昨日(3月11日)、久しぶりに市立図書館で「朝鮮日報」を読みました。9日付の新聞だけでも興味深い記事が満載。やっぱり、新聞社のサイトで見るよりも、紙の新聞の方がいろんな記事が一望できて、ずっと見やすくわかりやすいです。
例の釜山の女子中学生暴行殺害事件が最近の大ニュースなんですが、今回は高校の入試関係の記事に注目。
このプログの昨年10月17日の記事で、近年韓国では往年の名門高校にかわって、外国語高・科学高・国楽高のような<特殊目的高校(特目高)>や、<自立型私立高校(自私高)>が新しい名門校となっているという状況を紹介しました。
ドラマ「江南(カンナム)ママの教育戦争」等によると、中学で学年最上位クラスでないとこれらの高校には入れないほどの高レベルのようで、入試も英語のリスニングがあったりと、とてもふつうの中学の授業だけでは対応できないため、江南区などの教育熱心な<学父母(ハクプモ)>(=親)たちは評判のよい<学院(ハグォン)>(=塾)の情報を収集し、科目別に別の塾に通わせたりもしているようです。当然家庭教育費は高額にならざるをえません。
※なんで「国楽」、つまり韓国の伝統音楽を学ぶ国楽高も人気が高いのかなと疑問に思っていたのですが、上記のドラマによると、アメリカの大学では伝統音楽のような特技は歓迎され、入学に有利なんだそうです。
政府は昨年来このような過熱した受験競争の是正、世界一高い私教育費の負担軽減に乗り出し、いろいろな議論もありましたが、結局修能平均点で全国第1位だった大元外国語高校等の外国語高では入試でリスニングは行わないことになりました。
そして今回の報道によると、教育科学技術部(日本の文科省に相当)は、民族史観高校等の<自立型私立高校>や、李明博政府が設立した<自律型私立高校>も2011年の入試から筆記試験は廃し、トーフル等の実績反映も禁止して、中学の内申と面接だけで選抜すると発表したとのことです。
「塾などに行かなくても、まじめに中学で学んできた生徒が希望する高校に行けるようにする」というのが改編のねらいということです。
日本では日比谷高校のような公立伝統校がそれなりに復活してきているようですが、韓国ではどうなるか・・・、と考えていたら、「韓国経済新聞」のサイトの3月11日付の記事で<語学研修は小学生の時に終えて・・中学生の時に留学し、SKY(ソウル大・高麗大・延世大)入学`迂回コース`を歩むことも>というのが目にとまりました。
この記事に出ている江南の金某さんの話では、「小学校の時に語学研修に遣る方が英語の勉強にもいいし費用も安い」とあります。彼は、小5の娘の私教育費が月164万ウォン(約15万円)とか。さらに学校の定期試験の時には科目別に50万~100万ウォンで課外補充させる。・・・ということで、アメリカに語学研修に行った同じ年頃の隣家の子どもは月に200万ウォンだからほとんど同じになるそうです。
この記事では中学は国際中学、高校はやはり特目高か自私高、と学院関係者が語っています。
成績がよくない子どもの場合は中学か高校で外国に留学して、韓国の大学の国際学部に入るというコースが脚光を浴びているとも・・・。
昨年から今回に至る入試制度の改編は、なかなか思い切った施策ではあるようです。
が、これで教育戦争が鎮静化かるとも思えません。学歴・学閥がモノをいう社会はそう簡単には変わらないでしょうし・・・。
伝統的に、韓国家庭の子どもにかける情熱とか、今の韓国社会を取り巻く状況等々を考えると、ちょっとやそっとの施策では上の記事のような教育熱はさめそうもないと思います。焼け石に水でしょうねー・・・。
例の釜山の女子中学生暴行殺害事件が最近の大ニュースなんですが、今回は高校の入試関係の記事に注目。
このプログの昨年10月17日の記事で、近年韓国では往年の名門高校にかわって、外国語高・科学高・国楽高のような<特殊目的高校(特目高)>や、<自立型私立高校(自私高)>が新しい名門校となっているという状況を紹介しました。
ドラマ「江南(カンナム)ママの教育戦争」等によると、中学で学年最上位クラスでないとこれらの高校には入れないほどの高レベルのようで、入試も英語のリスニングがあったりと、とてもふつうの中学の授業だけでは対応できないため、江南区などの教育熱心な<学父母(ハクプモ)>(=親)たちは評判のよい<学院(ハグォン)>(=塾)の情報を収集し、科目別に別の塾に通わせたりもしているようです。当然家庭教育費は高額にならざるをえません。
※なんで「国楽」、つまり韓国の伝統音楽を学ぶ国楽高も人気が高いのかなと疑問に思っていたのですが、上記のドラマによると、アメリカの大学では伝統音楽のような特技は歓迎され、入学に有利なんだそうです。
政府は昨年来このような過熱した受験競争の是正、世界一高い私教育費の負担軽減に乗り出し、いろいろな議論もありましたが、結局修能平均点で全国第1位だった大元外国語高校等の外国語高では入試でリスニングは行わないことになりました。
そして今回の報道によると、教育科学技術部(日本の文科省に相当)は、民族史観高校等の<自立型私立高校>や、李明博政府が設立した<自律型私立高校>も2011年の入試から筆記試験は廃し、トーフル等の実績反映も禁止して、中学の内申と面接だけで選抜すると発表したとのことです。
「塾などに行かなくても、まじめに中学で学んできた生徒が希望する高校に行けるようにする」というのが改編のねらいということです。
日本では日比谷高校のような公立伝統校がそれなりに復活してきているようですが、韓国ではどうなるか・・・、と考えていたら、「韓国経済新聞」のサイトの3月11日付の記事で<語学研修は小学生の時に終えて・・中学生の時に留学し、SKY(ソウル大・高麗大・延世大)入学`迂回コース`を歩むことも>というのが目にとまりました。
この記事に出ている江南の金某さんの話では、「小学校の時に語学研修に遣る方が英語の勉強にもいいし費用も安い」とあります。彼は、小5の娘の私教育費が月164万ウォン(約15万円)とか。さらに学校の定期試験の時には科目別に50万~100万ウォンで課外補充させる。・・・ということで、アメリカに語学研修に行った同じ年頃の隣家の子どもは月に200万ウォンだからほとんど同じになるそうです。
この記事では中学は国際中学、高校はやはり特目高か自私高、と学院関係者が語っています。
成績がよくない子どもの場合は中学か高校で外国に留学して、韓国の大学の国際学部に入るというコースが脚光を浴びているとも・・・。
昨年から今回に至る入試制度の改編は、なかなか思い切った施策ではあるようです。
が、これで教育戦争が鎮静化かるとも思えません。学歴・学閥がモノをいう社会はそう簡単には変わらないでしょうし・・・。
伝統的に、韓国家庭の子どもにかける情熱とか、今の韓国社会を取り巻く状況等々を考えると、ちょっとやそっとの施策では上の記事のような教育熱はさめそうもないと思います。焼け石に水でしょうねー・・・。