第8話
『私の過去、すべてお話します』
三田とうららが入れ替わった夢を見た結。
うららが来てると三田に言われ、
夢と同じことが起こって混乱する。
そこへ恵一が帰宅。
うららは父と喧嘩して出て来たらしい。
恵一になんとか言ってくれるよう頼むが、
自分が言っても聞いてくれないだろうと。
今、就活中だし・・・
取り敢えず貯金でなんとかやって行けるからと恵一。
それでも心配の子供たち。
三田さんだって雇えなくなっちゃうと・・・
夕食が出来たと声をかける三田。
うららも一緒にと誘われるが、
みんな大変な時に居候みたいに
する訳にはいかないと帰って行く。
三田にも一緒に食べてもらえば?と子供たち。
一緒に食べようと誘われる三田。
「私はただの家政婦です。
みなさんと食事をいただくことは一生ありません。」
その後、一緒にゲームしようと誘う翔に、
業務命令か聞く三田。
そうではないと言われると、
「申し訳ありませんが、
これからは業務命令以外は話しかけないで下さい。」
この頃、更に冷たくなったと話す子供たち。
けどやっぱり三田のことが気になって仕方がない。
母親の生まれ変わりじゃないかとまで・・・
翌朝、結が起きると翔たちが側にいた。
モナカ買って来たと。
三田が幽霊じゃないか確かめると言う。
食べたら人間ってことだと・・・
三田にモナカを差し出すが、やっぱり断られる。
お昼は何を食べるか聞かれ、
玉葱いっぱいのハンバーグをリクエスト。
玉葱切れば涙が出るかもしれないからと。
玉葱のみじん切りをする三田を見ている子供たち。
涙は出ず。
希衣が三田に幽霊なのかと聞いてしまう。
三田のことが知りたいと。
「お断りしたはずです。
業務命令以外、私に話しかけないで下さいと。」
「じゃあ、希衣 業務命令があるの。」
じゃんけんをしようと希衣。
希衣が勝ったら三田のこと教えてと。
負けたらもう聞かないって約束すると言う。
結果は希衣の負け。
何度やっても負けるので泣き出してしまう希衣。
次は海斗がルービックキューブの勝負を持ちかける。
こちらも海斗が負けた。
今度は翔がバスケで勝負。
スリーポイント取った方が勝ちだと。
三田は一発で決めるが翔は何度やってもダメ。
結局、三田に勝つことは出来なかった。
足に湿布を貼ってもらう翔。
夕飯の用意をすると三田が言い、
鞄を持って台所へ。
今度は鞄の中が気になる子供たち。
ヒントが入ってるかもと・・・
そこへ恵一が帰宅し、協力を求めた。
三田に何か用を言いつけてと。
その間に鞄を見ると海斗。
辞められたら困るから
あまり詮索しない方がいいと言うが、
お願いと拝まれてしまう。
部屋の電球が切れたので見て来てもらうことに。
速攻鞄に群がる子供たち。
しかし開かなかった・・・
恵一もやる気になりドライバーを持って来いと言うが、
三田が戻って来てしまいバレる。
他にやるべきことがあるのでは?と。
そこへうららから電話があり、
義之が大変なことになったと。
みんなで病院に駆けつける。
コンビニ前でタバコを吸っていた高校生たちを怒鳴ったら、
逆にやられてしまったらしい。
駆けつけたみんなに、話すことはないと怒鳴る。
希衣が家族の石を見せてあげる。
今度義之とうららのも探して入れてあげると。
しかし、その缶を振り払い床に落とす義之。
母はいないんだから、
いつまでもこんなの持ってるなと言われ、
泣き出してしまった希衣。
そして恵一に凪子が死んだのは貴様のせいだと、
怒鳴りつける。
自宅に戻り、遺影に話しかける結。
庭で洗濯物を干す三田に声をかけた。
手伝うと言う結に、自分の仕事だと三田。
手伝いたいと頼むと承知する。
母のこともこうやって時々手伝ったと話す結。
こうやってるとなんだか素直に話が出来たと。
義之のことをどうしたらいいかと三田に聞く。
「なんでいつもすぐ怒鳴るのかな、おじいちゃん。
ねえ、昔からあんな性格だったの?
あっ、・・・ごめん。
なんか本当にお母さんに話してるような気がしちゃった。」
「何か御用でしょうか。」
隣のおばさんが覗いて見ていた。
まだこの家にいたのかと。
いつになったら辞めるんだと言う。
おばさんには関係ないと結。
恵一のことまで口出しして来た。
「よろしいんですか?
そんな悠長なことおっしゃってて。
先日お宅の旦那様が携帯電話で
コソコソと話をしてらっしゃいました。
『うちの女房は全然気づいてないから大丈夫だ。
あんな女とはすぐに別れるし。』と。」
「余計なお世話よ!」
色んなモノマネが出来る三田に、
結がお願いがあると言う。
お母さんのマネ出来るか聞くと出来ると。
すると、病院に行って義之の前で
母親の幽霊になって気持ちを伝えてもらおうと・・・
病室で凪子のフリをする三田。
病室の外で聞いてた子供たちは、
打ち合わせと違うこと言ってないかと。
義之は怖いんだと、
一緒にいるとみんな不幸になるんじゃないかと。
自分が先に逝った方がラクだったと言う。
そこにうららと恵一がやって来て、
病室の電気をつけてしまい三田だとバレた。
義之は激怒し三田を殴る。
仲直りしたかったから自分が頼んだんだと結。
しかし義之の怒りは収まらず、帰れと怒鳴る。
「嘘です。 あなたの大切な人が
みんな不幸になるなんていうのは全部嘘です。
あなたはあなたのやり方で、
必死に家族を愛していただけです。
怒鳴るのは自分の想いが
上手く伝わらなくてもどかしいからです。
本当は自信がなくて、
怯えているのがバレるのが怖いからです。
あなたは自分に怒鳴っているだけです。」
「うるさい! 家政婦なんかに何が・・・」
「大切な人を失う悲しさは分かります。
もう二度と取り戻せない虚しさも分かります。
でもあなたにはまだ大切な人を幸せに出来る
チャンスがあります。」
希衣が義之に石を見つけて来たと。
義之とうららの石を缶に入れてと言う。
うららが結たちは仲直りしたかっただけなんだと。
「おじいちゃん。 私たち家族なんだよ。
おじいちゃんの家族なんだよ。 違う?」
泣いている義之。
石を缶の中に入れる義之。
家を訪ねて来た義之とうらら。
お父さんは声が大きいから怒鳴ってるように聞こえると。
「そうだ! 言葉の最後にさ、
『なり』とかつけてみたら?」
仏壇に手を併せる2人。
恵一が義之に自分のせいで幸せに出来なくてと謝る。
うららが明日、義之の退院祝いをやろうと思うと。
子供たちにも伝える恵一。
三田も一緒に行っていいかと聞く。
「私は結構です。」
「そんなこと言わないで下さいよ。
久し振りに家族みんな集まるんだし。」
「私は家族ではありませんので。」
義之が三田に向かって話し出す。
「この前は酷いことをして悪かった・・・なり。
あんたは本当はいい人だと思う・・・なり。
来て欲しい・・・なり。 明日!」
紹介所に行く三田。
所長が子供たちから聞いたと。
行けばいいじゃないと所長。
「ねえ、灯ちゃん。
私が一番最初にあなたに
モナカをあげた時のことって覚えてる?
あんたさ、こんな・・・このくらいだったかな。
小さくてさ、ねえ。
毎日毎日寂しいのを隠して一生懸命笑ってたよね。
私もいつの間にかこんなばあさんになっちゃってさ。
だから死ぬ前にもう一度あなたの笑顔が見たいの。
もういいじゃない?
誰かを信じて心を開いても。
ねえ・・・とてもいいと思うな、あの家族。
長~い冬もいつか春になって凍りは解けるものよ。」
退院祝いの食事に三田も一緒にやって来た。
しかし、うららが日にちを間違えて予約。
うららに電話しても繋がらず・・・
その頃、うららは見せの場所が分からず、
PCで調べていたがPCがフリーズ。
電話しようとしたが携帯を学校に忘れ出来ない。
家の電話を使おうとしたが、携帯がないと番号が分からず。
結局、家に戻って来た阿須田家。
何か作ると言う三田に寿司でも取ると恵一。
一緒に食べようと言うが、やはり断る三田。
いい機会だし、ゆっくり話がしたいと結。
今日は一緒に食べてやってくれと恵一が頼む。
三田が承知すると喜ぶ子供たち。
寿司が来るまでモナカを食べることにした。
三田にもモナカを食べるよう勧め、食べると喜ぶ。
話をし始める三田。
「私が初めて紹介所の所長さんから
モナカをいただいたのは希衣さんと同じ年のころでした。
その1年前、近所の川で
溺れそうになった私を救おうとして、
大好きだった父が死にました。
それ以来、母は心のどこかで
最愛の夫を殺した娘を憎み避けるようになりました。
私は勉強や習い事を必死で頑張り、
なんとか母に喜んでもらおうとしました。
しかし、再婚し、子供を作ると、
弟のことばかり可愛がるようになりました。
義理の父が私に色目を使うようになると、
母は益々私を憎むようになりました。
『お前のその笑顔が悪いんだ。
その笑顔が周りの者を不幸にする。』と、
何度も何度も責められました。
それでも当時、うちの家政婦をやっていた
所長さんに励まされ、
私は懸命に笑顔を作りました。
いつかこんな自分を愛してくれる人に
巡り会えると信じていました。
そして、主人と出会いました。
彼にそっくりな男の子も出来ました。
私のこしらえた料理を『美味しい美味しい』と
食べてくれる2人を見ているだけで、
他には何もいりませんでした。
毎日毎日が幸せで、心から笑って過ごしました。
そんな時、弟が家に来るようになりました。
私を『愛している』と言い出し、
付きまとうようになりました。
主人はそんなこととは夢にも思わず、
弟をいつも歓迎しました。
それをいいことに、弟は私に関係を迫り、
ストーカー行為を始めました。
父親が違うとはいえ、姉弟であり、
私はなんとか彼の善意に訴えようとしました。
何度も何度も『許して欲しい』と頼みました。
しかしダメでした。
やがて主人が弟の正体を知りました。
『二度と来ないでくれ』と
主人に責められた弟は逆上し、
『俺を誘惑したお前が悪いんだ』と、
私たちの家に火をつけました。
燃え盛る火の中、
『お母さん、助けてお母さん、助けて』と叫ぶ、
息子の声が聞こえました。
私は火の中に飛び込もうとしました。
でも、消防の人に止められました。
私がこの世で一番大切だった主人と息子は死にました。
そんな私を嘲笑うかのように、
弟が自ら命を絶ちました。
残された母や主人の両親は、
『お前が悪い。 お前のその笑顔が、
結局周りの者を不幸にする』と。
『もう謝らなくていい。 何もしなくていい。
ただ、もう死ぬまで二度と笑うな』と。
こうして私の人生から、光が希望が夢が愛が喜びが
幸福が未来が消えました。
私のことは全てお話しましたので、
約束どおりお暇をいただきます。」
そして出て行く三田。
「三田さん、待って下さい!」
恵一が追いかける。
子供たちも後を追って外へ出るが、
既に三田の姿はなかった。
思ってたよりも衝撃的な三田さんの過去。
ぶっちゃけ三田さんは何も悪くないと・・・
可哀想で泣けてくるよ(T-T)
今後どうなるんだろうか。
三田さんに笑顔は戻るのか!?
しかし、阿須田家の子供たちは三田さん大好きだね。
ちょっと踏み込みすぎだけど・・・(‐∀‐;)
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
うららちゃんも遠慮していた座席に!
本当にミタさんは阿須田家の人々に好かれていますね。
ミタさんの過去は壮絶ですね。
自分が周りの者を不幸にするのか?と思っているお爺ちゃんとも共感するのかしら?
最後に、ミタさんの笑顔戻ってくるのでしょうか?
普通に三田さんに母の席勧めてましたもんね。
あの家族からの信頼は絶大ですよね(笑)
過去はホント壮絶でした。
三田さんが悪い訳ではなかったのに・・・
最後は三田さんが笑えればいいですよね。