★ ライトアップされた「台北故宮博物院」(テレビの映像より) ★
6/24日から東京国立博物館で「台北国立故宮博物院 神品至宝」展が開催されました。
私は、在職中に友人と台湾を旅し、故宮博物院の宝物を鑑賞しています。その数ある美術品のなかで『翠玉白菜』が忘れられない名品の一つとして強く印象に残りました。
今回、この”白菜”がはるばる海を渡って日本へやって来たとのこと。
もう一度拝見したく先週の6/27日・東京上野の国立博物館へ。
何故6/27日に行ったのか、2つの理由があります。
1つは、”翠玉白菜”の展示が7/7日迄であること。
2つ目は、NHKで6/28日と6/29日に2夜連続で「シリーズ故宮」が放映されるからです。
テレビで放送されると来場者がより多くなるので早めに行きました。
さて、所が、チケット売り場の担当の方に”白菜”の見学は3時間待ちですが、<大丈夫ですか?>と言われ、えっ!3時間も待つのですか?と驚いたら、他の至宝はすぐ拝見できますとのこと。
せっかく来たのに、このまま帰宅するのも心残りがしたので”白菜”以外の至宝を見学して参りました。
海外で初公開となる”翠玉白菜”の1点だけが国立博物館の特別室に飾られ、他の宝物は平成館に展示されています。
平成館は、すぐ入場できたのですが館内は見学者でごった返していました。
早く拝見したくても見学者の歩は進まずじ~と見ているので、私は空いている所を行ったり、戻ったりしての見学に疲労感がつのりました。
”白菜”は見学できませんでしたが、陶磁器や、青銅器、書画、書、工芸品など、歴代皇帝が愛した所蔵品を再度鑑賞し、台湾の旅の思い出がよみがえりました。
それにしても、中国何千年という歴史の中で、日本との戦争や、中国国内での戦いがあり激動の時代でもあったのに、これだけ貴重な至宝がどの様にして守られたのか?。
NHKの放送を拝見してわかりました。
それは、故宮の職員として働いていた至宝担当の学芸員の方が、中国文明の証として残さなければ、と大変な努力を重ね守ってきたのでした。
日中戦争の時には、国内を転々と移動させ、毛沢東と蒋介石による最後の国内戦争時は、蒋介石が台湾へ移動させた、ということでした。
美意識のある素晴らしい人物ですね。
『翠玉白菜』のポスターの写真。故宮でも行列が絶えない人気の一品だそうです。
白菜には、多産・子孫繁栄の象徴であるキリギリスとバッタが彫られています。
熱中症の予防対策でしょうか。飲料水が用意してあったり、テントが設けられ、その中で見学者が待っていました。
私には、3時間も待つ気力、体力はありません。今回、私の待ち時間の予想は見事にはずれました。考えが甘かったです。