舞台「坂の下商店街再開発計画」が幕を下ろして早や2週間。
その余韻も落ち着いたこの頃なのですが、残念ながら観劇できなかった方々から「ブログを見ていて疑問なんだけど・・・どうしてラーメン屋のオヤジがライダースーツを着ているの?」といった質問がちょこちょこと来ております。
先日、舞台情景を撮影してくれたカメランから写真を頂きましたので、ダイジェスト風にして物語を綴ってみま~す。
(撮影者:佐藤武志/左のブックマークにある「take-photo」をご覧くださいな。ここから彼のブログにも入れます)
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商店街で代々続くラーメン店“雲珍軒”を営む三雲英雄(イタル)は、明るく気の強い妻の千賀子、従業員の洋介、パートの季美子と共に毎日仕事に汗を流していた。しかし、時代の流れもあって売り上げは芳しくない。
「あんた、腕はいいんだけどセンスがないのよね~。」
「なんだと?センスなんか関係ねぇだろ!」
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その商店街も数年後の駅前再開発計画によって立ち退きを迫られていた。しかしどうしても立ち退きを承諾しない雲珍軒や岸岡クリーニングに手を焼いていた建設会社は、商店街の町野不動産屋を利用して彼らを追い出そうと企てていた。
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雲珍軒にいちゃもんをつけて立ち退きを迫ってきたのは“テキヤ”。十文字一家3人衆だった。
「オラオラオラ~、黙って出て行った方がいいんじゃねえのかぁ~!」
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新メニュー「雲珍軒特製うんちんこん盛り味噌ラーメン」「特製うんちんチャーハン」を提供して、テキヤのご機嫌を取る英雄。しかし、う○ちにしかみえない味噌やカリントウ入りのチャーハンにテキヤも「ふざけんな!」
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それでも頑なに抵抗する英雄の前に現れた建設会社のデベロッパーは、英雄がかつてバイクレーサーだった過去を調べ上げ、それをネタに短気な性格の英雄を挑発し、勝負を挑んできた。
「私、趣味でバイクチームを持っているんですよ。」
「それで・・・?」
「バイクレースであなたが勝ったら、立ち退きの件から手を引きましょう。」
「なんだと、この野郎!お~し!やってやろうじゃねーか!」
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英雄がレースに復帰する事を知って応援する水道修理屋。彼もまたかつては英雄のメカニック担当だった。
「大丈夫、ヒデちゃん?ホントに大丈夫?」
「あぁ・・・。大丈夫だ。」
水道屋が店に運んできたバイクは、英雄が20数年前の最後のレースで乗っていたモノだった。
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立ち退きに抵抗するためとはいえ、バイクレースに復帰する英雄をなんとかやめさせようとする妻・千賀子。20数年前のレース中に大事故を起こし、1週間も意識不明で生死をさまよった英雄を必死に看病したのが千賀子だった。
英雄が事故を起こしたバイクを複雑な思いで見入る千賀子。
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「あんた、本当にやる気なの!あんな口車に乗せられて!」
「千賀子・・・。おう!男にはなやらなきゃならねぇ時があんだよ!」
「あんたって本当にバカなんだから!」
「うるせぇ!」
「・・・。・・・。怪我だけはしないで。もうあんな姿を見たくないからね。」
「千賀子・・・!」
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千賀子の許しを得たとはいえ、やはり大怪我をしたことに恐怖を感じる英雄。愛車に残っていたかつての古傷をぬぐおうと必死になるが、その恐怖と立ち退きをを拒否する思いの間で悩む。
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立ち退き拒否を共に闘ってきた岸岡クリーニングもとうとう折れて、店と土地を渡す事になった。
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何もかも忘れたい一心で走り込む英雄は路上でテキヤとばったり。
「おまえたち、ここで何してんだ。」
「ゴキブリ探してんだよ。」
「何するんだ?」
「捕まえたゴキブリをラーメン屋に持って行ってどんぶりの中に入れて、いちゃもんをつけるんだ・・・あ、しまった!」
「はぁ~、なるほど・・・。世の中にはいろんな考えを持ったやつがいるんだな・・・なるほど・・・。」
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「立ち退きも仕方がないか・・・これも時代の流れなんだろうな。」
そう考え始めた英雄の前に現れたレースの対戦相手は、世界ランクの北野だった。
「三雲さん。私はあなたに憧れてバイクを始めたんですよ。」
「よーし、正々堂々と勝負だ!」
新たなる思いでレースに挑む事を決めた英雄。
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「おい、ブーツが履けないんだよ!きついんだよぉ~~~!」
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懸命に走る英雄が・・・まさかのクラッシュ!
「いやぁー!あなた!」
悪夢が再び頭をよぎる。
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命からがらピットに戻ってきた英雄の交代レーサーとしてバイクにまたがったのは、従業員の洋介。
「洋介はな、元々族上がりなんだよ。俺が拾って更生させたんだ。そう簡単にはやられねぇぜ!」
「ふ・・・相手は世界ランクですよ。」
「うるせぇ!」
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洋介と北野のデッドヒートに一喜一憂するそれぞれの応援団。
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勝負は終わった。
「お前、早いな。どうだ、世界に挑戦してみないか?待ってるぞ。」
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「生まれ育った家がなくなるのは寂しい。でも生まれ育った町がなくなるのはもっと寂しい。」
そう考えた英雄は立ち退きに応ずる事になり、千賀子ともに田舎で小さなラーメン店を開く事にした。
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以上、ダイジェストでした。ご覧いただき有り難うございました。
その余韻も落ち着いたこの頃なのですが、残念ながら観劇できなかった方々から「ブログを見ていて疑問なんだけど・・・どうしてラーメン屋のオヤジがライダースーツを着ているの?」といった質問がちょこちょこと来ております。
先日、舞台情景を撮影してくれたカメランから写真を頂きましたので、ダイジェスト風にして物語を綴ってみま~す。
(撮影者:佐藤武志/左のブックマークにある「take-photo」をご覧くださいな。ここから彼のブログにも入れます)
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商店街で代々続くラーメン店“雲珍軒”を営む三雲英雄(イタル)は、明るく気の強い妻の千賀子、従業員の洋介、パートの季美子と共に毎日仕事に汗を流していた。しかし、時代の流れもあって売り上げは芳しくない。
「あんた、腕はいいんだけどセンスがないのよね~。」
「なんだと?センスなんか関係ねぇだろ!」
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その商店街も数年後の駅前再開発計画によって立ち退きを迫られていた。しかしどうしても立ち退きを承諾しない雲珍軒や岸岡クリーニングに手を焼いていた建設会社は、商店街の町野不動産屋を利用して彼らを追い出そうと企てていた。
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雲珍軒にいちゃもんをつけて立ち退きを迫ってきたのは“テキヤ”。十文字一家3人衆だった。
「オラオラオラ~、黙って出て行った方がいいんじゃねえのかぁ~!」
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新メニュー「雲珍軒特製うんちんこん盛り味噌ラーメン」「特製うんちんチャーハン」を提供して、テキヤのご機嫌を取る英雄。しかし、う○ちにしかみえない味噌やカリントウ入りのチャーハンにテキヤも「ふざけんな!」
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それでも頑なに抵抗する英雄の前に現れた建設会社のデベロッパーは、英雄がかつてバイクレーサーだった過去を調べ上げ、それをネタに短気な性格の英雄を挑発し、勝負を挑んできた。
「私、趣味でバイクチームを持っているんですよ。」
「それで・・・?」
「バイクレースであなたが勝ったら、立ち退きの件から手を引きましょう。」
「なんだと、この野郎!お~し!やってやろうじゃねーか!」
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英雄がレースに復帰する事を知って応援する水道修理屋。彼もまたかつては英雄のメカニック担当だった。
「大丈夫、ヒデちゃん?ホントに大丈夫?」
「あぁ・・・。大丈夫だ。」
水道屋が店に運んできたバイクは、英雄が20数年前の最後のレースで乗っていたモノだった。
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立ち退きに抵抗するためとはいえ、バイクレースに復帰する英雄をなんとかやめさせようとする妻・千賀子。20数年前のレース中に大事故を起こし、1週間も意識不明で生死をさまよった英雄を必死に看病したのが千賀子だった。
英雄が事故を起こしたバイクを複雑な思いで見入る千賀子。
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「あんた、本当にやる気なの!あんな口車に乗せられて!」
「千賀子・・・。おう!男にはなやらなきゃならねぇ時があんだよ!」
「あんたって本当にバカなんだから!」
「うるせぇ!」
「・・・。・・・。怪我だけはしないで。もうあんな姿を見たくないからね。」
「千賀子・・・!」
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千賀子の許しを得たとはいえ、やはり大怪我をしたことに恐怖を感じる英雄。愛車に残っていたかつての古傷をぬぐおうと必死になるが、その恐怖と立ち退きをを拒否する思いの間で悩む。
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立ち退き拒否を共に闘ってきた岸岡クリーニングもとうとう折れて、店と土地を渡す事になった。
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何もかも忘れたい一心で走り込む英雄は路上でテキヤとばったり。
「おまえたち、ここで何してんだ。」
「ゴキブリ探してんだよ。」
「何するんだ?」
「捕まえたゴキブリをラーメン屋に持って行ってどんぶりの中に入れて、いちゃもんをつけるんだ・・・あ、しまった!」
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そう考え始めた英雄の前に現れたレースの対戦相手は、世界ランクの北野だった。
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「よーし、正々堂々と勝負だ!」
新たなる思いでレースに挑む事を決めた英雄。
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「洋介はな、元々族上がりなんだよ。俺が拾って更生させたんだ。そう簡単にはやられねぇぜ!」
「ふ・・・相手は世界ランクですよ。」
「うるせぇ!」
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洋介と北野のデッドヒートに一喜一憂するそれぞれの応援団。
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「生まれ育った家がなくなるのは寂しい。でも生まれ育った町がなくなるのはもっと寂しい。」
そう考えた英雄は立ち退きに応ずる事になり、千賀子ともに田舎で小さなラーメン店を開く事にした。
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以上、ダイジェストでした。ご覧いただき有り難うございました。