僕のロクロはおしゃべりだ。
ロクロにむかって作り出すと、しゃべり始める。
「おいお前、こんなに暑いのにおいらに働かせる気か?
すこしは、ロクロに気を使えよ。
それになんだよ、そのシャツの色。
ダサいぞ。」
「わかった、わかった。今日もよろしく頼むよ。」
「また変な物を作って、だれが使うんだ?そんなもの。」
「ほっといてくれ、こういうのが好きな人もいるんだから。」
「そろそろ床屋に行ったらどうだ、頭ぼさぼさだぞ。」
「いいんだよ、これで。」
ず~とこんな調子。
僕もおしゃべりは嫌いじゃない。
だから一日中こいつとおしゃべりしている。
ある日ロクロがこんな事を言い出した。
「おいらがまだ、かけだしのロクロだったころ・・・
一人の若者がやってきたんだ。
その若者は、まぼろしの釉薬を探して旅を続けていた。
おいらの町までやってきて、食べるものもお金も無くなって
親方に頼み込んだんだ。
それでおいらに向かってロクロを挽き始めたんだよ。
それがとんでもなく、ロクロが上手くてね。
おいら意地悪して早くなったり、遅くなったりしたんだよ。
そんなの関係ねえ!
どんどん作って行っちゃうんだ。
おいら驚いたねえ。
世の中にこんなにロクロの上手い奴がいるんだって。
そうしたらその若者が話し始めたんだ・・・
つづく
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ロクロにむかって作り出すと、しゃべり始める。
「おいお前、こんなに暑いのにおいらに働かせる気か?
すこしは、ロクロに気を使えよ。
それになんだよ、そのシャツの色。
ダサいぞ。」
「わかった、わかった。今日もよろしく頼むよ。」
「また変な物を作って、だれが使うんだ?そんなもの。」
「ほっといてくれ、こういうのが好きな人もいるんだから。」
「そろそろ床屋に行ったらどうだ、頭ぼさぼさだぞ。」
「いいんだよ、これで。」
ず~とこんな調子。
僕もおしゃべりは嫌いじゃない。
だから一日中こいつとおしゃべりしている。
ある日ロクロがこんな事を言い出した。
「おいらがまだ、かけだしのロクロだったころ・・・
一人の若者がやってきたんだ。
その若者は、まぼろしの釉薬を探して旅を続けていた。
おいらの町までやってきて、食べるものもお金も無くなって
親方に頼み込んだんだ。
それでおいらに向かってロクロを挽き始めたんだよ。
それがとんでもなく、ロクロが上手くてね。
おいら意地悪して早くなったり、遅くなったりしたんだよ。
そんなの関係ねえ!
どんどん作って行っちゃうんだ。
おいら驚いたねえ。
世の中にこんなにロクロの上手い奴がいるんだって。
そうしたらその若者が話し始めたんだ・・・
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