教室をホクレアにする、という発想

2007年07月31日 | 風の旅人日乗


先週日曜日、ホクレアの日本来航を振り返るシンポジウムが終わった。
海と航海術について学んだ母校の東京海洋大学で、それも入学式と卒業式が行なわれた思い出深い講堂で、ナイノア・トンプソンの隣に座っている自分に、内心ドキドキしていた。
幸せだった。

このシンポジウムが終われば、今回のホクレアと自分の人生との関わりが、どんなことだったのかがはっきりすると期待していたのに、なんだか、余計ぼんやりとしてきたような気がする。

ナイノアが、討論されたすべてのテーマで繰り返していた、「次世代に伝えること」というフレーズがリフレインしている。

横浜総合高校のケンタロウ先生が口にした、「教室をホクレアにしたい」という新鮮な一言が、頭に突き刺さっている。

日々の細かい仕事の合間に考えるには、少しスケールが大きすぎて、重要性が高すぎて、考えをまとめるに至らない。
少しまとまった時間が必要だと思う。

シンポジウムの前日、深川の門前仲町で飲んでいたとき、国立科学博物館の海部先生が、「このプロジェクトに関わった人たち全員が、それぞれの立場で記録を書き残すべきだ」というアイディアを出し、日本のビールを飲みながら、刺身をつまんでいたナイノアが、強くそれに同意した。

自分の周りで起きたことを書き記していく作業を通して、もしかしたら、今回ホクレアに接することができたことで、今後の自分の人生が見えてくるのかな、とも思う。
書いてみようかな。