ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

[韓国] 外国語高などにつづき、自立型私立高なども選考方法を改編

2010-03-12 23:54:08 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 昨日(3月11日)、久しぶりに市立図書館で「朝鮮日報」を読みました。9日付の新聞だけでも興味深い記事が満載。やっぱり、新聞社のサイトで見るよりも、紙の新聞の方がいろんな記事が一望できて、ずっと見やすくわかりやすいです。

 例の釜山の女子中学生暴行殺害事件が最近の大ニュースなんですが、今回は高校の入試関係の記事に注目。

 このプログの昨年10月17日の記事で、近年韓国では往年の名門高校にかわって、外国語高・科学高・国楽高のような<特殊目的高校(特目高)>や、<自立型私立高校(自私高)>が新しい名門校となっているという状況を紹介しました。

 ドラマ「江南(カンナム)ママの教育戦争」等によると、中学で学年最上位クラスでないとこれらの高校には入れないほどの高レベルのようで、入試も英語のリスニングがあったりと、とてもふつうの中学の授業だけでは対応できないため、江南区などの教育熱心な<学父母(ハクプモ)>(=親)たちは評判のよい<学院(ハグォン)>(=塾)の情報を収集し、科目別に別の塾に通わせたりもしているようです。当然家庭教育費は高額にならざるをえません。

※なんで「国楽」、つまり韓国の伝統音楽を学ぶ国楽高も人気が高いのかなと疑問に思っていたのですが、上記のドラマによると、アメリカの大学では伝統音楽のような特技は歓迎され、入学に有利なんだそうです。

 政府は昨年来このような過熱した受験競争の是正、世界一高い私教育費の負担軽減に乗り出し、いろいろな議論もありましたが、結局修能平均点で全国第1位だった大元外国語高校等の外国語高では入試でリスニングは行わないことになりました。

 そして今回の報道によると、教育科学技術部(日本の文科省に相当)は、民族史観高校等の<自立型私立高校>や、李明博政府が設立した<自律型私立高校>も2011年の入試から筆記試験は廃し、トーフル等の実績反映も禁止して、中学の内申と面接だけで選抜すると発表したとのことです。
 「塾などに行かなくても、まじめに中学で学んできた生徒が希望する高校に行けるようにする」というのが改編のねらいということです。

 日本では日比谷高校のような公立伝統校がそれなりに復活してきているようですが、韓国ではどうなるか・・・、と考えていたら、「韓国経済新聞」のサイトの3月11日付の記事で<語学研修は小学生の時に終えて・・中学生の時に留学し、SKY(ソウル大・高麗大・延世大)入学`迂回コース`を歩むことも>というのが目にとまりました。

 この記事に出ている江南の金某さんの話では、「小学校の時に語学研修に遣る方が英語の勉強にもいいし費用も安い」とあります。彼は、小5の娘の私教育費が月164万ウォン(約15万円)とか。さらに学校の定期試験の時には科目別に50万~100万ウォンで課外補充させる。・・・ということで、アメリカに語学研修に行った同じ年頃の隣家の子どもは月に200万ウォンだからほとんど同じになるそうです。

 この記事では中学は国際中学、高校はやはり特目高か自私高、と学院関係者が語っています。
 成績がよくない子どもの場合は中学か高校で外国に留学して、韓国の大学の国際学部に入るというコースが脚光を浴びているとも・・・。

 昨年から今回に至る入試制度の改編は、なかなか思い切った施策ではあるようです。
 が、これで教育戦争が鎮静化かるとも思えません。学歴・学閥がモノをいう社会はそう簡単には変わらないでしょうし・・・。

 伝統的に、韓国家庭の子どもにかける情熱とか、今の韓国社会を取り巻く状況等々を考えると、ちょっとやそっとの施策では上の記事のような教育熱はさめそうもないと思います。焼け石に水でしょうねー・・・。
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皇なつき「李朝・暗行記」 は良い漫画でした。

2010-03-10 23:54:36 | 韓国・朝鮮に関係のある本
     

<暗行御史(あんこうぎょし.).암행어사.アメンオサ>というと、何度も映画化されたパンソリ「春香伝」で初めて知ったという人が多いのではないでしょうか?
 暗行御史になって帰ってきた恋人李夢龍がヒロイン春香を危機から救い出す、という物語です。つまり、ドラマの水戸黄門のように、自分の身分をあかさずに地方官の仕事ぶりを探り、不正があれば免職させることもできる、という痛快な役職です。

 漫画「新暗行御史」(原作・尹仁完、作画・梁慶一)は韓国人コンビの作ですが、さまざまな過去の物語の中の人物とか歴史上の実在の人物とかの名前を登場人物の名前につけたり、展開もあまりにもキテレツ(?)で、オジサンはドーモついていけませなんだ・・・。

 ・・・とそこへ、皇(すめらぎ)なつきという漫画家の「李朝・暗行記」(潮漫画文庫)というのを貸してくれた人がいました。
 ホントはパク・ミンギュの短編小説「朝の門」の感想を書くつもりでしたが、つい安易に流れるのが人の常で、この漫画をイッキ読みしたので、コチラを優先します。

 一読して思ったのは、よく調べてるなあ、ということ。
 歴史漫画を描く人は、服・髪型・家・道具類等々、よく描けるなあと感心してしまいます(漫画家にもよる)が、この皇さんはさらにいろんな知識をどういうふうに仕入れたんでしょうかねー?
 韓国語の読み方も、暗行御史(アメンオサ)をはじめ、松都(ソンド)・八字(パルチャ)・鞦韆(ぶらんこ.クネ)・婚家暮らし(シジプサリ)等々、原語に忠実だし、韓国語の歴史用語もいろいろ出てきて、難しいものには注がついています。
 たとえば、以下のごとし。

馬牌(マペ)=暗行御史の証とされた、馬の模様のついた牌。
状元(チャンウォン)=科挙のトップ合格。
使道(サットゥ)=部下が長官を敬ってよぶ言葉。
両班(ヤンバン)=貴族階級。
野人(ヤイン)=野蛮人。(朝鮮人の女真人に対する蔑称)
ソラホー=女真語で朝鮮または朝鮮人。
科挙=官吏登用試験。中国の制度に倣って取り入れた。
顎鬚(あごひげ)三尺でも食えてこそ両班=外見は立派でも食えなくてはどうにもならない
望門寡婦=婚約者に死なれた女性。再婚は許されなかった。
恣女案=良家の子女の間違いを記した書物。官位選定の参考にされたという。
貞烈門=貞女の出た家や土地などに国から与えられた、鳥居に似た門。

 肝心の内容も、朝鮮王朝時代という歴史物で、なかなか味わいのあるストーリーです。
もっと詳しく紹介しようかな、と思ったのですが、<映画/漫画で考える歴史と社会>というブログに、内容紹介のみならず「本作品の時代はおそらく16世紀半ばではないかと思われる」という考察まで述べられていますので、詳細はソチラにお任せしちゃいます。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[3月5日(金)~7日(日)]

2010-03-09 23:51:39 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
      【「クロッシング」のポスター(韓国版)】

 今日(3月9日)の「毎日新聞」朝刊4面、「ハート・ロッカー」でアカデミー賞を受賞したビグロー監督の紹介記事のすぐ下のカコミ記事「発信箱」で、玉木研二記者が韓国映画「クロッシング」を紹介していました。重病の妻の薬を手に入れるため妻と子を残して中国に渡った脱北者の物語です。
 2008年の東京国際映画祭で上映されましたが、ようやく今春一般公開されることになりました。<韓国映画スタッフブログ>によると4月17日から渋谷のユーロスペース、5月1日から銀座シネパトスと、シネマート心斎橋の3館です。
 公式サイトで予告編等を見ることができます。
 韓国ドラマ「アイリス」が4月からTBSの地上波放送で始まるそうですが、私ヌルボとしては、現実に生存権ギリギリのところで苦労している北朝鮮の人たちのことを思うと、<娯楽物>として北朝鮮関連ドラマや映画を100%楽しむ気にはなれません。この映画、一昨年は見逃してしまったので、今回は必ず観ます。

※「クロッシング」の日本公開が遅れたことに関して、興味深い記事が<川越だより>というブログにありました。「新潮45」3月号に関連記事があるそうですが、ホンマカイナ?という内容のようで・・・。

   ★★★ Daumの人気順位(3月9日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①ミルク  9.4(35)
②ONE PIECE -FILM-  9.3(107)
    STRONG WORLD(日本)
③エヴァンゲリオン:破(日本)  9.3(133)
④義兄弟(韓国)  9.2(1732)
⑤アフター・ラブ  9.2(35)
⑥ハーモニー(韓国)  9.2(1304)
⑦アバター  9.1(4631)
⑧HACHI約束の犬  9.1(81)
⑨インビクタス/負けざる者たち  9.1(73)
⑩プチ・ニコラ  9.0(192)

 初登場は⑨だけです。これはめずらしく日本での公開が早かったですね。韓国題は「われわれが夢みる奇跡:インビクタス」。
 圏外ですが、12位に日本映画「キサラギ」が入っているのはウレシイ! とてもよくできた脚本で、楽しい映画でした。韓国題は「キサラギ ミキちゃん(키사라기 미키짱)」。

【専門家による順位】

①アバター  9.3(8)
②レット・ミー・イン  9.0(10)
③エヴァンゲリオン:破(日本)  8.5(2)
④(500日)のサマー  7.7 (7)
⑤ミルク  7.5(4)
⑥大いなる静寂(スイス・独・仏)  7.5 (2)
⑦クレイジー・ハート  7.2 (4)
⑧義兄弟(韓国)  7.1(7)
⑨告発のとき  7.1(6)
⑩マン・オン・ワイヤー  7.0(6)

 ①~⑥は前週とまったく同じ。
⑦、路上生活者でアルコール依存症の落ちぶれたカントリー・ミュージック歌手が女性ジャーナリストに手を貸さざるを得なくなって・・・、というこの映画で、主演のジェフ・ブリッジスが5度目のノミネートで初めてアカデミー主演男優賞を獲得。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月5日(金)~7日(日)] ★★★
         「不思議の国のアリス」がトップに

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・週末観客動員数累計・・・・・・観客動員数・・・・上映館数
1・・不思議の国のアリス・・・・・・・03/04・・・・・・・・・557,938・・・・・・・・・・・・・・621,192・・・・・・・・440
2・・義兄弟(韓)・・・・・・・・・・・・・・・・02/04・・・・・・・・・249,217・・・・・・・・・・・・4,822,636・・・・・・・・433
3・・Dear John・・・・・・・・・・・・・・・・03/04・・・・・・・・・・・92,841・・・・・・・・・・・・・110,134・・・・・・・・293
4・・平行理論(韓)・・・・・・・・・・・・・・02/18・・・・・・・・・・88,885・・・・・・・・・・・・・・828,791・・・・・・・・255
5・・ハーモニー(韓)・・・・・・・・・・・・・01/28・・・・・・・・・・68,792・・・・・・・・・・・・2,913,567・・・・・・・・265
6・・ハーパーシー・ジャクソンと・・・02/11・・・・・・・・・・61,076・・・・・・・・・・・・1,813,805・・・・・・・・281
      オリンポスの神々
7・・インビクタス/負けざる者たち・・03/04・・・・・・・・・50,350・・・・・・・・・・・・・・・56,663・・・・・・・・136
8・・アバター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・39,015・・・・・・・・・・・13,203,595・・・・・・・・・84
9・・The 4th Kind フォース・カインド・・02/25・・・・・・・37,296・・・・・・・・・・・・・・198,008・・・・・・・・193
10・・ラブリーボーン・・・・・・・・・・・・・・02/25・・・・・・・・100,955・・・・・・・・・・・・・・・120,300・・・・・・・275

 4週続いた「義兄弟」に替わって「不思議の国のアリス」が新登場でトップに。日本では4月公開。韓国題は「이상한 나라의 앨리스(イサンハン ナラエ エリス)」、つまりおかしな(異常な)国のアリスなんですね。ティム・バートン監督にジョニー・デップだから、ポスターなんか見てもたしかに異常な感じではありますが・・・。
 3位は北米では「アバター」に替わって1位になった純愛映画。米軍特殊部隊の兵士ジョンが休暇で帰ってきた時、大学生のサヴァンナと出会って恋に落ちるが、その後ジョンは戦場へ送られ、・・・とよくある筋書きのようですけどねー・・・。日本公開は未定。

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今年の李箱(イ・サン)文学賞受賞作家はパク・ミンギュ

2010-03-08 14:16:39 | 韓国の小説・詩・エッセイ
 3月5日、日本アカデミー賞授賞式。主演女優賞は松たか子、ということで、ペ・ドゥナさん残念でした。「沈まぬ太陽」が作品賞・主演男優賞・編集賞の3部門、「劔岳 点の記」が監督賞等6部門で受賞と、実にオーソドックスな結果でした。

 ・・・映画の話はここまで。

 フロ場読書で、舞城王太郎「ビッチマグネット」に続いてハマってしまったのが「世界」3月号。いやー、おもしろかったです。
 とくに赤木昭夫「大荒れの気候変動外交」歳川隆雄・佐藤優「小沢VS検察“権力闘争”を超え、民主主義へ」はドラマチック! 神保太郎「メディア批評」も。
 一昨年「論座」が休刊してしまったため、なかばしかたなく購読を始めた「世界」、2010年1月号の「韓国併合100年」特集など、否定的な意味で「やっぱりなー・・・」の感想でしたが、今号はよかった! <COP15>での米中等のせめぎあいとか、佐藤優氏の<(小沢問題の)検察=青年将校論>や<鳩山首相の偏微分による判断論>とか、ヘタな小説よりずっとおもしろい・・・。

 ・・・おっと、今回の本題はその小説でした。おもしろい雑誌記事の読後だと、なおのこと見方が厳しくならざるをえません。

 芥川賞に最初から期待を持たなくなってからもう10年以上は経ったかも・・・。一番の理由は、自分の周りのことしか書かなくなっている、ということ。それも、昔の私小説(好きじゃないけど・・・)の場合は社会とか自分自身とか、もっと必死に格闘してるゾ、ということは感じられたものですが・・・。まあ作家だけじゃなく読者も含めて日本の皆の生活とか、現実認識とか、人間関係とか、モロモロが稀薄化しているってことでしょうかねー・・・。
※90年代後半以降だと阿部和重に注目したくらいですかねー・・・。社会的な素材ということでいえば、高村薫や宮部みゆき等々の直木賞系の方がずっと社会的な視野の広がりを感じさせます。

 はてさて、韓国小説の現況はいかに、とネット上で見ると、ドラマや映画、K-POP等のエンタメ系の情報はいっぱいあふれているのに、文学関係の情報はほとんど得られません。
 日本の小説が韓国で広く読まれているのに対し、日本での韓国の小説に対する関心の低さは対照的。ほとんど一方通行状態です。

 やっと核心部分へ。韓国最高の文学賞、日本でいえば芥川賞に相当するのが李箱文学賞です。(東仁文学賞もあるが・・・。)
 1977年第1回の金承鈺(キム・スンオク)以来、李清俊(イ・チョンジュン)呉貞姫(オ・ジョンヒ)朴婉緒(パク・ワンソ)崔仁浩(チェ・イノ)李文烈(イ・ムニョル)、そして今世紀に入ってからは申京淑(シン・ギョンスク)金薫(キム・フン)等々、韓国を代表する作家たちが大賞受賞者として名を連ねてきました。

 そして今年、第34回の大賞受賞作家がパク・ミンギュ(박민규.朴玟奎)。このところ続けて大賞候補(優秀賞)にリストアップされていましたが、待望の受賞です。
 彼の作品はまだ日本語訳はありませんが、<Innolife>のサイトに略歴等が紹介されています。そこにも「金髪に染めた上に、ヒッピー達が好んだ独特なサングラスをかけて現れた」とありますが、今回の李箱文学賞受賞のインタビュー記事を見ると、その場にも下の写真のような姿ですねー。

      

 パク・ミンギュ氏のこの挑発的な(?)イデタチは、自身の<気負い>とか<衒い>といったもののあらわれかもしれません。
 たとえば、2006年「京郷新聞」の「日本小説に占領された韓国小説」という記事(→日本語抄訳)の中で彼の発言が載っていました。「過去数十年間、私たちが掘り起こしたのはリアリズム一つしかない」「事実と幻想は文学が持つ二つの柱なのに、韓国小説に空想科学(SF)、推理小説、ホラー小説、ファンタジーはない」等々、既存の韓国小説を厳しく批判しています。一方、他の若い作家と同じく、村上春樹の影響を受けている作家の一人でもあるようです。

※「中央日報」の<日本小説にはまる韓国人が急増>という記事にもパク・ミンギュの名前があります。

※現在の韓国小説を扱っている稀少価値的(?)ブログ→<KOREA BOOK CAFÉ>

 さて、この李箱文学賞の作品なんですが、もう1月末に大賞受賞作の他、優秀作7編を収録した「第34回李箱文学賞作品集」が刊行されています。
 私ヌルボも、職安通りのコリアプラザにあったのを購入し、さっそく大賞受賞作「朝の門(아침의 문)」を読んでみました。ネット集団殺人を素材にした短編なんですが、おっと、もう字数がいっぱいなので、その感想等は別の記事にします。
コメント (1)
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オケバリ、シダバリ、ナワバリ・・・ 日本語起源の(?)韓国語

2010-03-06 23:58:55 | 韓国語あれこれ
 1月3日の記事で<オケバリ(오케바리)>という言葉について説明しました。

 今回は<シダバリ(시다바리)>です。

 出所が何だったか、ラジオかドラマか小説か、この単語だけしかメモしてなかったのでわからなくなってしまいました。

 辞書を引いても載っていません。ネット検索してみると、例によって詳しくていねいな説明が記されている<Na Zdravie a.k.a. Konope>というブログがありました。

 つまり、<パシリ>とか<子分>とかいう意味なんですね。
 上記のフログにもあるように、映画「チング」(2001)中のセリフ「내는 니 시다바리가?(ネヌン ニ シダバリガ.オレはお前のパシリか!?)」が流行って、元々釜山地方の方言だったこの言葉が全国区になった、とのことです。

 韓国語サイトもいくつか見てみましたが、日本語に由来する、との説がふつうのようです。<下働き>とか、<下+張り>とか・・・。
 中には、「下+바리で、このは쪽바리(チョッパリ.日本人の蔑称)の바리、つまり最大限の蔑称を表わす」という解釈もありました。チョッパリのスペルは쪽발이のはずなんですが・・・。
 また、あるQ&Aサイトで「시다바리とは何ですか?」との質問に対して、次のような回答があったのは驚きました。
 「日本についてよくご存じの国文科教授に聞いたことなので確実でしょう。
 シダバリは<相撲の力士が用便をした後の処理をしてあげる人>を意味する言葉だとのことです。相撲の力士たちは体が太っていて、そんなことを自分でできないようです。」

 ・・・ホンマかいな?!? 私ヌルボはちょっと探索してみましたが、わかりません。

 また、시다바리を説明するのに、「コボン(꼬봉)と同様の意味」というのもありました。この<コボン>は明らかに<子分>から来ている言葉ですね。

 また<バリ(바리)>は<ナワバリ(나와바리)>の<バリ>と共通する、という見方もあるようです。
 <ナワバリ>は<シダバリ>以上にヤクザ映画によく出てくる言葉です。これも辞典にない言葉です。

 「オケバリ、シダバリ、ナワバリの中で、ふつうに日本語として通用する単語はどれか?」と韓国人に聞いたら、たぶんわからないでしょうね?

 また概して、ヤクザ関係用語には日本語系がいろいろあるようですね。

 上記のヤクザ映画のことは韓国語では<チョポク・ヨンファ(조폭영화)>。漢字だと<組暴映画>。
<組暴>は組織暴力団の略語ですね。

 そういえば、映画「花嫁はギャングスター」の原題は「チョポク・マヌラ(조폭 마누라)」です。

 シリトリ式にネットサーフィンしていたら、ホンデ(弘大)エリアに<チョポク・トッポッキ>というトッポッキの超有名屋台があるという記事が青森空港のサイトにありました。
 「中央日報」の記事にもあったし、いずれ行ってみようかな、と思います。

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最近のK-POP いろんなグループの代表曲(の一部)

2010-03-05 00:14:52 | 韓国の音楽
 今日はポレポレ東中野まで足を運んで「今、このままがいい(지금,이대로가 좋아요)」と「空を歩く少年(하늘을 걷는 소년)を続けて観てきました。
 すごい良かった!とまではいかなくても、それぞれに考えさせる要素があり、みどころもあって、行ってよかったという映画でした。詳しい感想はまたあとで・・・。

 しかし、映画の感想を詳しく記すには時間的余裕がないので、今回は昨日の記事の落ち穂拾いで、最近のK-POPを展望する、ということで、女性&男性グループのヒット曲・話題曲をいろいろあげてみました。
 はっきりいって雑多です。人気グループで抜けているのがけっこうあります。そして、バラード系はありませんのであしからず・・・。ソチラはまたいずれ・・・。

《女性》

★少女時代
 「Oh!」

★Son Dambi
 「Saturday Night」
 「heartbeat」

★2NE1(トゥ・エニー・ワン)
 「I Don't Care」
 「Fire(Street)」
 「FIRE (Space)」

★f(x)
 「LA CHA TA」
 「CHU~♡」

★T-ara
 「Lies」
 「Apple is A」

★4MINUTE
 「HOT ISSUE」
 「MUZIK」
 「what a girl want」

★After School
 「あなたのせいで(Because of You)」
 「DIVA」
 「when I fall」

★Brown Eyed Girls
 http://www.youtube.com/watch?v=ei9CF98Qbow
 「sign」


《男性》

★キャンギハと顔たち(장기하와 얼굴들)
 「安物コーヒー(싸구려 커피)」

★BEAST
 「Bad Girl」
 「Mystery」

★2PM
 「Again&Again」

★MBLAQ(エム・ブラック)
 「Oh Yeah」

★CNBLUE
 「Alone」

★U-KISS
 「見くびるな(Man Man Ha Ni)」

★sg WANNA BE+
 「愛してる」
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ベンキョーになる(笑)  「MUSIC MAGAZINE」3月号でK-POP特集

2010-03-03 23:31:28 | 韓国の音楽
 <前頭葉系>(←私ヌルボの造語)の車雑誌「NAVI」は先月発売の4月号で休刊とのことですが、同じ<前頭葉系>の音楽雑誌「MUSIC MAGAZINE」は健在、とみていいんでしょうね。

 今店頭にある3月号で<K-POP特集>というのを組んでいたので、じつに久しぶりに購入して読みましたよ。(関係ないけど、渋さ知らズの不破大輔さんへのインタビュー記事もあるし・・・。)

 特集部分はちょうど30ページあって、中身は以下の通り。

■ 女子グループ全盛で日本でも人気爆発の予感(高橋修)
■ 劇団ひとり、カラへの愛を激白!(高橋修)
■ カラ~初来日した韓国のアイドル・グループ(高橋修)
■ ソ・テジから東方神起、少女時代までのKポップの歴史(古家正亨)
■ ぞくぞく登場する男性グループも熱い!(阿佐美澄子)
■ Kポップの最新型が分かるCD30選(阿佐美澄子、阿部泰之、大塚幸代、浜本哲、高橋修)
■ 多様化する韓国のインディー・シーン(古家正亨)
■ インディーズの必聴盤10(古家正亨)

 やっぱり「MUSIC MAGAZINE」だなー、と思わせるのは、東方神起とかBIGBANGとか、今フツーに日本で大人気、というグループや歌手にはほんの少ししか、いや、ほとんどふれていないところ。
 そして今韓国で大流行の女子グループを中心に、新顔の少年グループ、そして日本ではよく知られていないインディー・シーンの紹介というように、<韓流ブーム>の周縁の領域を広く取り上げています。

 私ヌルボが12月30日の記事でふれたように、昨年の韓国歌謡界の大きな特色が女子グループの爆発的人気。

 その中の一つで、この特集で6ページもさいているのがKARAなんですねー。劇団ひとりがこんなに熱烈なファンになっちゃってるとは知りませなんだ。

 ヌルボも1年くらい前にラジオのヒット・チャート番組で「Honey」というのを聴いて、<ハ~ニ~ハ~ニ~♪>と繰り返す甘え声のようなサビの部分がずっと脳裏にまとわりついて、思わずこの曲をYouTubeで探し、お気に入りに入れてしまった次第です。(赤面)

 その後昨秋には<お尻踊り(엉덩이 춤)>を流行らせた「Mister」と続き、そして今は「Lupin」がヒット・チャート1位。なかなか力づぉく歌っていて、進化発展を感じさせます。
 先月(2月)にKARAの皆さんは初来日して赤坂BLITZでショーケースライブを開いた、ということです。

 またヌルボがこれまで全然知らなかった古家正亨さんという人が、90年代以降のKポップの歴史を要領よくまとめています。やっぱり誰がみても画期的だったのがソテジワアイドゥルというわけですねー。

 Kポップの歴史について、およその流れはヌルボも頭に入っていましたが、全然知識がなかったのが韓国のインディーズ・シーン。

 古家さんの説明によると、韓国ではメジャーな歌手はアイドルもしくはタレントとして見られるのに対し、インディーで活躍しているのが芸術性のあるアーティストとして認識する傾向がある、とのことです。
 つまり、韓国ではメジャーとインディーの棲み分けが、ビジネス規模ではなく、音楽に対する取り組み方の違いによるということです。
 人気歌手フィソンが昨年10月あえてインディーの野外フェスに参加したのも、彼がアーティストとして認められたかったから、なのだそうです。
 また、音楽の新しい変化を語る上でのキーワードが<ホンデ系><シブヤ系>。前者は芸術系のトップとされる弘益(ホンイク)大学校周辺のライブハウス等から育ったアーティストたち。後者は2004年の日本の音楽文化開放後に流れ込んできて、韓国のチャートを席巻するようになったオレンジペコーやモンド・グロッソやパリス・マッチのような日本のオシャレ系サウンドの影響を受けたアーティストたち、とのこと。
 ※<ホンデ系>の例
    No Reply「告白する日(고백하는 날)
 ※<シブヤ系>の例
    Peppertones「New Hippie Generation」

 ・・・いやあ、おじさんおばさんたちはどこまでついていけるでせうか?
 おかげさまでヌルボもこの10年くらいの間の音楽の流れについてちっとばかし勉強させてもらいましたよ。しばらく前からTSUYAYAなんかでの音楽のジャンル分けで<LOUNGE>とか、どういう意味だろう、なんて気にはなってたんですけどね。

 この特集内の<CD30選>の方はまあこんなところでしょうが、<インディーズの必聴盤10>の方で知っていたのは去年買ったチャン・ギハ・ワ・オルグルドゥル「何事もなく暮らす」だけ。

 う~む、毎度毎度の感想ですが、どんな分野にも鬼くわしい人がきっといるものですねー。

 古家さんが<インディーズの必聴盤10>で紹介しているホンデ系の女性シンガー・ソング・ライターのHerminさん、「猫のバス(고양이버스)」なんて可愛いアニメ動画入りの歌を可愛く歌ってますが、古家さんのブログを見たら昨年暮れ古家さんとソウルで結婚されたとのことで、記事には「私の妻なんですが・・・」とかゼェーゼン書いてなくて・・・。(笑&祝)

※おまけ
今はやっているK-POPをすぐ聴きたい方はコチラのサイト<K-Pop Top10>へ。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[2月26日(金)~28日(日)]

2010-03-02 18:47:19 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今ポレポレ東中野で「真!韓国映画祭」をやっていますが、私ヌルボはまだ行ってません。
 3月19日(金)までだから、まだまだやってるな、と油断していると、年配者の場合は時の流れが速く、フロの中でのんびり雑誌とか読んでるだけでいつの間にか2~3時間経っちゃってるから気をつけないと・・・。

   ★★★ Daumの人気順位(3月2日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①ミルク  9.5(22)
②ONE PIECE -FILM-  9.3(95)
    STRONG WORLD(日本)
③エヴァンゲリオン:破(日本)  9.3(129)
④義兄弟(韓国)  9.2(1655)
⑤アフター・ラブ  9.2(35)
⑥ハーモニー(韓国)  9.2(1273)
⑦アバター  9.1(4600)
⑧HACHI約束の犬  9.0(72)
⑨プチ・ニコラ  9.0(180)
⑩回復(韓国)  8.9(70)

 初登場は①だけです。アメリカの権利活動家で自らゲイであることを表明した政治家ハーヴェイ・ミルクの人生を綴った映画で、日本では2009年5月に公開されました。

【専門家による順位】

①アバター  9.3(8)
②レット・ミー・イン  9.0(10)
③エヴァンゲリオン:破(日本)  8.5(2)
④(500日)のサマー  7.7 (7)
⑤ミルク  7.5(4)
⑥大いなる静寂(スイス・独・仏)  7.5 (2)
⑦告発のとき  7.1(6)
⑧マン・オン・ワイヤー  7.0(6)
⑨義兄弟(韓国)  7.0(6)
⑩ずっとあなたを愛してる  7.0(3)

 上述の⑤と⑩が新顔。
 ⑩は昨年12月日本公開。英国アカデミー賞外国語映画賞受賞作で、(たぶん)評論家好みの作品。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月26日(金)~28日(日)] ★★★
         「アバター」、韓国の観客動員記録を塗り替える!

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・週末観客動員数累計・・・・・・観客動員数・・・・上映館数
1・・義兄弟(韓)・・・・・・・・・・・・・・・・02/04・・・・・・・・458,038・・・・・・・・・・・・・4,265,360・・・・・・・・520
2・・パーシー・ジャクソンと・・・・・・02/11・・・・・・・・210,669・・・・・・・・・・・・・1,628,986・・・・・・・・333
      オリンポスの神々
3・・平行理論(韓)・・・・・・・・・・・・・02/18・・・・・・・・178,310・・・・・・・・・・・・・・・621,092・・・・・・・・309
4・・ハーモニー(韓)・・・・・・・・・・・・01/28・・・・・・・・149,514・・・・・・・・・・・・・2,738,462・・・・・・・・331
5・・アバター・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・129,433・・・・・・・・・・・・13,081,618・・・・・・・・209
6・・ラブリーボーン・・・・・・・・・・・・・02/25・・・・・・・・100,955・・・・・・・・・・・・・・・120,300・・・・・・・・275
7・・The 4th Kind フォース・カインド・・02/25・・・・・84,878・・・・・・・・・・・・・・・101,440・・・・・・・・225
8・・くもりときどきミートボール・・・02/11・・・・・・・・・71,924・・・・・・・・・・・・・・・582,496・・・・・・・・232
9・・クロエ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・02/25・・・・・・・・・56,291・・・・・・・・・・・・・・・・70,143・・・・・・・・217
10・・Happily N'Ever After 2・・・・・02/25・・・・・・・・・22,273・・・・・・・・・・・・・・・・26,407・・・・・・・・・93
      Snow White Another Bite

 今日のニュースによると、韓国での「アバター」の観客動員数は1308万人を越え、これまで第1位だった「グエムル 漢江の怪物」の1301万人を突破して、4年ぶりに1位の記録を塗り替えました。

 1~5位は先週と全く変わらず。1位「義兄弟」は4週目。
 初登場の6位は日本でも1月公開で、今もいろんなところでやっているので説明省略。
 7位、アラスカで実際に起こった未解決事件をもとに製作されたサイコ・スリラー。これも昨年12月日本公開でしたが、もう終わってます。
 9位は、「マンマ・ミーア」でメリルストリープの娘役だったアマンダ・セイフライド主演のラブロマンス。日本では未公開。
 10位はアメリカの家族向き3Dアニメ。韓国のタイトルは<エラの冒険2 白雪姫飼い馴らし>。おとぎの国を舞台にした白雪姫のパロディ作品。日本では第1・2作とも未公開。
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朝鮮総督府発行「朝鮮語辞典」は<最初の朝鮮語辞典>といえるか?

2010-03-02 10:18:17 | 韓国・朝鮮に関係のある本
       

 2月24日の記事で、アジア歴史資料センターのサイト中の朝鮮総督府刊行本についてふれましたが、中でも大正九年(1920年)朝鮮総督府発行「朝鮮語辞典」にとくに注目したと記しました。

 注目した理由その1は、516枚分の画像で、この貴重な文献の全ページをネット上で見たり、プリントアウトできる、という点。
 そしてその2は、朝鮮語辞典の歴史をめぐる論議に関わることです。

 たとえば<正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現>というある意味元気のいいサイトの中に、<朝鮮最古の国語辞典とは?韓国が国立中央博物館に展示した1925年発行『朝鮮語辞典』よりも古い「朝鮮語辞典」:朝鮮総督府編(1920年発行)が日本の国立国会図書館にある・【日帝が言葉を奪った】は大嘘だ!>という記事があります。

 つまりは、昨年(2009年3月)「朝鮮日報」が1925年発行の「普通学校朝鮮語辞典」を<最古の国語辞典>としているのは誤りで、実は上記の朝鮮総督府編「朝鮮語辞典」が最古だ、というわけです。
 ほかにも同様の内容のサイトはありましたが、とくにこのサイトはいろいろと詳しく記されています。ブログのタイトルからもすぐわかるように、いわゆる<嫌韓サイト>なんですが、この人たちもなかなか詳しく調べているなあ、と感心します。

 ただ、この件については結論を急ぎすぎた感じです。下の画像でもわかるように、この辞典はハングルの見出し語に日本語でその意味を記したものです。したがって、書名は「朝鮮語辞典」でも、実体は「韓日辞典」で、日本人のための辞典といっていいでしょう。
 たとえば、17世紀初頭のキリシタン版「日葡辞書」を日本語辞典と言って正しいかどうか?
あるいは、和英辞典一般を日本語辞典と言って正しいかどうか? 

  【漢字音の索引】  【本文の例】

 韓国のサイトをいくつか見てみると、彼らが何をもって<最初の朝鮮語辞典>としているかというと、
①韓国・朝鮮人にとっての「国語辞典」、つまり朝鮮語の見出し語を朝鮮語で説明している。
②韓国・朝鮮人の編纂による。


 ・・・という基準のようです。②についてはもしかしたら異論もあるかもしれませんが、①については妥当だと思います。

 上記のブログにあるように、「日帝が朝鮮語を奪った!」と韓国の学校やメディアで画一的に決めつけるのも乱暴な面があると思います。
 植民地化以前から、日本人が朝鮮内でハングルの普及に果たした役割も大きく、一方当時(19世紀末)の朝鮮の知識階級はハングルを蔑視していたことは、イザベラ・バードの「朝鮮紀行」(講談社学術文庫)にも記されています。
 しかし、だからといって朝鮮総督府の一連の朝鮮語に対する施策・政策を朝鮮人への<恩恵>ととらえるのはこれまた乱暴すぎるといわざるをえません。近代国家においては、全国民に読み書き等の教育の徹底をはかるのは、政治的経済的軍事的に必要不可欠な施策だったわけですから・・・。(そこで日本語を用いるか朝鮮語を用いるかは当時の統治者=日本人の間でも議論があったようです。)

 いつも思うのですが、日本・韓国両国のそれぞれの<愛国者>の人たち、よく似てますね。
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[今日の韓国] 三一節で、新学期で、暴走族も出現?

2010-03-01 20:14:15 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 今日は3月1日。韓国では<三一節>ですが、他のネタもあります。

【三一節】

 <三一節>については、何日も前から韓国の各メディアで関連のニュース等が流されていましたが、いよいよ当日。いろんな催しもあって、韓国現地にいる日本人の皆さんにとっては<居心地のわるい1日>だったかもしれません。

 ところで、<三一節>に対する日本人の認知度はどの程度なんでしょうか?
 私ヌルボの高校時代の日本史の教科書には、脚注に小さく<万歳事件>と出ていた程度だったです。ところが本文に大きく載っている米騒動の死者が30名(?)くらいだったのに、<万歳事件>の方は6千人(?)だか、全然ケタ違いの数字が載っていたので歴史辞典だかで少し詳しく調べて、驚いたものでした。
 その後、教科書本文にも記され、<三一独立運動>と太字になって行数も増え、<韓国のジャンヌ・ダルク>といわれる柳寛順(ユ・グァンスン)も写真付きで載せているものもあるようです。
 これらのことから推察すると、とくに50歳以上で<三一節>を知る人はあまり多くはないように思われますが、その下の世代の人たちはどうなんでしょうかねー・・・。 

【新学期】

 また韓国の学校年度では、日本より1ヵ月早く、今日から新学期が始まります。
 なぜ3月からなのかは、ちょっとネット探索したぐらいではわかりませんでした。韓国の会計年度は世界では多数派の1月からなんですが・・・。
 <Javajabaradio>というサイト中の<世界各国の学校年度>というページによると、新学期が何月に始まるかをグラフは下の通りで、さらに以下のように説明・考察の記述があります。
      
 「春先から初夏に新年度が始まる国は、アジアのモンスーン帯に限定されているように見えます。韓国や日本など高緯度で早め、タイやインドネシアのような低緯度で遅めの傾向がありそうです。これらの地域は、稲作の地域と重なります。緯度による差も、稲の標準的な種まきシーズンを反映しているようにも見えます。」

【暴走族】

「東亜日報」の記事によると、近年(1990年代後半以降)、三一節や、8月15日の光復節のような祝日(국경일.国慶日)になると<暴走族(폭주족.ポクチュジョク)がソウルの街に現れるようになったそうです。
 ヨイド等をオートバイで疾走する10代の若者たちで、警察の推算ではその数約400人。
今日警察は彼らの取締りのため2500人の警察を動員するそうです。
 とくに重点を置くのが、オートバイの後部座席に載っている女子とのこと。その数は少ないものの、少年たちが彼女たちの関心を買おうと争って暴走したり、彼女たちが性犯罪の被害者になったりすることが多いというのがその理由。
 下の写真を見ると、日本の暴走族そのまんまですねー。
     

    

《3月2日の追記》
 昨日の状況について、次のような報道がありました。(「MorningKorea」のメルマガより)

 <3・1記念日、暴走族、1年間で61%減った>

 警察庁は3・1記念日の暴走族特別取り締まりで、全国で139人を捕まえ、40人
を立件、99人に過怠料を払わせたと1日明らかにした。これは昨年(360人)より
61.4%も減少したものだ。
 3・1記念日暴走族は2007年471人、2008年282人、2009年360人などが検挙され
た。警察関係者は「前夜、警察9317人とパトカー1495台など使用可能警力を総動
員して、都心圏終結地と移動路、逃走経路を元から封鎖した結果、暴走行為が大
幅に減った」と説明した。
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