猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

今日から俺は‼劇場版

2021-03-06 22:34:00 | 日記
2020年の日本映画「今日から俺は‼劇場版」。

1980年代の軟葉(なんよう)高校。転校を機につっぱりデビューした2年生の
三橋貴志(賀来賢人)と同じ日に転校してきたトゲトゲ頭の伊藤真司(伊藤健太
郎)は、コンビを組んで次々とやってくる強敵を返り討ちにしていく毎日を送
っていた。3年になったある日、かつて壮絶な戦いを繰り広げた不良の巣窟・
開久(あけひさ)高校の一角を隣町の北根壊(ほくねい)高校が間借りすることに
なった。極悪高校で名の通った北根壊の番長・柳鋭次(柳楽優弥)と相棒の大嶽
重弘(栄信)は、片桐智司(鈴木伸之)と相良猛(磯村勇斗)という「頭」を失った
開久の生徒たちを相手にあこぎな商売を始める。

福田雄一監督による80年代のつっぱりたちを描いた漫画の実写版。テレビド
ラマも放送され好評だったらしいが、私は漫画もドラマも未見で、予備知識な
しに観たがとてもおもしろかった。軟葉高校の金髪パーマの三橋貴志とトゲト
ゲとんがり頭の伊藤真司は親友で、最強のコンビと言われている。ある日極悪
高校と名高い北根壊高校が火事になり(放火らしい)、不良校の開久高校の一角
に間借りすることになった。開久は片桐智司と相良猛という最強の2人を今は
失っており、その開久で北根壊の番長・柳鋭次と大嶽重弘は商売をするつもり
でいた。この柳、凶悪で残忍で冷酷という不良の鑑のような男だった。
原作を読んでいないので片桐と相良がどうして開久からいなくなっているのか
はわからないが、とにかく開久は今は弱っちい高校になっているようだ。その
開久で北根壊の柳たちが好き勝手にやっていることが軟葉の三橋と伊藤の耳に
入る。同時に三橋は謎のスケバンに狙われ、三橋と伊藤の周辺は騒がしくなっ
てくる。
80年代の不良というのが懐かしくていい。不良女子のスカートはゾロびいて
いるし。私の中学や高校にはこういう生徒はほぼいなかったと思うが(笑)少し
いたかな?くらい。キャストが原作と合っていたかどうかはわからないが、私
は良かったと思う。特に賀来賢人、伊藤健太郎、柳楽優弥、磯村勇斗の演技は
よかった。というよりキャストみんな魅力的。とても楽しんで演じているのが
伝わってくる。柳楽優弥のキレっぷりはすごい。
終盤の3校入り混じっての乱闘シーンは、どうやって撮影したのだろうと思う
くらいの迫力。中国や香港映画みたいにワイヤーアクションとかを使ったのだ
ろうかと思った。ただ主役の三橋と伊藤の活躍というか見せ場が少なかったよ
うな気がした。「バカで卑怯で、およそ主人公とは思えないが意外と仲間思い
」の三橋や、「正義感が強くクソ頑固」な伊藤の暴れっぷりをもっと見たかっ
たな。
主題歌もこれまたいい。嶋大輔の大ヒット曲「男の勲章」を、賀来賢人や伊藤
健太郎などキャスト7人で構成された「今日俺バンド」が歌って踊って演奏し
ているのだが、とても良かった。賀来賢人歌うまいし。いい歌はいつの時代に
なってもいいものだ。予想したよりずっと楽しめる映画だった。福田雄一監督
のコメディ(ギャグ?)映画はおもしろい。


良かったらこちらもどうぞ。福田雄一監督作品です。
銀魂
銀魂2 掟は破るためにこそある
HK 変態仮面
HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス



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サマー・オブ・84

2021-03-02 22:16:05 | 日記
2017年のカナダ・アメリカ合作映画「サマー・オブ・84」。

1984年夏、オレゴン州の田舎町に暮らす15歳の少年デイビー(グラハム・
ヴァーチャー)は、超常現象や未解決事件などに興味津々で、現在近隣の町
で起きている子供の連続殺人事件への関心が高かった。ある日デイビーは向
かいの家に住む警官マッキー(リッチ・ソマー)がその犯人ではないかという
疑念を持ち、親友のイーツ(ジュダ・ルイス)、ウッディ(ケレイブ・エメリ
ー)、ファラディ(コリー・グルーター=アンドリュー)と共に独自の調査を
開始する。

ディスタービア」みたいなサスペンス映画なのだが、「ディスタービア」
よりずっとシリアスで怖かった。少年たちが近所の男を殺人鬼ではないかと
睨み、監視して調べるという内容は似ているのだが、「ディスタービア」は
割とコミカルだったがこちらはかなりテイストが違う。宇宙人や超常現象や
未解決事件などに関心が高いオタク少年デイビーは、あるきっかけから向か
いに住む警官マッキーが現在続発している子供の殺人事件の犯人なのではな
いかという疑惑を持つ。いつも一緒に遊んでいる親友のイーツ、ウッディ、
ファラディは信じられないものの、デイビーが力説するので調査に協力する
ことになる。
このメンバー、デイビーが特に個性のない少年で、イーツはちょっと不良っ
ぽく、ウッディは太っていて、ファラディは貧弱な感じのメガネ少年という
王道の顔ぶれだ。「スタンド・バイ・ミー」を思い起こさせる感じ。いろん
な理由から彼らはマッキーが犯人だと確信していく。しかし行動が行き過ぎ
てしまい、デイビーは両親からひどく怒られ、外出禁止を言い渡されてしま
う。それでも他の3人は夜こっそりデイビーの部屋に忍び込み、作戦を練り
続ける。ところが彼らはこの後とても恐ろしい目に遭うのである。
ちょっとユーモラスな雰囲気があった前半から、後半は一気にサスペンスフ
ルになる。まさかあんな展開になろうとは…。結局デイビーはある少年を救
出し、警察からは「君は英雄だ」と言われるのだが、その行為の代償は大き
かった。少年が助かったのは良かったが、デイビーがあまりにも事件に首を
突っ込みすぎたために大変な不幸が起きてしまう。そして底知れぬ恐怖を感
じる結末。デイビーが失ったものは多かった。正直ここまでバッドエンドに
なるとは思っていなかったので、衝撃的だった。後味の悪いラストシーンも
印象的で、なかなかおもしろかった。




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