれて良かった」
といったことを話すのだが、それが伏線になっていたのだと後でわかる。終
盤はテンポよく進んで、鑑賞しやすい映画である。夫婦がブラームスを溺愛
しすぎたために起こった悲劇。どんでん返しは結構おもしろかった。




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする