たまたま職安通りのコリアプラザで、2ヵ月前(2009年7月)発行の「맞수기업열전(マッスキオプヨルチョン)」を購入し、読み始めたらすごくおもしろく大正解!
今年はじめに読んだ小説「オンマをお願い」同様、自らの本を選ぶ<直観力>に自信をもった私ヌルボでございます。(たまたま運がよかっただけ?)
一応分類するとビジネス書なんですが、内容は韓国の26の業界について、それぞれの代表的ライバル企業を2社ずつとりあげて、その創業から今に至るまでの浮き沈みやら、ライバル間の争闘やらを興味深いエピソードを豊富に交えつつ物語っているというものです。
26業界中、ヌルボもよく知ってるということで例をあげると、
≪焼酎≫・・・・・・・<真露> vs <チョウムチョロム>、
≪百貨店≫・・・・・<ロッテ> vs <新世界>
≪コンビニ≫・・・<ファミリーマート> vs <GS25>
≪書店≫・・・・・・・・・<教保文庫> vs <YES24>
≪電器≫・・・・・・・・・<三星電子> vs <LG電子>
≪ポータルサイト≫・・<NAVER> vs <DAUM>
≪ラーメン≫・・・<農心> vs <三養>
≪自動車≫・・・・・<起亜自動車> vs <GM大宇>
・・・ということで、全体の3分の1程度ですが、今まで全然知らなかったり、あまり関心のなかった業界でも読んでみるとそれなりにいろんなことがわかっていいです。
たとえば
≪化粧品≫・・・・・<アモーレパシフィック> vs <LG生活健康>
それぞれどんなタレントを起用してどんな宣伝戦略を打ち出してきているとか・・・・。
≪海運≫・・・・・・・・・<韓進海運> vs <現代商船>
・・・・のような全然ヌルボが知らなかった業界でも、<現代>の鄭周永会長が造船に乗り出そうと決意して技術契約を結んだイギリスの会社と会って資金投資を求めた時、韓国の技術・能力水準に疑問を持つ相手会社会長に対して、鄭会長はポケットの中の500ウォン紙幣を出し、その図柄の(李舜臣の)亀甲船を見せて、「韓国の造船技術はイギリスよりも古くから歴史があるんだ」と言って説得し、資金借り入れに成功したというエピソードが載ってたりして、けっこうスイスイ読めました。
≪焼酎≫と≪コンビニ≫については、ホントにおもしろネタ満載なので、いずれ別立てで記事にしますね。
予告編として各1つずつネタを出しておくと、
①焼酎1本は、盃7杯分になります。それにはわけがあります。どういうわけですか?
②韓国のコンビニで売っているドリンク中、不動の1位を占めるドリンクは何?
正解は、
①盃7杯分だと、2人で飲んでも3人で飲んでも、何人で飲んでもビンに少し残るので「1本追加!」となる。(7人で飲んでも、1人は必ず飲み足りない人がいる。)
②バナナ牛乳。
※1992年、ヌルボは最初の韓国旅行で飲んで印象に残った飲み物。この頃日本でも売っているが、やっぱり韓国でないと・・・。
★この本のタイトルですが、<맞수.マッス>は真正面(맞.マッ)の<敵手.적수.チョクス>の略でライバルのこと、<기업.キオプ>はもちろん企業。で、最後の<열전.ヨルチョン>なんですが、これが<列伝>なのか<熱戦>なのか、イマイチよくわかりません。ハングルだとまったく同じ。どっちでも意味は通じるようだし・・・。これだからハングルだけだと困るのよ~。大体<連覇>と<連敗>も同じ<연패>だったり、他にもっとヤバい例だってあるし・・・。(最後はやつあたり)
独り言:この本、翻訳すれば日本でもけっこう売れるんじゃないかな、と思いました。ビジネス書関係出版社の皆さん、そういう情報網はちゃんと張ってるのかな?
蛇足:「韓国ライバル企業列伝」はあくまでもヌルボによる<仮題>ですよ。