癸(起)の回(#10/最終回)
『百年の孤独』
突然皮膚がただれ、苦しみながら倒れる一(ニノマエ)。
そして時間の流れが戻る。
「どうして?」
「雪の中に毒を仕込んでおいた。」
数万倍ものスピードで進んでるニノマエには、
付着した毒が回るスピードも他人の何倍にもなる。
「あたしたちもダメージを受けるけど、
あたしたちの前に、必ずあんたの方が毒にやられる。
乱暴な賭けだったが、あたしたちの勝ちだ!!」
苦しみが増す一。
瀬文にも毒のダメージがあり倒れてしまう。
その時、一の耳の後ろの痣に気付いた当麻。
「まさか・・・まさか陽太?そんな、そんなことって・・・」
「そんなことがあるんだよなぁ。驚くことに。」
そこに地居が現れた。
「一は君の弟だよ。驚いた?
この僕がこいつの記憶を奪ったからね、7年前に。」
「嘘だ! だって年齢が・・・」
成長するスピードは速いが一はこう見えて13歳。
飛行機事故で炎上する父や母の姿を見て
時を止めたいと願い、スペックを手に入れたらしい。
一が当麻を憎むように記憶を書き換えたのも地居だった。
「陽太・・・」
当麻が一を抱きしめ手を握る。
「お姉ちゃん・・・」
手を握り返し一が何度も当麻を呼ぶ。
地居は怒る当麻と瀬文の記憶を書き換えた。
病室で目覚めた当麻は瀬文のことを聞く。
そして一が助からないことも。
美鈴が瀬文の病室へ。
瀬文の汗を拭こうとした時、ビジョンを見た美鈴は驚き、
慌てて当麻の病室に行く。
「一は当麻さんの弟だったの?」
しかし地居に記憶を書き換えられた当麻は、
なんのことか分からない。
美鈴は当麻のキャリーバックに触れ、ビジョンを見る。
そんな美鈴の記憶を地居が書き換えた。
地居は当麻の記憶を書き換え、
逆プロポーズしたことを忘れたのかと言い、
結婚しようと告げる。
当麻は考えとくと・・・
地居は秘密結社のトップと会う。
「一 亡き後は何を企んでる?」
「シナリオライターになりたい。
僕の考え通り、世界を動かして行きたい。
戦争なんかもそろそろ起こしてみたいですよね?
歴史上一番派手な時代として盛り上げていきたい。」
「もうひとう聞いてもいいかね?何故、当麻に拘るのかね?
そもそもは、一を倒す為に始めた ただのゲームじゃなかったのか?」
「姉弟対決にしたら面白いかなって。実際見応えあったし。」
けど段々と当麻の頭脳に惚れ込み、今は愛していると。
当麻の心を全てを手に入れたいと言う地居。
瀬文を巻き込んだのも、恋敵が必要だったから。
「お前さんモテないだろう。世界一・・・ウザッ!!」
そして津田だと見抜かれ、撃ち殺す地居。
当麻は瀬文の病室へ。
フルーツバスケットを見て感激。
「夢のフルーツバスケット~♪」
当麻は勝手に奇妙な食べ方でフルーツを食べる。
「勝手に食うな。」
意識を取り戻した瀬文が当麻に突っ込みを入れる。
そのまま瀬文の病室で眠り込んでいた当麻を地居が見て嫉妬。
「なんか、妙~にホッとするんだよね。」
当麻は病院を抜け出し家へ帰る。
大学時代の写真や日記を見て・・・
地居は瀬文の中の当麻の記憶を更に消す。
当麻は一が亡くなったことを知る。
事件を整理しようと筆を取るが・・・
しかし落ちた墨が星の形になり、段々蘇る記憶。
「忘れられる訳がない。こんな大切なこと。
私の過去が全部覚えてる。いただきました!」
当麻はプロポーズの返事ききたい?と
メールで地居を教会に呼び出した。
「何故、私と結婚したいの?」
「決まってるだろう? 君を愛してるから。」
「ふ~ん・・・
でもさ、どう考えても私たち付き合ってないみたい。」
「えっ? 何言ってんの?」
「ハッキリ言うけどさ、
私はあんたのこと好きになったことはない。
過去一瞬も好きになったことはないし、
これからも一瞬も好きになることはにゃ~だ。」
デートした記憶を植え付けた地居。
そして写真は全て当麻だけしか映ってなかった。
「写真だけは捏造出来なかったみたいだね、私のストーカーさん。」
「バレたか。」
「キモッ!!」
「俺ってそんなにキモい?
そんな酷いビジュアルじゃないと思うんだどな。」
「キモッ! キモッ!!
キモッ! キモッ!! キモッ!! 砂肝! ウナギモ!
その根性が一番キモイんだよっ!!
いくら記憶を書き換えられようと私は私なんだよ!」
「僕は君に逢って100年の孤独から救われた。
今度は僕が君を孤独から救ってあげたい。
何も考えずに僕のものになれば、
君がこれから苦労することはない。
辛いことや苦しいことを味わうこともずっとない。
人間がずっと苦しんできた煩悩から解放してあげる。」
「辛いことや悲しいことだって私の大事な財産だよ!」
「じゃ、君はこれから弟殺しの苦悩を
ずっと背負いながら生きて行くんだね。この人殺し!」
「私は、どんなに辛くたって私の罪を背負って生きて行く。
その痛みから逃げない。
そんな痛みより陽太を忘れる痛みの方がよっぽどデカイわっ!
人は痛みや苦しみを味わって、苦しんで、
それを乗り越えて優しさに変えて行くんだよ。
私や瀬文さん、美鈴ちゃん、
お前のエゴのために死んで行った沢山の人たち。
そして陽太。
その痛みの分だけ怒りMAXだからよ。罪は償ってもらう!!」
「罪? 何の罪? 証拠はあるの?」
そして地居は当麻を暴行。
「人間はバカだ!!」
「バカで上等だ!!当麻から離れろ、このやろう。」
瀬文と美鈴が!!
「残念ね、色んな記憶はこの手で取り戻した。」
「SPECごと消せば良かった。ま、いいか。また消せば。」
「それは無理だね。
何度もお前にやられたが、結局記憶は消えなかった。
何故だか分かるか?
人間の記憶ってのは頭の中だけにあるんじゃねぇ。
ニンニク臭せぇ人間のことはこの鼻が、体が、痛みが、
全部が覚えてんだよ!!
てめぇはムカツク。虫が好かねぇ。生理的に受けつけねぇ!!
だから勘で分かんだよ。
生かしておいたら、この世の中のためにならねえって。」
しかし地居がスペックの仲間を教会の回りに
何人も用意していて瀬文は背も足も出ない。
地居は当麻にマシンガンを向ける。
「紗綾、君が僕のものになってくれ。
そうすれば、そこの2人の命も助けるよ。」
「撃つなら撃て!!」
「撃つならこっちを撃ちなさい、ストーカー野郎!!
死んでも当麻さんは渡さない!!」
美鈴が叫んだ。
「聞いてたの?ストーカー野郎じゃない。
僕の名前は津田助広です。これからもヨロシク。」
「上等だ、津田~!!撃つなら俺を撃て!!
俺が気合いで全部止めてやるっ!!」
そして気合いで歯を飛ばした瀬文。
その歯が地居の額に刺さった。
「私が死ぬまで勝負は終わらねぇよ。
命がある限り変えられる。希望は絶対に消えない。
てめぇひとりで、1000年の孤独に沈んでろ!!」
当麻は左手の包帯を外し、瀬文にギプスを外してもらう。
そして銃口を構えた。
「左手動けーーーっ!!」
当麻も地居も発砲。
そして時が止まった。
次の瞬間、発砲された弾は全て地居に。
地居はその場に血を噴いて倒れる。
「一が・・・生きていたのか?」
「ちきしょ~~~!!・・・一じゃない?
じゃ、誰だ? 誰の仕業だ?」
「一じゃない?」
「ま、まさか・・・」
地居は当麻を見てその場に倒れる。
当麻が地居を見て不適に笑う。
教会の外の屋台に津田が!!
「津田です。予定通り状況終了。帰還します。」
どうゆうこと~~~!? ∑(゜Д゜;)
津田ってなんなの~!?
もう訳分かんないよ・・・
ニノマエも生きてそうなんだけどなぁ。
野々村の驚きが・・・ねえ?
映画化とか、ぜってえ~ないらしいけど、
これは映画化かSPをする気満々ですなぁ(笑)
面白かったけどモヤモヤする・・・(‐∀‐;)
スッキリしたかった~。
当麻と瀬文の関係にももっと萌えたかった(笑)
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