2日遅れになってしまいましたが、7月21日は「太陽日ほえろ!」放送開始記念日です・・・ん?そんな記念日あったか?いや、でもいいのだ。あって然りなのだ。それほど国民的番組であり、様々なトピックスでドラマ史上に名を馳せた作品ですからね。マカロニ刑事が登場してから52年経ったんですねぇ
ここのところ、我が家のレコードプレーヤーでぐるぐる回っているのは、ラガー刑事登場の頃のアルバム「太陽にほえろ!81」(右は「ラガー刑事のテーマ」のシングル盤)です。80年頃に日本の音楽シーンで席巻し始めた”フュージョン”なるジャンル。ジャズにロックテイストを融合させ、私個人的には「疾走感がある音楽ジャンル」と捉えているのですが、その影響が多分に感じられるのがこの「’81」です。
それまでの井上堯之バンドでは、大野克夫氏のキーボード/ピアノの演奏は聞けるものの、どちらかというとホーンセクションを多用した”昔ながらの爽快感”が前面に出ていたように思えます。その後キーボードの性能が飛躍的に良くなり、ホーンの音はもちろん様々な音質を奏でられるシンセサイザーになりました。それを駆使した大野克夫氏=大野克夫バンドは、「太陽!」の世界観を、音楽面からもかなり広げたといっても過言ではないと思います。
さてさて。7年ほど前の拙ブログでもちょいと触れましたが、1979年にドラマ放送開始7周年を記念して発売された「総集編」と10周年記念の「’82」。「’81」を含めてこの3枚は、お分かりのようにジャケットが写真ではなく柳柊二氏によるイラストです。
なんで、「写真じゃないの~~~」とか「全員揃ったカッコいい写真がいいのに~」などと思ったのですが、これは1979年に石原裕次郎ボスが舌ガンを患い、治療中だったことが関係していると思われます(以前、太陽ファンの方から、そういった内容の助言を頂きました)。幸い早期発見による術後であったため、撮影には参加していましたが言葉を発することは禁じられていたようで、ドラマの中でも部下の報告を受けてうなずいたり、視線を厳しくしたりやさしくしたり・・・と表情だけで演技をしていました。そんな状況を鑑みて、収録以外の仕事・・・つまり集合写真やスチール撮影などは控えられていたと考えられます。
また、一旦は完全復帰し、ドック刑事登場時の「’80」のアルバムでは全員集合写真でしたが、81年の大病による長期休業時期にリリースされたアルバムは、再び同じ柳氏によるイラストジャケになったといういきさつがあるようです。
写真を使用するのもいいのですが、「太陽にほえろ!」の長い歴史の中でこういった趣があるのも、今となっては貴重であり、楽しみを感じられますね